MESSAGE/専攻主任よりメッセージ
本学の建築・インテリアデザイン専攻は、1999年に現代社会学部の都市環境デザインコースとして設立され、2010年にメディアプロデュース学部所属のコース・専修へと移行、2016年より本学の学部再編に伴い、創造表現学部所属の専攻として新たなスタートを切っています。
建築・インテリアデザイン専攻は、建築・インテリアデザイン及びそれに関連する分野で活躍する人材の養成を目的とし、環境、歴史、文化、機能、経済性やエネルギーなどの多様な条件を読み解き、現代社会の様々な課題に取り組むとともに、将来にわたる長いタイムスパンで都市や人々の生活を描く構想力を持ち、広く社会に貢献しうる専門的知識と優れた実践的能力を身につけるための教育研究を行います。
専攻主任 清水裕二
ORGANIZATION/専攻概要
建築・インテリアデザイン専攻は、以下のような目標を持ってカリキュラムを構成しています。
- 講義科目系の授業で建築の専門知識を基礎から応用まで身につける。
- 豊富な実習系授業で様々なプレゼンテーションスキルを身につける。
- 実験系授業で物理現象を体験・理解し、専門技術を身につける。
- ゼミや演習を通じて共同作業を行い、実社会の課題に取り組む。
- 一級建築士、建築施工管理技術士、インテリアプランナーの資格取得に必要な知識・能力を身につける。
これらのカリキュラムを通じ、
- 周辺環境、文化的背景、機能や経済性などの多様な条件を読み解き、建築・インテリアに関わる各種課題を解決するために必要な思考力・判断力を有する。(思考・理解・判断)
- コンセプトを的確に伝えるプレゼンテーション能力と共同作業に必要なコミュニケーション能力を身につけている。(表現・態度)
- 建築の専門知識と技能を身に付け、一級建築士などの資格を目指すことができる。(知識・技能)
人材を養成することを目指しています。
施設紹介
製図室1,2
設計製図の授業を行います。ワンフロアで間仕切り等がほとんどなく、学生一人一人に製図机とキャビネットが用意されます。学生は自由に行き来して使用できるので、課題制作以外にも自主的に作業を行え、学年を問わない情報交換・交流の場となります。
CAD室
CADとはコンピュータを使った設計製図のことです。最新のコンピュータを使いCAD・3DCG・グラフィックソフトウェアの表現技法を学ぶ授業を2年生から行います。製図室同様、学生は自由に行き来して使用できるので、課題制作以外にも自主的に作業を行えます。
準備室3(図書室)
専攻専用の図書室です。建築やインテリアデザインなどの専門雑誌や図書を閲覧することができます。
プレゼンテーションルーム
レクチャー、学生の作品発表、講評会などを行います。また、写真スタジオとして使用したり、シアタールームとして映像鑑賞も行ったりとフレキシブルに活用されています。夏の恒例行事である「ギャラリー間 愛知巡回展」はこのプレゼンテーションルームをメインに展覧会場の設計・設営を行います。
ミニギャラリー
活躍する建築家・デザイナー・アーティストの模型・パネル作品の展示を行ったり、学生の優秀作品や学外のコンペティションで高く評価された作品を展示したりと、専攻オリジナルの展覧会を定期的に企画、開催しています。学生が日常的に優れたデザインと場を共にする、また、自らの作品を発表するための展示空間です。
環境実験室
建物内部の熱・光・空気・音の環境を研究する建築環境学の実験をするための施設で、1年生の授業から使用します。温熱環境や光環境などの計測・研究を行います。
材料実験室
構造系の授業で使用します。コンクリートや鉄など建築材料の特性を最新器具を使い、コンクリートの練りまぜから破壊試験まで実際に体験して知ることができます。
準備室2
助教、助手が学生の相談や指導などに応じます。製図や実験実習をはじめとして建築・インテリアデザイン専攻の様々な授業のバックアップを行います。
カリキュラム
授業紹介
建築・インテリアデザイン専攻の授業科目について紹介します。
基礎製図_1年次
建築製図の基礎を学びます。与えられた課題に対して学生が各自作図を行います。製図上必要な諸々の技法、表現方法の基礎を学び、設計に必要な空間把握能力や、立体を図面に落とし込む、または図面から立体的な空間をイメージできる能力を修得します。
インテリア設計_1年次
現代のインテリアについて多角的な視点にたち理解を深め、インテリアビジネスに必要なスキルとしてプレゼン手法を学び、実際にプレゼンテーションボードを作成します。
空間設計Ⅰ〜Ⅴ_2〜4年次
2年次の小規模店舗や住宅に始まり、3年・4年次の大規模かつ複雑なプログラムの施設に至るまで、様々な建築の設計課題に取り組みます。綿密な調査や資料収集、事例研究などからコンセプトをまとめあげて整理し、図面・模型・CG・スケッチを作り込み、設計した空間をまとめあげます。また、その設計意図を明快に他者に伝えるプレゼンテーションスキルについても学習していきます。
デザインワークショップ_3年次
建築設計の作業の中で、図面や建築模型と実際の空間体験を結びつけるには、ある程度の経験が必要となります。この授業では、手を動かし、ものをつくり、机上の構想と実現される空間とを五感で体験し、どのように構築していくかを実践的に学んでいきます。具体的には、毎年ギャラリー間主催の世界的に活躍する建築家の愛知巡回展の会場構成計画・施工を授業内で行っています。
CAD基礎〜応用Ⅰ・Ⅱ_2〜3年次
建築デザインの表現能力を高める手段として、コンピュータ利用に習熟することが必要です。まずはじめにCAD基礎において2DCADを使用し、建築設計のCAD技術を修得します。CAD応用Ⅰ・Ⅱにおいては、建築設計初期段階における造形力開発のための3DCGを使用したモデリング技法やレンダリング技法などをコンピューター上で学びます。
卒業プロジェクト_4年次
4年間の学びの集大成として、建築やインテリア、都市デザインなどをテーマに学生各自が課題を設定し、論文・設計・制作として作品をまとめる。4年間で得た知見をさらに深め、整理し、研究課題の設定・計画・実施・成果のプレゼンテーションを通して、論理的思考能力の向上を図ります。
建築材料実験_2年次
現在の建築構造物に使用されている主要構造材料である鉄鋼とコンクリート。授業では、コンクリートの構成材料の性質を調べるための試験方法、コンクリートの調合設計方法、コンクリートと鋼材の力学性質を調べるための試験方法を、破壊試験などの実験実習を通して修得します。
建築環境学実験_3年次
室内や屋外等の熱・空気・光・音環境の定量的な測定・評価方法を学ぶことにより、建築や都市の環境、及びこれらと人間との関わりについて理解を深めます。授業では、測定機器を用いて身の回りの温熱環境等を測定し、データにまとめることで、分析・考察能力の向上を図ります。