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2019年12月25日

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院 世界糖尿病デー公開講座

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院 世界糖尿病デー公開講座

2019年11月9日(土) 名古屋大学医学部附属病院 1F「花の木」

病院の管理栄養士と協働してオリジナルレシピを考案。
地域の方からご好評いただきました。

 世界各国で患者数が増加している糖尿病に対応するため、国際連合は11月14日を「世界糖尿病デー」と認定しました。毎年この時期には、世界中で糖尿病の予防・治療・療養に関する啓発キャンペーンがおこなわれています。国内でもさまざまなイベントが催され、名古屋大学医学部附属病院 糖尿病サポートチームでは地域の幅広い年代の方を対象とした「世界糖尿病デー公開講座」を毎年開催しています。目的は、糖尿病の予防や治療についての正しい知識情報を広げること。医師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士による講演会の他、血糖測定や体力測定ができる体験コーナーが設けられました。そのイベントに、本学健康栄養学科の学生も企画・運営スタッフとして参加。名古屋大学医学部附属病院の管理栄養士 田中文彦先生、新美珠美先生の監修のもと、健康栄養学科の学生が考案したメニューを院内のレストラン「花の木」で11月9日から1週間提供しました。

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院 世界糖尿病デー公開講座

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 糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防・改善をめざしたメニュー考案に携わったのは、榎ゼミに所属する3年生3名です。ヘルシーメニューの作成や生活習慣病について研究しており、研究活動の一環として企画に取り組みました。夏頃から準備を始め、病院から指定されたエネルギーやたんぱく質・食塩等の量 に合わせて材料や調味料の種類・分量、調理方法などを検討し、何度も試作・試食を重ねてきました。そして完成したのが、塩分を控えた野菜中心のスープカレーや副菜のレシピです。食物繊維が多く血糖値の上昇を緩やかにする五穀米を使い、見た目の彩りにもこだわりました。名古屋大学医学部附属病院にレシピを提出後、実際に院内でつくっていただいた料理を試食。管理栄養士の先生方から減塩など調味料の配分についてアドバイスをもらい、微調整を経て名大病院&花の木&愛知淑徳大学榎ゼミ「ヘルシーランチメニュー」のレシピが出来上がりました。

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院 世界糖尿病デー公開講座

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■ヘルシーランチメニュー
(五穀米・スープカレー・トマトのチーズサラダ・アスパラきのこ蒸し)

エネルギー:488kcal(糖質エネルギー比 55%)
タンパク質:17.6g
食物繊維:6.0g
食塩:2.2g
野菜:130g 使用

 11月9日(土)、午前中におこなわれた講演会では、学生が作成したスライドを使い、管理栄養士の新美先生から「ヘルシーランチメニュー」が紹介されました。お昼時には多くの患者さんや病院スタッフの方々が院内のレストランを訪れ、学生たちが考案したメニューに関心を寄せていました。オリジナルのポップやスープカレーのレシピ表を使って、説明していた学生たち。来店された方やメニューを注文しくれた方一人ひとりに、栄養バランスや味のポイント、調理のコツなどをにこやかに伝えていました。
 多くの糖尿病患者さんから「カレーは、エネルギーが高くて食べられないと思っていたけれど、今日は安心して食べれたよ。ありがとう」との声がいただけました。

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院 世界糖尿病デー公開講座

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 病院との連携活動を通して、学生たちは学科での学修・研究や臨地実習での経験を活かし、管理栄養士の役割や食の重要性への理解をより深めました。本学では、これからも学生たちが地域のさまざまな現場で実践できる機会を提供していきます。