交流

2018年03月15日

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2017~考えよう!未来の環境~

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2017~考えよう!未来の環境~

2017年12月3日(日) 星が丘キャンパス 記念会堂

日本の未来の担い手となる愛知県内の学生が、環境問題に対してアイデアを持ち寄り、解決策を発表しました。

 これからの時代を担う若い世代が、グローバルな視点を持ち、企業に対してエコアクションを継続的に実施していく提案をすることで、自らも"持続可能な社会"つくりに携わる人材となっていくことを目的とした「かがやけ☆あいちサスティナ研究所」。
 今年度は、愛知淑徳大学の学生6人が参加し、研究成果をプレゼンテーションしました。40人の大学生が4人1チームの10チームに分かれて、6月の開所式から約6カ月間、今回の発表会まで取り組み、パートナー企業が、学生たちに提示した環境課題に対する解決策に対して、「採用」「一部採用」「保留」の3段階で評価しました。

愛知淑徳大学の学生が参加した研究チームのプレゼンテーション

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2017~考えよう!未来の環境~

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2017~考えよう!未来の環境~

パートナー企業:名鉄観光サービス株式会社
課題:環境に配慮した、子ども向けツアーを検討し、実践せよ!
解決策:日常OFF 楽しさON 親子でふれあう自然環境ツアー
結果:採用

 ビジネス学部4人の学生が、豊川流域圏で行った「ぎょぎょッと驚くエコツアー」について発表。豊川市にある淡水魚を展示した水族館「ぎょぎょランド」のバックヤードで、飼育員の仕事を見学することで、魚の生態系を学んだり、「寒挟川広場ヤナ場」での鮎の掴みどり、車中での大学生による環境レクリエーションなど、子どもたちが自然にふれあえる環境ツアーを実践しました。
 このツアーを通じて、当たり前のように暮らしているこの環境が悪化している状況を、子どもの時から認知することで、未来の暮らしを守る行動を若い時から取ってもらうことを目的としました。また、このツアーを休日(日常OFF)に実施することで、親子で参加でき、子ども向けの楽しい(楽しさON)ツアーであると同時に、親にも環境について考えてもらい、周知する狙いもありました。
 ツアー後のアンケート調査では、「環境問題がわかった」という成果が多く見られたとも報告。ツアーを自分たちの手で、実践することにより、日常的にエコアクションが発揮できる、"次世代の担い手"の育成につながったことを肌で感じることができたようです。プレゼンでは提案をパイロット的に実施・検証をおこない、プレゼンに必要な要素はすべて取り入れられた内容となっていました。

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2017~考えよう!未来の環境~

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2017~考えよう!未来の環境~

パートナー企業:株式会社デンソー
課題:エコドライブを習得し、社会に普及させる方法を検討せよ!
解決策:「自分事」と「見える化」でエコドライブをあらゆる世代へ
結果:一部採用

 交流文化学部3年生の横田恵実さんが参加したグループでは、ドライバーだけではなく、社会全体への普及をテーマに、エコドライブに触れる機会を増やす方法を3案プレゼンテーション。
 1案目は、家族向けに「おきあがりこぼし」工作教室の開催を提案しました。子どもたちにつくってもらい親へプレゼントしたものを車内に放置します。振動を加えると揺れ続ける特性を利用し、「おきあがりこぼし」を車内に置いて揺れ具合を確かめることで、安全運転していることが目に見えてわかる「見える化」の提供を考えました。
 2案目は、運転免許を持って日が浅い学生を対象に、自らが進んでエコドライブに取り組み、「自分事」として考えてもらうため、エコドライブ講習会の開催を構想。
 3案目は、地域(自治体)にエコドライブを点数で評価し、高得点者には商品交換などのサービスをするアプリの提案をしました。
 子と親、講師と学生、自治体と個人など、人と人とのつながりからエコドライブを普及させることで、"持続可能な社会"がつくることができると考察しました。

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2017~考えよう!未来の環境~

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2017~考えよう!未来の環境~

パートナー企業:JAグループ愛知
課題:耕作放棄地の問題を解消する、農業と環境が調和する方策を検討せよ!
解決策:日本の農業を若者につなげたい。耕作放棄地から考える農地の未来。
結果:一部採用

 ビジネス学部3年生の伊藤奈央人さんがリーダーを務めたグループでは、耕作放棄地を減少させるのに加え、農業を次世代へつなげるよう、地域や人づくりを大切にしたアイデアを提案しました。耕作放棄地とは、過去一年以上、農作物の畑として使われなくなった土地です。
 耕作放棄地が増えている原因の一つである、農業に関心がなく、農地を相続せず放置してしまう問題を解決するため、農地を相続しない時の活用方法や資産運用のマネジメントなどを掲載したパンフレットの作成を提案。そして、このパンフレットを相続時にJAから配布してもらうことで、耕作放棄地を減らすことを目的としました。
 また、学生を対象に耕作放棄地が及ぼす環境への問題をテーマにしたセミナーを開催し、次世代の育成にも重点を置きました。さらに、相続しなかった農地を買い取り、高齢者やボランティア、農業高校生などを定期的に集めて、米や野菜を作り、地域のコミュニティの活性化を図る考えも提案。未来を生きる人が、安心して暮らせる持続可能な社会をつくるためには、"次世代の人づくり"を地域が協力して行うことが大切だと主張しました。