追究
2026年06月04日
2026年度 第1回 食創造科学科 学術講演会②「機内食事業における商品企画の業務内容」

2026年4月6日(月) 中部国際空港 特別待合室
空の上の「おいしい」をデザインする。新入生が学ぶ機内食開発の最前線


2026年4月6日(月)、食創造科学科の新入生交流会2日目 第1回食創造科学科学術講演会が行われました。この日は中部国際空港内にて、名古屋エアケータリング株式会社 料理部・商品企画グループの阿藤史奈氏を講師にお迎えし、第1回学術講演会を開催。「機内食事業における商品企画の業務内容」をテーマに空の旅を支える食の舞台裏を学びました。


機内食の開発は、試作を繰り返すだけでなく、エネルギー計算やアレルゲン調査、コスト管理を含む膨大な「規格書」の作成から始まります。阿藤氏は、大量調理における徹底した衛生管理に加え、機内食特有の難しさを次々と紹介してくださいました。
特に学生たちが驚いたのは、健康や宗教上の理由に対応する「スペシャルミール」の多様さです。多種多様な食の禁忌や制限に細かく対応する責任の重さを知り、食を扱う者としての専門性の重要性を再確認しました。また、短距離路線など機内で再加熱ができない環境でも「冷たくても美味しい」メニューを考案する工夫など、現場のリアルな課題解決のプロセスを学びました。
講演の中では、機内食にまつわる興味深いクイズも出題され、会場は大いに盛り上がりました。
例えば、「操縦士と副操縦士は、なぜ違うメニューを食べるのか?」という問いには、「万が一、食中毒が発生した際に、二人が同時に体調を崩して操縦不能になるリスクを避けるため」という安全管理の徹底を伺うことができ、また「地上の食事よりも味を濃くしている理由は」というクイズでは、「上空では気圧の関係で味覚(舌)が鈍感になるため、機内で食べてちょうど良い味わいになるよう調整している」という解答が。「安全」と「味わい」の両面から考え抜かれた工夫に学生たちも深く納得していました。


最後の質疑応答では、新入生とは思えないほど積極的な質問が相次ぎました。「再加熱した時に一番美味しくなるための工夫は?」という質問に対し、阿藤氏は「機内で温めた瞬間がベストの状態になるよう、工場での火入れの加減を緻密に調整している」と回答。また、品質管理についての具体的な質問や課題に直面した際の乗り越え方など、スキルやノウハウだけでなく、商品開発に臨む「探求心」や「責任感」といった姿勢についても丁寧にお答えいただきました。
阿藤氏は、商品企画に必要なスキルとして「食べることや、料理で人を喜ばせることが好きなこと」を第一に挙げ、さらに創造力やコンピューターリテラシーなどのさまざまな知識が求められることも伝えてくださいました。


講演の後には、名古屋エアケータリング株式会社様がこの日のために考案してくださった機内食風のお弁当を試食。パエリアを中心とした食事に学生たちの美味しい笑顔が広がりました。
2日間にわたる学術講演会を通じ、新入生たちは「食」が地域を活性化させ、さらには世界の多様性を支えていることを実感している様子でした。プロから受け取った情熱を糧に、4年間の学びがより色濃くなるように学科も応援しています。












