追究

2016年03月14日

交流文化学部上映会「映画『ザ・テノール 真実の物語』上映会&輪嶋東太郎トークショー」

交流文化学部上映会「映画『ザ・テノール 真実の物語』上映会&輪嶋東太郎トークショー」

平成28年1月20日(水) 星が丘キャンパス 記念会堂

「第2の声を日本から授かった」と語るチェチョル氏。
日韓の壁を越えた熱い友情が披露されました。

 大学の理念である「違いを共に生きる」を体現化し、国内・海外を問わず、さまざまな文化的背景を持つ人々との交流を通じて、社会の発展に貢献できる人材の育成をめざしている交流文化学部。2016年度からカリキュラムを一新し、専門教育を徹底するとともに、複数の分野にまたがる学際的な学びを取り入れ、新しい大学教育をめざします。その理想を実現するために3つの専門分野と10の専攻プログラムを用意。そのうちの一つで、2016年度から新しく新設されるのが「コリアン・エクスパート」です。1月20日(水)には、韓国に関連する映画の上映会を実施。上映会の後には、映画のモデルとなった韓国のテノール歌手 ベー・チェチョル氏と日本人音楽プロデューサー輪嶋東太郎氏をお迎えし、映画の裏話や音楽に掛ける思いを語っていただきました。

 映画は、甲状腺がんを患ってしまったチェチョル氏の復活の物語。輪嶋氏の紹介で日本でもコンサートを開くなど、歌手として精力的に活動していた矢先、病気が発覚しました。手術は成功しましたが、話す声すらガラガラ。歌手としてもう一度舞台に立つことは絶望的だと、本人さえも感じていました。しかし、輪嶋氏の紹介で声帯の名医である日本人医師のもと、見事、復活。チェチョル氏の心情の変化を豊かに表現した2時間の映画に、観客は心を奪われたようでした。
 その後の講演会では「歌手として再び歌えるようになった今、病気をしたことで見えてきたことがありました」と語ったチェチョル氏。国を越えて芽生えた輪嶋氏との友情、愛してやまない歌への思い、努力の大切さ――。そのどれもが、病気を克服したことで得たものだと、観客に訴えかけました。その後、チェチョル氏は名曲「アメイジング・グレイス」を披露。魂を揺さぶるようなチェチョル氏の歌声に、会場からは割れんばかりの拍手が贈られました。参加した学生たちは、国境を越えて友情を育んでいるお二人を題材にした映画を鑑賞し、さらに、直接お二人の言葉を聞いたことで、あらためて「違いを共に生きる」ことの素晴らしさを実感できたことでしょう。