オープンキャンパスに取材チームも参加しました!

―2023年9月後編―

 

9月のオープンキャンパスに参加してくださった高校生のみなさん、ありがとうございました! この後編の記事では、メディプロ2年中北が、722教室で開催された学科・専攻説明&学生発表について紹介いたします! 当日の学科・専攻説明&学生発表は2回行われましたが、私たち取材チームは12時30分から13時の回に参加してきました。

 


 

●大学でメディアを学ぶとは:
――メディアプロデュース専攻の学科・専攻説明

まず前半では、専攻主任の村上泰介先生から、メディアとはなにか、またメディアプロデュース専攻全体についての紹介がありました。ここでは、当日の話の流れに沿って、村上先生がお話しを紹介していきます。

 

――「そもそもメディアとは?」

村上先生:みなさんスマートフォンをお持ちですか? 今は、持っていない方のほうが少ないかもしれませんね。端的に言えば、スマートフォン上で画像や文章を表示するディスプレイや、音楽や声を再生するスピーカー、そうした私たちが普段身近に扱っているものすべてがメディアだといえます。

 

――「身近なメディアの種類」

村上先生:メディアといっても、いろいろな種類が思い浮かびますよね。たとえば映像(YouTube、Netflix、Disney+など)、画像(プロが撮影した報道写真、みんなが共有する日常写真など)、イラスト、表、グラフなどです。これらは、視覚に訴えるビジュアルなメディアともいえます。
ほかに文字、音楽、話し言葉もあります。私も今、ビジュアルメディアと音声のメディア、ふたつ使っています。話し言葉というのは、人類が昔から使ってきたメディアですよね。こう言うと不思議に感じるかもしれませんが、話し言葉は人工物ですよね。動物は話し言葉を使いません。だから、話し言葉は人間が長い歴史で磨き上げてきた道具ですし、ひとつのメディアだと言えます。
それから、みなさんが目にしている文字もあります。書き言葉と呼ばれるようなメディアのことです。私たちはさまざまなツールとテクノロジーを使って、通信したり、今やっているようにみなさんに画像としてお見せしたりしています。

 

――「大学でメディアを学ぶために重要なこと」

村上先生:お話ししたように私たちはさまざまなメディアに囲まれて生活していますが、大学でメディアを学んでいこうと思ったら、まず「言葉で伝える力」が必要です。
意外だと感じる方もいらっしゃるかもしれないけれども、メディアというと視覚的なものを学んでいくには、言葉で伝える力がとても重要なんです。そのため、メディプロでは、言葉で伝える力を育てていくための教育に力を入れています。
それから、「イメージする力」。さらに言えば、頭の中でイメージしたものを実際に形にして他の人とコミニケーションできる力、つまり伝え合うための表現力も欠かせません。メディプロでは、これらの力をバランスよく身につけていってもらうことを目標にしています。

 

――「受験に向けて覚えておいてほしいこと」

①アドミッションポリシー
村上先生:どこの大学でも、「こんな人に入学してほしい」という学生像というのを掲げています。これを、アドミッションポリシーといいます。

※当日はここでアドミッションポリシーの説明がありました。その内容は、ぜひ下記のURLをご参照ください。
https://www.aasa.ac.jp/examination/policy/faculty.html?id=QuickNavi

②カリキュラム
村上先生:4年間でどのような授業科目を学ぶのかという、時間割のようなものをカリキュラムとしてまとめています。
メディプロでは、このカリキュラムを通して専門的な知識やスキルと表現力・創造力・コミュニケーション力をバランスよく学んでいくことができるようになっています。とくに、映像やデザインが初めての方でも0(ゼロ)から学べる基礎的な授業科目を用意しているため、心配なくステップアップしていけるようになっています。

※メディプロのカリキュラムは、下記のURLに掲載されています。(2023年度入学者対象カリキュラムマップ)
https://www.aasa.ac.jp/life/support/summary/pdf/curriculum_08_2023.pdf

※第2・3回の取材チームの記事もぜひご覧ください。関連する内容のインタビューを読めます。
第2回
https://www.aasa.ac.jp/souzou/momp/メディアプロデュース専攻って何を学べるの前編
第3回
https://www.aasa.ac.jp/souzou/momp/第3回

 

――ここまでのまとめ:取材チームより

私も高校生の頃には、メディアのことをテレビやラジオなどのマスメディアやスマートフォンなどの映像のみだと思っていたため、話し言葉などもメディアだと聞いて驚いたことを思い出しました。また、私自身も高校生の頃にはどの大学が良いかとても迷いました。そのため、当時は受験生用のウェブサイトやパンフレットを調べるだけではなく、アドミッションポリシーやカリキュラムを調べることにも力を入れました。その結果、入学後、大学や専攻に対するイメージのギャップも少なくて済み、滞りなく学生生活をスタートさせることができました。
入学前に情報を調べたり、勉強したりすると、入学後も良いことがあると思うので、この記事が少しでも高校生のみなさんの参考になれば、嬉しく思います。

 


 

●社会とのつながりのなかで制作を進める楽しさ:
――メディプロの学生たちからの発表

後半では、阿部卓也先生のゼミに所属する3名の4年生の方々がプレゼンテーションをされました。

 

――「そもそもゼミとは?」

学生1人1人が自分なりのテーマを深め、4年間の集大成となる論文や制作に結実する場として、3年生からゼミが設けられています。阿部ゼミでは、今年は映像制作をしている学生が多いですが、色々なテーマの学生がいて、デザインやアニメなど自ら学びたい分野を学ぶことができます。

 

――「メディプロを選んだ理由」

Tさん:私は、昔から映画が大好きで、将来は映画に関わる仕事をしたいと思っていました。とくに、映画の広告を作りたいという夢があります。
例えば、テレビで流れるCMや街中にあふれる広告のポスター。あれらの多くは、広告代理店などの専門的な企業で制作されています。そんな広告業界に入りたいと思い、映像やデザインなど幅広く学べるメディプロを選択しました。

Nさん:専門的な制作のためのスキルだけでなく、メディアや隣接する分野の歴史や理論といった学問を学ぶことができることから、美大や芸大ではなく、メディプロへの進学を決めました。

Kさん:大学に入学する前に、画像や動画の編集ソフトを使えるようになりたいと思っていました。高校の文化祭で音声の編集をとても喜んでもらえたことがきっかけで、他のソフトも使えるようになりたいと思いました。メディプロでは、画像や動画の編集ソフトの使い方を学べる授業があったことが、この専攻を選んだ大きな要因になっています。

 

――「大学で学べること」

Tさん:テレビやYouTubeで見られるような映像編集技術や、広告として目にするようなポスターやパンフレットの画像の編集技術などが学ぶことができます。Adobe(アドビ)というメーカーのアプリケーションソフトを使い、高いレベルで編集作業を行うことができます。プロも使うアプリなどを活用して、幅広く自分の作りたいものを作ることができることが、メディプロの特長だと思います。

Nさん:撮影や編集の技術だけでなく、「表現力」「人と人をつなぐメディアの役割」に気づきました。実際の作品例を元に説明します。1つ目は、文字を使ったアニメーション作品です。元とした報道番組を文字で再現するという作品で、表現の幅を広げる演習になりました。2つ目はワークショップの記録動画です。このときは、準備段階から企画そのものまで、他のゼミ生や先生にご協力いただいたのですが、動画そのものだけでなく制作する過程にこそ価値があると感じました。

 

――「これまでの制作内容」

Tさん:Adobeのツールを授業で習い、学びたいことを好きなだけ学び、好きなだけ挑戦しようという向上心を持って活動してきました。動画編集ソフトを使って知人の結婚式動画を制作したり、雑誌を制作できるソフトでは、地域ボランティアのパンフレットを制作したりしてきました。他にも数多くの動画編集やホームページ制作など、幅広い制作をおこなってきました。

Nさん:私たちは、3年次に、「社会の問題を解決するゲームづくり」というテーマに取り組みました。ゼミの中ではコンピューターゲームの制作が多かったのですが、アナログなゲームの開発も、ゼミメンバーでおこないました。そのゲームは「長久手クエスト」と言いますが、今年の4月の新入ガイダンスで、1年生全員に体験してもらったんです。コロナの影響で、新入生合宿が廃止になって、1年生が最初に友達を作ったり、大学に親しむきっかけが減っていました。その問題を解決するのが、このゲームの役割です。配られたカードの指示にしたがって、学内を探検して自撮りをしていくるRPG風のゲームなんですが、難易度と点数の関係とか、駆け引きの要素もあるし、写真も撮り合うから、チームになったメンバーの中で、自然にコミュニケーションが生まれるデザインになっています。最終結果発表も盛り上がったし、イベント後に、チーム内でLINEを交換していたりして、この企画はうまく行ったと感じています。(当日は映像で説明してくださいました。)

Kさん:私は、まず大学に入学してから、どんなことをやってきたのかを説明しますね。これは、実習で制作した画像作品ですが、ソフトの使い方を全く知らない状態でも基礎から丁寧に教えてもらえるので、自分で作りたいものを作る基礎になり、とても有意義でした。学外の活動や地元でも、そういうスキルのおかげで、色々な経験ができました。例えば、僕の弟が高校で野球部に所属していたのですが、そのチームのうちわとタオルを制作しました。実際に球場で100セット以上配って、応援に来てくださった弟の同級生や家族の方々にも好評でした。色合いがデータ上のイメージと違ったりと苦労しましたが、自分のデザインが実物になって、大勢の人に使ってもらう経験は初めてで、感動しました。それから、同じ高校の部活の壮行会で、毎年、スライドショーを保護者の方が制作して、部員を激励するイベントがあったのですが、それを僕がプロスポーツの大型ビジョンとかのPV風映像として制作しました。すごく手間がかかりましたが、皆に喜んでいただけて、とてもやりがいがあったし、楽しい経験でした。 
ゼミでは、3DCGの制作をしています。もともと映画やゲームが好きで、CGに興味を持つようになりました。自分のつくったものを人に見ていただける機会は、普通あまりないので、とても良い経験をできています。「社会問題を解決するゲームの制作」では、環境問題をテーマにして、キャラクターや背景を3DCGで制作した子ども向けのゲームを提案しました。子どもたちにわかりやすいように、浦島太郎の子孫が龍宮城を掃除するというものです。実際に遊んでもらうことを想定して、読みやすい文章や飽きないゲーム性を考えて制作しました。

 

――「高校生のみなさんに伝えたいこと」

Tさん:4年生となり、今高校生のみなさんに伝えたいことは、大学とは自分の好きなことを好きなだけ学べるところだということです。自分がやりたいことはなにかということを振り返り、4年間の目標を立てみてほしいです。私自身は、好きなことに好きなだけ集中して学んできたことで、希望どおりに東京の広告会社に内定をいただきくことができました。

Nさん:私が、表現活動について大事にしていることを紹介します。

①企画
構成や時間配分を制作の前に決定して、見ていて飽きないか、わかりやすいかなどをチェックしながら、進めています。

②情報
予備知識のない人にも伝わるように、わかりやすく情報を提供します。説明が長すぎると逆効果になってしまうので、バランスを考える必要があると感じています。

③デザイン・ツールの使い方
どんな美しい絵とデザインも機能的である必要があって、そうすることでたくさんの情報でもうまくまとめられていると考えています。そのため、制作のためのツールの使い方を学ぶ必要があると考えています。

④人と人をつなぐこと
もっとも伝えたいことは、人と人をつなぐことです。たとえばイラストや絵本を使って映像を制作する機会があったのですが、企画をつくった人、イラストを描く人などさまざまな人たちがまとまって、私の作品ができあがっています。こういうところに価値があると思います。

 

――今後の活動について

Nさん:今は卒業プロジェクトの一環で、「病児保育研修大会」の動画制作を手がけています。病気の子どもを保育する仕事をしている方々の研修の大会が愛知県で開催されるのですが、それをPRする映像を作成しています。単に映像を作って納品しておしまい、ではなく、保育士の方が撮った映像をLINE経由で集めて素材にするとか、関係者の方々に作品作りに関わってもらいながら、素敵な動画にして、自分たちの仕事に誇りを持ってもらえるようにできると良いなという思いで、活動しています。

Kさん:卒業プロジェクトでは、実写と3DCGの合成した動画を制作しています。昨年と同じく環境問題がテーマで、自分のポイ捨てが原因で世界が荒れてしまうという内容です。合成した画像に違和感がないように努力しながら制作しています。
また阿部ゼミでは、卒業プロジェクトとして制作した作品を構内で展示します。新1号棟でメディプロの3つゼミが合同で展覧会をおこなう予定で準備を進めています。

 

――おわりに:取材チームより

私はいま2年生で、ゼミ選択の最中です。先輩方の発表は実体験が多く、とても参考になりました! 取材チームの記事が掲載されているメディプロのウェブサイトでは、ゼミの先生や活動内容を知ることができます。

阿部ゼミについてもっと知りたい、他のゼミについても知りたいと思ったみなさんは、ぜひ下記のURLをご確認ください。

https://www.aasa.ac.jp/souzou/momp/ゼミ紹介

取材チームでは、今回の阿部ゼミだけでなく、他のゼミにも取材しようと思って準備しています。ぜひ、楽しみにお待ち下さい!

 

※この記事内に記載した内容は、2023年度9月のオープンキャンパス時点でのものです。今後、変更されることもあり得ますので、最新の情報を大学公式のパンフレットやカリキュラムマップ等でご確認ください。

[愛知淑徳大学ホームページ]
https://www.aasa.ac.jp/

[愛知淑徳大学メディアプロデュース専攻ホームページ]
過去の記事はこちらから↓
https://www.aasa.ac.jp/souzou/momp/

 


取材日:2023年9月17日(日)
場所:7号棟 722教室

今回の取材担当:
記事=杉本琴亜(1年生)、中北彩花(2年生)
写真=長谷川果穂(3年生)
※学年は2023年度のもの。