追究

2015年06月16日

交流文化学部 愛知淑徳大学×青柳総本家 産学連携 販売促進ツール制作プロジェクト

愛知淑徳大学×青柳総本家 産学連携 販売促進ツール制作プロジェクト

平成27年5月24日(日)青柳総本家大須本店

「老舗の挑戦」に着目した、先輩の卒業論文をきっかけに。

 消費者行動論をテーマに、マーケティングや心理学、社会学、経済学の視点から消費者の行動について学ぶ石田好江先生のゼミ。今年度は、名古屋名物・ういろうの老舗「青柳総本家」と共同で商品の販売促進ツール(以下、パンフレット)を制作するプロジェクトに取り組みました。この企画の発端となったのは、数年前、卒業生がまとめた卒業論文。当時、名古屋のお土産についての研究をしていた学生が、老舗の中でも青柳総本家は新しいブランドづくりや商品開発に力を入れていると気づいたのだと言います。プロモーションの展開方法、経営方針について知りたくなったその学生がアポイントをとったところから、青柳総本家との縁が生まれました。

 青柳総本家の担当者の方は、愛知淑徳大学との一連のプロジェクトについて「若い人たちに馴染みが薄い、ういろう。愛知淑徳大学の学生の皆さんと接点を持てたことでニーズをお聞きする機会に恵まれました。また、学生さんたちは工場を見学するなど、熱心にういろうに対する理解を深めていました。こちらとしても、学びに貢献できたのかなと感じています」と、コメントしていました。

重視したのはリサーチ。名古屋名物「ういろう」を若い世代へ!

 5月24日(日)、青柳総本家 大須本店の店頭ではこのプロジェクトに携わったメンバー5名に加え、他のプロジェクトのメンバー4名も参加し、パンフレットを配布しながらセールスプロモーションを実施しました。プロジェクトチームの代表を務めた沼田さんは「試行錯誤を重ねて完成させたパンフレット。今日、直接消費者の方にお配りすることができて嬉しいです。パンフレットを制作する上で一番大切にしたのは、ターゲットである若い世代が、ういろうに対してどのようなイメージを持っているか、リサーチをすることでした。WEBサービスも利用し、全国の18~25歳200人を対象にアンケート調査を実施しました」と、アンケート調査を重視。

 それは、ゼミでマーケティングリサーチの意義について学んだからだと言います。「これまでゼミで学んできて、リサーチを行うことによりターゲットの心情や行動を浮き彫りにし、ニーズをつかんだ施策が提案できると知りました。今回、アンケート結果によって、ういろうを食べたことのある若者のうち全体の約80%が、おいしいと感じていると分かりました。味のおいしさを知っているなら、次は商品に対して注意を向けてもらうため、イメージ戦略を若い人向けに変えることが必要。そう気づき、パンフレットのデザインをスイーツが好きな若い女性向けにしたり、女性が気になるカロリーについてトピックを設けて、ういろうのヘルシーさをアピールしたりと工夫を凝らしました」。

大学から一歩外に出て、実社会と接点を持つ大切さ。

 プロジェクトを統括する石田先生は「産学連携は学生たちにとって、講義やゼミで学んだことを活かす機会となります。同時に、社会の厳しさ、自分のスキル不足を実感する機会でもあります。感じたこと、考えたことを次の行動につなげていってほしいですね」と、今回の活動を振り返りました。
 就職活動、卒業論文、そして社会人へ―― 学生たちが描く未来に、今回のプロジェクトで触れた老舗のパイオニア精神や、消費者のリアル、そして、企画実現のために身につけた提案力や積極性がどのようなカタチで活かされていくのか。学生たちのさらなる挑戦が楽しみです。

DHCとのコラボレーションも!

 石田ゼミでは、青柳総本家のプロジェクトと同時に美容業界大手・DHCとのプロジェクトも進行しています。テーマは、男性の身だしなみチェック。共同で学内での配布、設置を目的としたパンフレットを制作しました。内容は、肌やひげの手入れ、服装チェックなど、就職活動に活かせるものに。リーダーを務めた森田さんは「学生食堂やキャリアセンターなど、完成したパンフレットを学生の目につくところに設置しました。実際に読んでくれた学生からは実用的だったという声が多く、嬉しく感じています。表紙のデザインは愛知淑徳大学のポスターにあるキャッチコピー"Pride of Blue"のパロディで"Pride of Man"にしました。目を引くこと、内容がターゲットの心をつかむこと。この2つがコンテンツを企画する上で大切なのだと気づきました」と、実感をこめて話していました。