ゼミで学ぶ専門テーマ

 高橋ゼミは映画のシナリオづくりと映像制作を学びます。はじめは5分の短編映画から出発して、ゼミ生全員がシナリオを執筆し、人気投票で選ばれた何本かを班に分かれて撮影します。シーン毎に全員が演出と撮影を分担して、映像制作を実地で体験します(演出や撮影の経験は問いません)。自分の(あるいは仲間の)書いたシナリオがどのように映像化されるか? そこで得た経験を次の10分、15分の短編映画づくりに生かし、スキルを磨いていきます。

執筆したシナリオに基づきシーン撮影を行う
(ゼミ生による学内での撮影風景)

代メディア社会と、ゼミの専門領域

 私たちを取り巻くメディア社会は映像にあふれています。それら映像の多くはシナリオに基づいて撮影され、意図を持って編集されています。作り手たちはどのようにして映像を観客に届けようとしているか?その舞台裏を、自ら映画づくりを体験することで知り、メディア社会に向き合う際の批判力を養っていきます。

専門性を身に付けるために

 映像業界で何よりも求められる技術とは「シナリオが読める」ということです。「読める」とは通常の読書とは違って、そこから演出上あるいは撮影上、どのような作業が必要かを読み取ることです。この技術がないと映像制作は成り立ちません。

 誰もが優れたシナリオの書き手になれるとは限りません。しかし、「読める」ようになることは訓練によって可能です。「読める」ようになる、そのための最良の訓練方法は、まずは自分で書いてみる、そして撮ってみることです。高橋ゼミではこの訓練を、5分→10分→15分と段階を経て、短編映画づくりの実践を通して繰り返していきます。

ひとりひとりが役割を持ち作品を完成させる
(ゼミ生による学内での撮影風景)

ゼミを通して学んでほしいこと

 映画づくりを経験することで、普段、劇場や配信で見る映画の見方も変わります。映画とは監督独りの思いを実現したものではないのだ。大勢の人々の手を介することで、独りが思った以上のものが生まれるのが映画なのだ。その点で、スターが出ている華やかな映画やドラマも、自分たちの小さな自主映画も変わらないのだ。

 この気づきは、社会に出てチームの一員として仕事をする時、必ず役に立ちます。

卒業論文・卒業制作の例

卒業制作

『リビデオドー』2017(学園ドラマ・SF超能力)
『ナニカ』2018(特撮)
『投影―projection―』2019(学園ミステリー)
『亀裂の赤子』2018(ホラー)
『WEEK END』2019(近未来オムニバス)


卒業生の主な進路

 毎年、ゼミから数名が映像業界に進んでいます。はじめから映画の仕事に就けるわけではありません。CMや番組制作のスタッフとして下積みをしながらチャンスを伺うことになります。

【2019年度卒業生実績(一部)】

株式会社ティー・ワイ・オー(広告コンテンツの企画・制作)、株式会社クレイジー・ティブィ(テレビ番組・CMの制作)、株式会社名古屋東通(テレビ番組・CMの制作)、株式会社クリーク・アンド・リバー(映像制作)、株式会社スタジオギャップ(CM・WEB広告制作)、有限会社アニモ(映像編集・CG制作)

個人の役割とチームワークを学びながらゼミの絆を深めます