追究

2024年03月19日

第16回 「ジェンダー・ダイバーシティ視点の卒業論文・卒業制作」報告会

2024年1月29日(月)長久手キャンパス 11404教室

性別や多様性に関する卒業論文・卒業制作の報告会を実施。
それぞれの学科・専攻で学んだ知識と独自の視点をもって研究した成果を発表しました。

 本学のジェンダー・女性学研究所では男女共同参画社会の実現を目的に、性差別や人権侵害についての情報収集や研究をおこなっています。その一環として毎年開催されているのが「ジェンダー・ダイバーシティ視点の卒業論⽂・卒業制作報告会」。それぞれの学科や専攻で卒業課題として取り組んできた論文・制作物のなかで、とくにジェンダー問題やダイバーシティに関わり深いものを共有しています。2024年1月29日(月)に実施された第16回の報告会では、各自の学びを生かしながらも独自の視点で社会課題を捉えた意欲作がそろいました。

 初めに発表した創造表現学部 メディアプロデュース専攻の学生は、愛知県で開催される全国病児保育研究大会のPR動画を制作。各施設から提供していただいた県内の病児保育に関わる医師や保育士、子どもの画像や映像などを組み合わせて、病児保育の大切さを紹介しました。制作にあたり「“良い映像”とはなにか」を考え続けてきたそうで、最終的には「どう伝えるかよりも、何を伝えるかを重視するのが、メディア本来の在り方である」と結論付けました。また、「撮影協力や素材提供など、多くの人の協力で制作されている」という背景を伝えることにも重点を置いており、それこそがこの動画最大のオリジナリティとなっているようです。

 現在も研究を続けている心理学部の卒業生も報告会に参加しました。今回発表したのは、片思いとウェルビーイング(幸福で健康な心理状態)について。恋愛感情はありながらも交際には至っていない状態である片思いの有無が、日頃の言動や情緒、注意にどう影響を及ぼしているかを検証しました。学生や先生から「片思い経験の有無だけでなく、片思いが実った成功体験の有無も重要になるのではないか」などの鋭い指摘が。本論文の著者は「皆さんのご指摘をもとに、今後の研究方法を見直していければと思います」と、学生たちの意見を真摯に受け止めた様子でした。

 創造表現学部 創作表現専攻の学生は、人気アニメシリーズをテーマにしたユニークな卒業論文を発表しました。変身や戦闘シーン、コスチュームなどキャラクターのアイデンティティについて分析。とくに戦闘については、伝統的なヒーローもののように物理的に社会悪をせん滅するのではなく、根源的な悪を浄化させて善に変える「日常の回復」が目的だと考察しています。また、当初は少女のキャラクターが変身して戦うことが中心になっていましたが、現在は男性キャラクターが変身するケースもあるそうで「時代や社会の変化に応じられるフレキシビリティもプリキュアの特徴である」と語り、発表を締めくくりました。

 保育や恋愛、アニメシリーズなどさまざまなテーマから、ジェンダーや多様性の課題を見出した学生たち。今回の報告会で、各自の研究内容を共有できたのはもちろんですが、発表に対し学生や先生方から自分とは異なる視点での意見をもらえたことも、新たな発見につながったことでしょう。