交流

2026年04月15日

CCC 市民の参加と協働を進めるコーディネーション研究集会

2026年2月22日(日) 至学館大学

コーディネーションに関わる研究集会が開催。

CCCの学生が運営ボランティアとして参加しました。

 2026年2月21日・22日、認定特定非営利活動法人日本ボランティアコーディネーター協会主催の「市民の参加と協働を進めるコーディネーション研究集会」が至学館大学で開催されました。ボランティアに関する課題をテーマとした16の分科会が実施され、本学コミュニティ・コラボレーションセンター(以下、CCC)の学生が運営ボランティアとして参加しました。今回は、「アジパラがやってくる!関わりたい!パラスポーツの未来~続けるために、つなげるために『支援者の知恵と工夫』~」分科会の様子を紹介します。

 2026年にアジアパラ競技会が愛知県で開催されることを踏まえ、競技者や支援者がパラスポーツ団体を支え、関係者同士のつながりを築き、今後の連携につなげる場として本分科会は開催されました。

 登壇者は4名。はじめに愛知ボッチャ協会の荒賀博志さんが、パラスポーツにおける活動人数の現状について説明しました。選手の発掘から強化・育成を図る「J-STARプロジェクト」の取り組みに触れ、「各都道府県に支部がないため、選手が居住地でトレーニングできないことや、それに関わるスタッフが少ない」といった課題を指摘しました。

 さらに、ボランティアが果たせる役割やその意義についても語られました。最後に、2016年パラリンピックで使用されたイギリスと日本のプロモーションムービーを鑑賞し、動画で伝えるべきメッセージ性について考える機会となりました。

 続いて、愛知県電動車椅子サッカー協会の浅野琢哉さんが「地域で受け皿をつくる」をテーマに事例を紹介しました。2007年に日本で初めて開催された第1回ワールドカップで大会を盛り上げた経験を振り返りつつ、競技者は大会直後に増加したものの、その後横ばいとなり、コロナ禍以降は減少している現状が示されました。

 競技者の減少に伴いスタッフの数も減少していることから、「受け皿となる地域組織づくりを決意した」と話しました。これからの共生社会におけるスポーツのあり方として、インクルーシブという考え方だけでなく、障がいのある人が活動する場に健常者が参加する「リバースインテグレーション」の重要性も強調しました。

 次に、認定NPO法人アジア車いす交流センター(WAFCA)の近藤さんが登壇しました。タイやインドネシアを中心に、身体に合った車いすを届けていることや、教育支援、バリアフリー化の支援、交流を通じた学び合いなどの取り組みが紹介されました。また、WAFCA主催のボッチャ大会では、日本代表アスリートに広報協力を依頼し、参加者全員で考えるきっかけづくりを行っているとのことでした。近藤さんは、「誰もが自分らしい選択をできるように取り組んでいます」と語りました。

 最後に、パラ競技アスリートの石垣さんが、当事者としての視点とサポーターとしての経験の両面からお話しされました。幼少期から高校生までバスケットボールに取り組む中で、チームや自分のために頑張るという内的動機や身体的成長、競技以外での貢献、そして寛容的な環境について学ぶことができたと振り返りました。その後、パラ陸上と出会い、大学・大学院でパラスポーツに向き合ってきた経験を踏まえ、東京2020パラリンピックではボランティアとして参加。そこで、サポートメンバー同士のチームワークが非常に重要であることに気づいたと語りました。そして、メンバーそれぞれの強みを生かし合うことこそが、共生社会において大切であるとまとめました。

 分科会の後半ではグループに分かれてディスカッションが行われました。分科会の運営補助として参加していた学生も議論に加わり、パラリンピックに関するイギリスと日本の動画から感じた違いを共有したり、各国が置かれている背景について考えたり、ボランティアを継続させるための工夫について意見を交わしたりしました。世代や立場の異なる参加者同士が交流することで、ボランティアについて考えを深める貴重な機会となりました。また、愛知淑徳大学の卒業生も参加しており、交流を通して学生の悩みに温かなアドバイスを送る姿も見られました。

 最後に、参加者全員がそれぞれの決意を書き記し、分科会は温かく前向きな雰囲気の中で締めくくられました。

学生コメント

健康医療科学部 言語聴覚学専攻1年

田片智大さん

 普段からボランティアに参加することが多く、学生団体「たんぽぽのわた」を立ち上げたばかりで、ボランティア団体をコーディネートする側としての知見が欲しいと思い、学生スタッフとして参加しました。登壇者の発表やディスカッションを経て、障がいそのものを見るのではなく、その人個人を見ることが大切なのだと改めて気づかされました。今回卒業生の方と交流し、先輩方のように誰かのために行動できる自分でありたいと強く感じました。

卒業生コメント

福祉貢献学部 社会福祉専攻 2017年卒

浅野祥子さん

 父親が登壇すると聞き、今回の分科会に参加しました。電動車いすサッカーにより多くの人が競技として関わるためには、地域にクラブをつくっていくことが重要だと改めて感じました。また、世代を超えた交流の場となり、多くの方と話ができたことも印象的でした。ボランティアをどのように継続していくかという課題については、活動の目的や役割、そしてその意義をしっかりと伝えることの大切さを実感しました。

福祉貢献学部 社会福祉専攻 2020年卒

唐田宏樹さん

 自分自身も障がい当事者であり、アジアパラオリンピックのボランティアにも登録していることから、重なる部分があると感じ、今回の分科会に参加しました。また、ボランティア活動では、どの世代でも「人が集まらない」「熱量をどう伝播させるか」といった共通の課題に直面することがあります。その中で、上の世代がいることの意義は、自分たちが経験した悩みや解決策を後輩に伝え、持ち帰ってもらえる点にあるのではないかと思います。できるだけ早い段階で多くの選択肢を知り、活動を広げていってほしいと感じました。