坂倉守ゼミ

写真を軸に多様なメディアを組み合わせた制作を通し、新しい価値や意味を掘り起こすゼ

 


 

まず坂倉ゼミ3年の方へのインタビューから。 

 

――お名前をお願いします。 

柴田さん(以下、同) 柴田 甚です。 

 

――所属ゼミの紹介をお願いします。 

前期の課題では「視点と表現」というテーマで、見慣れた現実を新鮮な視点で写真にとらえ視覚的に表現することを中心に活動しています。ポートレート(人物が被写体となった写真)より、視点を変えてありふれた生活を切り取るテーマが多かったです。例えば、「幾何学的になっているものを撮ってきてね」や、「石膏像を撮ってきてね」など様々ありました。 

その他に、展覧会を見学や展示会の計画もしています。ちょうど今(※2023年12月6日~22日までの開催)、「図書館ではお静かに展3.0」という展示を行っています。図書館で行う展示会の計画と作品の制作を進めている最中です。 


「図書館ではお静かに展3.0」の準備(坂倉先生より) 

 

――ゼミの雰囲気はどんな感じですか? 

3年生はみんな仲が良いです!今、男子が自分を入れて3人と女子が7人の合計10人で活動していて、みんな優しいです。 

 

――ゼミの自慢話はありますか? 

他のゼミと比べて活動がとても活発だなと思います。人によっては結構大変と感じるかもしれません(笑)でも、僕は楽しいのでそこが良さかなと思います。 

 

――ゼミで学んだことや、学んでいることは何ですか? 

最初は写真撮影を中心に活動していきます。前期はテーマが決められていて、そのテーマに沿って撮影します。その際に、どういう考えを持ってこの写真を撮影したかなどを、研究ノートにまとめます。提出したノートを元に、坂倉先生から的確なアドバイスを頂けるので、とても勉強になります。また、研究ノート付けることで、自分で考えて制作する力と、反省を次に生かす力を身につけることができます。 

 

――ゼミでの思い出は何かありますか? 

思い出は大阪に1泊2日でゼミ旅行に行ったことです。坂倉先生と一緒に夜ご飯を食べて、ゼミ内の仲がさらに深まり、とても楽しかったです。1日目に通天閣、2日目に海遊館行きました。僕は水族館がすごく久しぶりで、ジンベイザメを初めて見ることができ、とても楽しかったです!歩いている途中に日常的な風景などを、みんなで写真撮影していました。 

 

――坂倉先生の好きなところ、面白いところはありますか? 

普通に優しいおじいちゃんって感じが好きです。今、坂倉先生の別の授業も取っていて、すごく話し方が優しいので、だいぶ眠くなってしまう感じではありますが、とても楽しいです! 

 

――1番好きな課題を教えていただきたいです。 

写真のゼミですが、結構自由度が高いです。何をやっても良いわけではないですが、写真と組み合わせて、様々なことができるゼミです。僕はもちろん写真も好きですが、造形も好きなので、展覧会では、紙粘土で石ころを作り、手で実際に触れて感じられる写真と造形を混ぜ合わせた作品も制作しました。写真は写真集で、“目で見る”作品にして、造形は“実際触れられる”作品にしました。 

 

――坂倉ゼミに入ったきっかけは何ですか? 

僕が写真に興味を持ったのは、写真技術という坂倉先生の授業を取って、写真撮影が楽しいと感じたからです。そして、写真も造形もやりたかったので、自由度の高めな坂倉先生のゼミが合っているなと思い、入りました。 

 

――坂倉ゼミに所属する前に取っておくと役立つ授業はありますか? 

「写真技術」です!やはり、ある程度カメラの使い方や写真の編集技術を教えていただけるので取っておいた方が良いと思います。一眼レフカメラの設定の仕方などを学ぶことができます。今は、オート設定もありますが、手動での設定は色々と細く、写真の撮影方法や被写体の写り方などで結構仕上がりが変わってきます。そこを「写真技術」の授業で全て教えていただけるので、取ることをおすすめします。 

 

――実際、坂倉ゼミに入って感じたことはありますか? 

結構大変です(笑)前期はテーマが決まっていて、毎週何かしら写真を撮影し、研究ノートにまとめて、ゼミの日に意見交換をします。この流れが毎週続くので、大変ではありますが、楽しいです。 

 

――最後に、これからゼミに入る人たちへメッセージをお願いします! 

他のゼミより、仲良くなるのは早いのかなという感じはあります。ゼミに入ってすぐくらいに、泊まりで写真を撮影したり、展示会にみんなで見学に行ったり、最初の方にゼミのメンバーと活動することが多かったからだと思います。 

やはり、写真が好きな人はとても楽しいと思うのでぜひ来てください! 

後期からは展示会の個人制作となり、そこからは本当に好きなものを自由に制作できます! 

 

――はい、ありがとうございました! 


つぎに坂倉ゼミ4年の方のインタビューです。 

 

――お名前をお願いします。 

松末さん(以下、同) 松末 紋奈です。 

 

――所属ゼミの紹介をお願いします。 

写真のゼミですが写真の技術はやらず、“創造的に生きるために”をメインに写真を通して創造性を模索していくゼミだと思います。 

具体的には、写真を撮って写真集を作っています。私が3年生の時は10人のうち、9人が写真集で1人は写真立てを並べる形で展示、4年生では写真を使って服を作る子やガチャガチャを作る子もいました。ガチャガチャの中身で自分の具体的なアイディアを自分なりに表現にするみたいな感じです。なので、決して写真だけをやるゼミではないですね。 

 

――ゼミの雰囲気はどんな感じですか? 

ゼミは基本的に先生と発表者の学生1人の1対1で対話的に進んでいきます。全員毎週日曜日の9時までに提出する『研究ノート』があり、ゼミの時間に先生に見せながら発表します。『研究ノート』はかなり自由に進めることができるので、やる気次第なところもあり、すごく綺麗にまとめて完成している子もいます。書く内容は、展示を見てきた感想や参考文献を読んで感じたことなどです。発表では、ノートを見て「こういう風にやっていたけれど、これはどういうことなの?」と先生から質問をされて答えていく感じです。そして、「そういう参考文献ならこれも系列として良いよ」って先生が教えてくださったりもします。他のメンバーは先生とその子が話しているのを聞いて、そういう考え方もあるのだなと自分たちの糧にしている感じです。 

また、ゼミの時間の前にアトリエにみんなで集まって展覧会(『彩りの交差展』・12月13日14日・長久手市文化の家にて開催)をどうしていくかをゼミ生主体で進めています。リーダーの子がすごくしっかりしているので、楽しいところは楽しく、他は真面目にメリハリをつけて進んでいっています。  

『彩りの交差展』の様子(坂倉先生より)


――ゼミの自慢話はありますか?
 

写真に触れる機会が多く、たくさん見られるのが坂倉ゼミの良いところかなって思います。ゼミ生の写真や本当に有名な写真家さんの作品、先生の写真を見ることができます。それらを見るとやはり先生の写真はすごいなと思います! 

 

――ゼミで学んだことや、学んでいることは何ですか? 

“創造的に生きるために”をどのようにしていくかを考える部分が大きく、答えを学ぶことはまずないなと思います。それは先生も答えを分からないことでもあるんですよね(笑)。なので、考えるための選択肢の幅を広げることを学び、考え方を学んでいます。具体的には、正解の選択肢が複数あり、それをどうしていきたいかをずっと考えさせられている感じに近いです。 

 

――ゼミでの思い出は何かありますか? 

3年生の展覧会です。夏休みの期間に、元々決められていた“植物とライフ”というテーマで、植物の写真の展覧会を常滑でしました。初めての展覧会だったので、形にしていくのもとても大変でした。雨の日に常滑を歩きまわされたり、写真を撮っても「それは違う」みたいなこと言われたりもしました(笑)。初めて形になった時は、ゼミの子たちと初めて1つのものを成し遂げて、やっと形になったな~みたいな感慨深いものがありました。楽しかったことと大変だったことも含めて思い出になりましたね。 

 

――坂倉先生の好きなところ、面白いところはありますか? 

坂倉先生は本当にプライベートを明かさない人です。好きな食べ物だけは教えてくださるのですが、年齢もご結婚されているのかも、お子さんがいらっしゃるのかもすぐ誤魔化されてしまって分からないんです(笑)。ゼミ生は「会話として聞きたいだけなんです!別に坂倉先生の個人情報に興味はないですよ!」って言いながら聞くのですが、先生は「え~でもさ~」みたいなやり取りをして、みんなで和気あいあいとしているのを見るのがすごく好きです。なので、プライベートを教えてくれないところが面白いと思います(笑)  

 

――卒業プロジェクトのテーマや内容を教えていただきたいです。 

私が制作しているのは「発見」をテーマにした写真集です。その人が有名だから無名だからは関係なしに、その人のことを表した写真とインタビューを掲載することによって、その人に対する新たな視点の自分が見つかり、写真集を見てくださった方にも発見してもらうことを目的としています。 

卒業プロジェクトの展覧会(『彩りの交差展』)は大学4年間の“作るモノ、込めた想い、全てが鮮やかに交差する”がテーマになるので、個々の卒業制作はみんなテーマがバラバラです。私の「発見」の他にも、「かわいい」をテーマに服作る子だったり、「食」をテーマに作る子だったり、「言葉にできないもの」をテーマに神秘的なものを撮っている子もいたりします。個人の制作のテーマは春休みの時から大体こういう風にしていきたいなと考えて、調べます。そして、4月に話し合いをして、夏休みから制作を始め、どんどん形になっていきました。ゼミの作品を展示の仕方にもこだわりながら1つにまとめるのが『彩りの交差点』という展覧会だと感じています。 

 

――坂倉ゼミに入ったきっかけは何ですか? 

このゼミに入りたくて大学に入ったからです。小さい頃から写真が好きで写真を使った何かをやりたいというのがありました。写真をやりたいけれど正直プロの写真家になりたいかも分からず、もしなるにはどうしたら良いか模索できるところに入りたいと思っていました。その時にこのゼミを見つけて、淑徳のメディプロの形態も写真だけではなく、様々なメディアを経験できることも良いなって思い、入学してこのゼミ入ろうと決めました。 

しかし、実際に淑徳に入学してからは宮田ゼミと坂倉ゼミで結構悩みました。元々、入りたかったという理由と、過去の坂倉ゼミ生の写真や作品を見てこういう風に作りたいなと思ったので坂倉ゼミに決めました。 

 

――坂倉ゼミに所属する前に取っておくと役立つ授業はありますか? 

「DTP(Desk Top Publishing)」を取った方が良いと思います。ゼミでは考え方を学ぶので、写真を編集することやパソコンの技術もやりません。Adobe InDesignを使って写真集を作っているので、先輩に「取った方が良いよ」って言われて私も取りました。実際に取っておいて良かったなって思います。やはり、InDesignの使い方を知っていることはとても役に立ちます! 

 

――実際、坂倉ゼミに入って感じたことはありますか? 

しんどいけど楽しいことの方が多いです(笑)!私が写真を好きだからかもしれませんが、自分が撮影したもの以外の写真をたくさん見られるので本当に楽しいです。一緒に学んでいる人たちと関わって、自分では気づかなかったことや自分の新しい一面を知ることができます。 

 

――最後に、これからゼミに入る人たちへメッセージをお願いします! 

制作はすごく悩んで、しんどくて、いつの間にか最初にやろうとしていたことから変わってきて「もう意味わからん」みたいな感じになることもあります(笑)。思い通りにならないことがすごくしんどいかもしれませんが、悩むことも楽しみ、素敵な創造をしてほしいなと思います。これからゼミに入る皆さんの作品を楽しみにしております! 

 

――はい、ありがとうございました! 

 

坂倉ゼミの内容をもっと知りたくなった場合は、学部のウェブサイトもご覧ください! 

https://www.aasa.ac.jp/souzou/momp/坂倉守ゼミ

 


[3年生]
取材日:202311月21日(火) 
場所:アトリエ(アネックス)
取材担当:

インタビュー、記事=杉本琴亜(1年生)  
記事校正 、写真撮影、写真補正=長谷川果穂(3年生)
※学年は2023年度のもの。

[4年生]
取材日:202311月6日(火) 
場所:アトリエ(アネックス)
取材担当:

インタビュー=加藤百華(4年生)中北彩花(2年生)
記事=加藤百華(4年生)  
記事校正=長谷川果穂(3年生)
写真撮影=杉本琴亜(1年生)永田芽唯(1年生)
写真補正
=杉本琴亜(1年生)
※学年は2023年度のもの。

 

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