愛知淑徳学園創立120周年記念祝典・コンサート

2025年6月18日(水) Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール

在校生や卒業生もステージに立ち、学園120年の歩みを華やかに祝いました。

「10年先、20年先に役立つ人づくり」を教育方針に掲げ、1905年に誕生した愛知淑徳学園。明治、大正、昭和、平成、令和、いつの時代も生徒・学生のよりよい未来を見据え、進取の気風にあふれた教育を実践し続けてきました。2025年に創立120周年を迎え、6月18日(水)には「愛知淑徳学園創立120周年記念祝典・コンサート」を日本特殊陶業市民会館にて開催。在校生をはじめ、世界的な歌手である八神純子さん、フリーアナウンサーとしてご活躍の服部恭子さん、宝塚歌劇団・元星組男役の鶴美舞夕さん、ヴァイオリン奏者の牧野葵さん、テレビ朝日アナウンサーの林美沙希さんといった卒業生の方々も出演し、母校への思いが込められた華やかなステージをつくり上げました。会場には中高の全生徒約1,650名、中高教職員約150名、大学教職員約80名、ご来賓の皆さま約150名が集まり、さらに動画サイトでのライブ配信で1,000名近くが視聴するなど、大勢の方々が晴れやかなひとときを共に過ごし、節目の年を祝いました。

ご挨拶 小林 素文 愛知淑徳学園学園長

 開会に際して、小林素文学園長が挨拶を述べられました。「学園の歴史とは、生徒・学生たちが光り輝いている舞台をつくろうと、先生が教え育み、職員が縁の下の力持ちとなり、ご父母が見守り、同窓生が応援している。こうした日々の積み重ねといえましょう。戦前・戦中・戦後と幾多の困難な時代を背景にして、光り輝く舞台が絶えることなく続いてきた120年に及ぶ月日は、まことに尊く、重みがあります。学園の歴史を築いてくださったすべての方にお礼申し上げます」と心からの謝意を伝えるとともに、「これからも『伝統は、たちどまらない』の姿勢を貫くことにより、一歩一歩、着実に、誠実に、歩んでまいります」と次の10年先、20年先に向けた決意を述べられました。
 この日、総合司会を務めたのは、アナウンサーの林美沙希さん。在校中の思い出にも触れながら、祝典・コンサートをスムーズに進行させました。

1部 歴史をたどる ~映像と音楽とともに~

 高校演劇クラブと元タカラジェンヌの鶴美舞夕さんが共演し、学園の歴史をたどる演劇「・・・ここにひめて」を上演しました。中高教員が脚本づくりや映像編集を担い、生徒へのあたたかなまなざしが表れた本作品。制服の変遷や校舎の移転、受け継がれる学校行事など120年の月日を振り返りながら、「負けじ魂『淑徳魂』は、今も強さ、やさしさのこころとして息づいている」「同じ制服を着ていても、私は私。一人ひとり思いは違う。力をここにためて、ひめて、生きる」といった愛知淑徳生らしい芯のあるメッセージの数々が届けられました。学園祭のミュージカル部門が始まった時代のシーンでは、鶴美さんの歌やダンス、在校中から力を注ぐバトントワーリングの華麗な演技に、客席が一段と大きく沸きました。
 続いて、高校第28回卒業の同級生である八神純子さんと服部恭子さんがステージに立ち、中高合唱クラブ、中高ギター・マンドリンクラブと共演。八神さんが作詞・作曲した東日本大震災復興支援チャリティー・シングル「翼」を合唱し、八神さんと服部さんが熱心に取り組む被災地支援活動や中高生徒も参加したチャリティーコンサートのショートムービーが上映されました。たくさんの人の思いが歴史を築き、今につながっていることを感じさせる、心を打つハーモニーが会場を包みました。

2部 今、輝く卒業生 ~八神 純子 ライブ&トークステージ~

 “淑徳ブルー"の衣装に身を包んだ八神純子さんが、透き通るように美しいハイトーンボイスを響かせて、学園創立120周年を祝福しました。服部恭子さんが2部の司会を務め、八神さんとの楽しいトークを披露。在校中のクラブ活動や校訓、校則などのエピソードを交え、ステージを盛り上げました。また、名古屋フィルハーモニー交響楽団とピアニストの宮本貴奈さんが演奏し、八神さんとの豪華な共演も実現しました。
 ライブのセットリストは、「Mr.ブルー 〜私の地球〜」「思い出は美しすぎて」「TERRA - here we will stay」「みずいろの雨」「パープルタウン」「明日の風」。在校中から国内外のコンテストで高い評価を受けた八神さんは、卒業後、本格的に音楽活動をスタートさせ、数々の名曲を世に送り出しました。結婚を期にアメリカに拠点を移した後も、日本を代表するシンガーソングライターとして輝き続けています。
 ラストを飾った「明日の風」の曲紹介にて、高校時代のマラソン大会の思い出を語った八神さん。「高1のとき、大会翌日から高熱で3日間休んでしまい、高2からは欠場。走れなかったことを、心のどこかで引きずっていました。マラソンには縁がないと思っていましたが、この30年間、毎日ジョギングをしています。辛くても頑張り続けると、自分に力がつくのだと感じています」と話し、一歩を踏み出すこと、努力を継続することの大切さを、後輩である生徒たちに伝えました。

3部 10年先、20年先へ ~名古屋フィルハーモニー交響楽団ステージ~

 名古屋フィルハーモニー交響楽団によるコンサートでは、情熱的なスタイルでオーケストラを率いる大井剛史さんが指揮を務め、学園のこれまでの歩みと新たな一歩、生徒・学生の活気あふれるキャンパス風景を思わせる4曲が演奏されました。
 ステージの幕開けを彩った「愛知淑徳学園祝典序曲」は、学園創立100周年を記念してつくられた一曲。高らかなファンファーレのようなメロディーが、「伝統は、たちどまらない」120年の月日に共鳴しているようでした。2曲目、ブラームスの「ヴァイオリン協奏曲ニ長調~第3楽章」では、ヴァイオリン奏者として活躍する卒業生の牧野葵さんがソリストを務めました。しなやかで清々しく、踊るように軽やかな音色が、客席の方々を魅了しました。3曲目に演奏されたドリーブのバレエ音楽「コッペリア」から、中高管弦楽クラブの生徒たちもステージへ。生徒は「夢みたい。憧れの名フィルと共演でき、とても光栄です。幸せでした」「合同練習では、どんな表現をしたらいいか、大井先生が全身を使って教えてくださり、心に残っています」と感激のコメントを寄せました。最後は、チャイコフスキーの交響曲の中でも最も情動的といわれる「交響曲第4番」から、第4楽章が演奏されました。静と動が交錯する荘厳で美しい旋律に、学園の歴史と未来への希望が重なり、いつまでも鳴りやまない拍手が感動の大きさを表していました。

フィナーレ 愛知淑徳学園校歌

 中高各クラスの代表生徒43名と、記念祝典・コンサートに出演した卒業生の方々が舞台に並び、さらに客席の方々も立ち上がって、共に愛知淑徳学園校歌を歌い上げました。会場が一体となって伸びやかな歌声が広がり、一人ひとりの心に深く響いたフィナーレは、愛知淑徳の歴史の新たな1ページに刻まれました。
 さまざまな人によって積み重ねられた120年を、祝い、尊び、愛おしむひとときとなった、記念祝典・コンサート。ここからまた、淑徳晴れの輝かしい日々がつながっていくことを予感させました。

2025年、学園創立120周年・大学開学 50周年を迎えます

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