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学び・研究

第1回 ハイパフォーマンスCPR ベーシックコース in 愛知淑徳大学

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第1回 ハイパフォーマンスCPR ベーシックコース in 愛知淑徳大学

2026年9月26日(土)長久手キャンパス

質の高い心肺蘇生法を実践するための講習を開催。
第一線で活躍する救急救命士や消防隊員、
救急救命学専攻の学生も参加し、実践形式で学びました。

 2026年9月26日(土)に「第1回 ハイパフォーマンスCPR ベーシックコース in 愛知淑徳大学」を開催しました。このコースは、心臓が突然止まった人を救う質の高いCPR(心肺蘇生法)を学ぶ講習です。ハイパフォーマンスCPRは、一次救命処置(BLS)をより効果的に行うために生まれたもので、心肺停止からの生存率が世界トップクラスの米国シアトル発祥です。

 当日は、近隣の消防や医療機関、海上保安庁からの受講者に加え、本学救急救命学専攻の学生と卒業生、教員も参加。講習の前に第1部 特別プログラムとして、日本版ハイパフォーマンスCPRの普及に取り組むGRA Japan Chapterの田中秀治先生(国士舘大学大学院救急システム研究科 研究科長)をお招きし、「蘇生のための重要な知識と救急救命士の展望」をテーマに講演会を開催しました。

 田中先生は「心肺蘇生の成否は時間との闘いでもある」と語り、シアトルで培われた「蘇生のための10の改善プログラム」について解説。地域、救急隊員、行政・国、それぞれのレベルでの改善が必要だと述べました。シアトルでは、全消防職員がハイパフォーマンスCPRを実践できるのは当たり前のこと。小学生の段階から心肺蘇生法やAEDの使い方を学ぶ教育が定着していると言います。

 「その場に居合わせた市民が迅速に心肺蘇生できるよう、プロフェッショナルが学校や地域で指導することが重要だけれど、24時間勤務の後に教えに行くのは酷な話。救急救命士を目指す学生にも担ってほしい」と田中先生。「救急隊が到着するまでの間、市民による早期のCPRは生存率だけでなく、社会復帰率も高める」と話しました。

 講演会では、JRC蘇生ガイドライン2025のBLSの変更点、なぜハイパフォーマンスCPRが必要か、なぜ脳は心臓より早く壊れるのかなども取り上げました。救急救命士のみなさんに実践してほしいこととして、胸骨圧迫の深さやテンポ、心電図モニターを用いた測定とフィードバックなど、具体的に説明しました。

 救急救命士の将来像にも触れ、「重度傷病者へのあらゆる処置を救急救命士ができるのが理想。そのためには薬理学なども学び、使える薬を増やすこと。もっとレベルを上げていかなければ」と熱く語りました。

 「救急救命士はプレホスピタルのスペシャリストです。ドクターカーやヘリに乗ってサポートする人、病院や警察、海上保安庁で働く人など、さまざまな救急救命士がいますが、もっと職域や場を拡大していくことが必要」と田中先生。最後に学生たちに向け「それに資するだけの勉強をしてください。みなさんは世の中を変えていく主役です」とエールを送りました。

 ハイパフォーマンスCPRの背景などを踏まえ、第2部からは実技へ。第一線で活躍する救急救命士や消防隊員のほか、本学救急救命学専攻の3・4年生と卒業生、教員も加わり、総勢30名が10のステップを実践形式で学びました。

 受講者は5名ずつ6ブースに分かれ、リアルタイムフィードバックデバイスを用いて、胸骨圧迫の深さやテンポ、中断時間を測定しながら、より効果の高いCPRを追求。胸骨圧迫を止めずに続けるコツ、チームで効率的に動く方法、AEDを使いこなす工夫、最短の中断時間で行う電気ショック、質の高いCPRを意識した役割分担など、訓練用マネキンを使って何度も実践しました。

 講習は4時間にわたって行われ、最後に修了証が授与されました。見学していた学生たちは、スキルチェックの動画撮影や機器の片付けなどを率先して手伝い、受講者のチームCPRを間近で見て、さまざまな学びを得ているようでした。

■卒業生

知多中部広域事務組合消防本部
山下 祐平さん

 現場で救命率を高めるには、救命活動の手技を測定しながら訓練し、それを実践することが不可欠だと痛感しました。消防職員歴2年目ですが、下から組織を高める意味でも、ハイパフォーマンスCPRをチーム全体に共有したいです。今は消防隊として、救急隊が到着するまでの間、できる限りのハイパフォーマンスCPRを実践します。将来、救急隊になったら、消防隊がより高いハイパフォーマンスCPRを行って救急隊へ引き継げるように学びを伝え、傷病者の社会復帰率を高めていきたいです。

■学生

救急救命学専攻4年
山田 冥大さん

 田中先生がおっしゃっていた「世の中を変えていく主役」という言葉が心に響きました。救急救命士の職域を広げ、さまざまな場で活躍できる世界を実現するためには、国や地域から求められるようなことを学生の頃から勉強し、技術を磨いて、それを現場で発揮することが重要だと実感しました。ハイパフォーマンスCPR ベーシックコースで学んだことを復習し、今回の講習に参加できなかった仲間にも共有して、一緒に高め合っていければと思っています。