先輩のインターンシップ報告書

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研修機関 名古屋市中村児童館
研修期間 平成28年8月8日(月)〜8月13日(土)実働5日間
学     部 文学部 学科 国文学科
氏     名 学     年 3年

1.インターンシップから得た経験をタイトル1行で表示

「児童の放つ強烈なパワー」

2.インターンシップ研修内容(概要)

1日目 午前  オリエンテーション
     午後  児童との触れ合い
2日目以降   児童との触れ合い、おもちゃの整理、受付業務、行事の事前準備等
5日目 夕方  反省会 インターンシップ課題発表会

3.インターンシップ研修前に設定した目的・課題

①児童の特性を理解し、児童が喜んでくれるような活動を行う。
②研修であっても、責任を持って仕事に取り組む。
③常に笑顔を心がける。

4.インターンシップ研修前に設定した目的・課題に対する成果

上記の課題についての成果を報告する。
 ①については、初日は緊張して受付業務にばかり精を出してしまった。館の職員の方からも、児童と 積極的に触れ合うよう、勧められてしまった。これではいけないと反省し、二日目以降は積極的に児童の輪に加わり、ケンカが起きそうな雰囲気のあるグループに声をかけ、話を聞いたりするなど、自分なりに児童と触れ合うことを心がけた。その結果、三日目から早速児童から声をかけてもらうことができに遊んだりした。よって、この課題はおおよそ達成できた。
 ②の課題についてだが、研修初日に児童同士のケンカに遭遇した。明らかにどちらに非があるか分かるものであったが、私がいくら足蹴りをやめるよう注意しても聞かなかった。ついに相手の児童が泣き出してしまい、私の力ではこれ以上の対処はできない、と感じ職員の方を呼び、ケンカを仲裁してもらった。解決後、職員室で職員の方に自力で仲裁できなかったことを謝罪したが、職員の方から初日から児童の仲裁など無理だ、気に病むことはない、と励ましを頂いた。研修時の課題として「責任を持って仕事に取り組む」としたが、私は責任という言葉を軽んじていたかもしれない。私は責任をもつことが社会人だ、という観念があった。しかし、確かに責任をもつことは重要だが、新人の身分で責任を背負うことは出来ず、それを負うのは上司なのだ。私はこの児童のケンカを通して、新人は上司のやり方を学び、吸収していくことが第一なのだ、と感じた。責任を持つことと責任を取ることは別だ、と理解した。よって、この課題自体はある程度達成できたと考える。責任について、今一度、深く考える良い機会になった。
 ③については、児童館には乳幼児から高校生まで、様々な児童が訪れる。私自身、あまり笑顔が得意ではないのだが、努力して笑顔で児童に接していると、児童も警戒心が解けるのか、近づいてきてくれるようだった。また、乳幼児に笑顔で手を振ると、母親に抱っこされながらも私に触ろうと手を伸ばしてきてくれた。この課題で、私は笑顔で過ごすことの重要性を知った。よって、この課題はおおむね達成できた。
 以上の報告を持って、私が自ら課した①、②、③の課題は、3点ともに達成できた。

5.印象に残った出来事とその理由

 研修初日に、館長から課題を頂いた。館長自らが考えてくださったもので、児童館で研修を受ける三人の履歴書を読んで考えてくださったという。私はそのうちの「図書室が有効に活用されるための改善」について提案書を作成した。児童館には図書室があるが、カードゲームや携帯ゲームをするために使われる割合が大きいのが現状だった。いくつか与えられた条件に、予算や、児童の意思を尊重すること、国が示す児童館のガイドラインに沿ったもの、といった大学の講義ではおそらく経験できない具体的な課題を頂いた。私は五日間かけて、じっくり図書室を観察したり利用する児童の動きを観察したりして、自分なりによい提案書が作成できた。最終日に発表すると、思ったことが提案書以上に溢れて、10分近く発表をしてしまった。それだけ自分がこの課題に真剣だったのだと、客観的にそう感じた。館長だけでなく、ほかの職員の方もとても真剣に考えてくださり、私の発表をしっかり聞いて頂けた。また、私達にはない視点だった、とお褒めの言葉を頂き、とても嬉しかった。将来は司書として就職したいと考えていた自分だったが、大学に入り、募集があまりないと現実を突きつけられ、司書の道を諦めかけていた。しかし、この課題に取り組むことで、やはり司書の道が捨てられない、と改めて思った。将来的に司書になれなかったとしても、司書課程で学んだことが活かせる職に就きたいと思った。

6.大学での学びとインターンシップについて気がついたこと

 私は教育学科でないため、大学での学びが児童とのふれあいに直接役立ったということはない。しかし、社会に出るという点では、「インターンシップ概論」で受けた講義の内容が役立ったと思う。電話の応対を講義中に実践する機会があったが、それを受けていたおかげで、先方との電話応対も緊張こそすれ、大きな失敗はしなかった。これは今後も使える実用的なものだと思った。さらに言えば、今回中村児童館様には事前訪問の必要が無かったのだが、突然想定と違う返答が来た場合の対応も講義で受けたことと違い、臨機応変に対応しなければならないことを強く認識した。「座学で習ったことが必ずしも実践でも起きるとは限らない」ということが改めて感じた気づきである。

7.インターンシップを経験して変わったと思うこと(考え方、姿勢など)

 自分は正直、児童があまり得意ではなかった。教職に就く選択肢もあったが、馬鹿にされるのではないか、なめられるのではないか、親が恐いのではないか、という想像があった。しかし、それは児童との向き合い方次第なのではないかと考えを改めた。児童と真摯に向き合い、笑いかけ、全力でその児童と接すると、児童も自分に心を開いてくれて、お互いに良い関係が築けた。児童も素直に私に気持ちをぶつけてくれたように思う。インターンシップを経験して、児童の無邪気さを知り、子供たちを指導する立場の仕事に就くことも悪くないと思った。

8.インターンシップの経験を通して、今後の学生生活をどのように取り組むか

 私は現在三年生で、もう間もなく就職に対して本格的に動き出さねばならない。ほんの二か月前までは、就職などまだ先のことだと思っていた。しかし、インターンシップ研修を終了すると、自然と就職が身近にあるように感じた。研修を受けたことで、社会人としての意識が身に付き始めたからかもしれない。今後は、キャリアセンターを今以上に活用して、自分が最も進みたいと思う進路を決定し、そこに向かって進むよう行動したい。だからといって大学生としての勉学もおろそかにせず、ゼミにも意欲的に取り組み、よい卒業論文を作り上げ、悔いの残らない学生生活を送りたい。

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