柳井 貴士/やない たかし

メッセージ

自分の存在という一点を見つめてみると、そこからいろいろな関係(故郷、親子、友人、恋人…)、感情や思いが広がっていくでしょう。「愛、希望、自由、夢、足元をごらんよ、きっと転がってるさ」と先人も言っています。自分の足元を深く掘り泉を見つけよう(ニーチェ)、そこにある脈の流れを観察してみよう(柳井)。きっといろいろな物語に、あなたとつながる大切な物語に、出会えるでしょう。そこには「自分」以外との関係が必ずあります。「他者」、それは自分とは違うものを持った存在、その多様性に対していろいろ考えをめぐらせることで、自分が「深く」なるのでしょう。自分の存在と切れたところに生まれた言葉は表層を埋めるだけ。創作も文学研究も評論も、まずは「自分」と向き合うところから始め、多様な「他者」に接してほしいと思います。その手助けをしていきます。

担当授業科目

現代小説b
クリエイティブライティングc
基礎演習Ⅰ
基礎演習Ⅱa
基礎演習Ⅱb
講読演習f
基礎講読
演習Ⅰ(2)
演習Ⅱa(2)
演習Ⅱb(2)
演習Ⅲa(2)
演習Ⅲb(2)
卒業プロジェクト

演習について

自分の力を信じ、切磋琢磨し成長していきましょう、どこまでも。

研究課題・活動など

日本の近現代文学、特に沖縄の近現代文学や文化、映像など。

沖縄からは4人の芥川賞作家が出ています。大城立裕、東峰夫、又吉栄喜、目取真俊。彼らの作品を読み解くとき、多くの示唆が与えられるでしょう。ポストコロニアル、マージナル、ジェンダー論、神話構造、ディストピア、エスニシティ、ディコンストラクション。同時に、沖縄の文学研究で重要なのは、戦争で散逸した一次資料の発見と精査です。資料読解と理論の応用。沖縄をめぐる研究は面白い。

略歴

〈学歴〉
法政大学 文学部 日本文学科 卒業
早稲田大学 第一文学部 日本文学科 卒業
早稲田大学大学院 文学研究科修士課程日本語日本文学コース 修了
早稲田大学大学院 文学研究科博士後期課程日本語日本文学コース 満期退学

〈職歴〉
淑徳高等学校国語科 講師
早稲田大学文学学術院 非常勤講師
国際交流基金 研究員
蘭州大学外国語学院日本語学科(中国) 講師 などなど