追究

2026年08月06日

人間情報学部 キャリアデザイン④

2026年7月11日(土) 長久手キャンパス7号棟7B2

大学院に進学後のキャリアやIT企業の仕事をテーマに
専門家や卒業生に講演いただきました。

 本学では、学生が仕事を含めた広い意味で人生を切り拓く力を養えるよう、学部ごとにキャリアデザイン科目を設けています。社会のさまざまな分野で活躍する専門家や卒業生をお招きし、就職活動や働き方、将来ビジョンの描き方などについて学ぶ機会を提供しています。

 2026年7月11日(土)、人間情報学部の学生を対象にしたキャリアデザインの授業では、花王株式会社の西野顕様、株式会社マーブルの神琴乃様、三浦安葉様をお招きし、ご自身の経験をもとに就職活動で意識すべき点や将来の働き方を考えるうえでのヒントについてお話しいただきました。

 化粧品研究員の西野様は「大学院の博士課程に進学し、企業でも研究を続けること」をテーマに講演されました。高等専門学校から豊橋技術科学大学に編入し、大学院に進学。その後、カネボウに入社し、現在は親会社の花王で勤務されています。

 はじめに西野様は、大学時代に企業と共同研究に取り組んだことが大きな転機となり、「研究が社会に役立つ実感を得られた」「相手が求めることを意識するようになった」と話しました。その後、4年次に参加したフィンランドの大学のインターンシップにおける研究報告会で英語での発表や研究に関する失敗を経験。3年後に院生として再度同じ大学で研究内容を発表した際に、当時の失敗を克服できたと振り返ります。「失敗して恥をかくことは、成功したときに成長を実感することにつながる。だからこそ、今のうちに挑戦をたくさんしてほしい」と学生たちに語りかけました。

 卒業後も研究を続けたいと考えた西野様は、新商品の開発や既存製品の改良を担う企業研究員の道を選択。きっかけは共同研究先のカネボウに興味を持ったことでした。入社後は、感性工学の視点を取り入れた「メイクの魅力研究」やデータサイエンスと関連する肌診断アプリに携わったことを紹介いただきました。

 最後に西野様は「身につけたスキルを生かすためには、自分が関わる人が何を求めているのかを理解する力が重要」「失敗を恐れず挑戦し、多様な経験をしてください」とまとめられました。

 質疑応答では、「研究の工程で苦労したこと」「就職活動で意識するとよいこと」などの質問が寄せられました。「花王に入社してよかったこと」については、「お客様の満足のために研究開発を重視している点。会社の理念や方針と自分の行動原理が合っていることが幸せだと思えます」と回答。会社選びでは知名度や福利厚生に目が向きがちですが、会社の理念や方針が自分の価値観と合っていることが、働くことへの満足感につながるという視点を、学生たちが得るきっかけとなる言葉でした。

 続いて登壇した株式会社マーブルの神様、三浦様はいずれも本学の卒業生です。神様は就職活動について、「会社の雰囲気を重視し、対面での説明会を特に意識した」と話します。複数の企業を受ける中で事業領域の広さと将来のキャリアステップを考え、マーブルに入社。入社後は、新事業のXR分野への挑戦を打診され、同分野を担当する部署に所属することに。当時を振り返り、「学生時代にVR制作に携わったからこそ、挑戦できた。少しの経験でも未来につながると思って色々なことに挑戦してください」と話します。現在は異なるプロジェクトに配属されているそうで、業務内容と将来のキャリアプランについても話されました。

 創造表現学部出身の三浦様は、働く環境とこれまでの学びを活かせる環境を重視し、マーブルに入社。学生時代に培ったVR制作の経験、周囲と協力して進める力、コミュニケーション力は、現在の業務で特に役立っていると説明。大学時代のさまざまな学びが業務につながるのだと学生たちに力強く伝えました。

 講演後半では、二人が会社で取り組んでいるXR技術を紹介するため、学生たちにゲームを用意。実在する応接室をモデルにした空間で、宝と違和感を探し当てるというゲームで、学生たちは実際にXR技術を体験し、その魅力や面白さに触れる貴重な時間となりました。

 質疑応答の場では、学生から「未経験からIT業界に進むことへの不安」「学生のうちにやっておいた方がいいこと」などの質問が寄せられました。また、「現在コミュニケーションにおいて気をつけていることは?」という質問には、「自分が理解できていることを整理し、正しく伝えること」と回答。聴講した学生たちは、社会人として求められるコミュニケーションのあり方や実際の業務で意識していることを具体的に知ることができ、社会人として働く姿をより身近にイメージする貴重な機会となりました。