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2019年01月30日

健康医療科学部 健康栄養学科専門科目 「栄養教育論実習Ⅰ」集団指導1プレゼンテーション

健康医療科学部 健康栄養学科専門科目 「栄養教育論実習Ⅰ」集団指導1プレゼンテーション

対象者に合わせた栄養教育を、実践的に学修。
「食の大切さ」をわかりやすく伝える力を養います。

 管理栄養士を養成する健康栄養学科において、2年次後期に開講される「栄養教育論実習Ⅰ」。子どもから高齢者まで、あらゆる人々に対する栄養教育・栄養指導を学ぶ専門科目です。問診・栄養評価、カウンセリング、栄養ケア計画・指導案作成などの多様な専門スキルを修得できるよう、ロールプレイングやプレゼンテーションを数多く実践します。
 この科目の一環として、学生たちはグループの仲間と協力し、小学生を対象とした食に関する模擬授業を学内で実施しました。各グループが工夫を凝らして授業計画を立て、教材を手づくりし、対象学年の理解度に合わせたストーリー展開や言葉選びにも注力しました。さらに、発表グループ以外の学生は小学生役に徹して質問や感想を述べ、子どもの目線に立ってよりよい栄養教育を考察しました。
 指導教員である辻とみ子先生は「子ども向けの栄養教育では、教える側が“楽しむ”ことが大切です。明るい笑顔、はきはきとした声、大きなアクション、一人ひとりへの目配りを心がけると、子どもたちが惹き込まれ、素直に聞いてくれますよ」とアドバイス。その言葉を受けとめた学生たちは、自分たちの力を発揮し、いきいきと授業をおこなっていました。
 心身の健康に欠かせない「食」について正しい知識を伝えることは、健康長寿社会の実現につながります。「栄養教育論実習Ⅰ」で磨きをかけた力を他の実習科目や臨地実習でさらに伸ばし、次代を担う管理栄養士へと着実に成長していくことでしょう。

学生たちによる模擬授業(一例)

きゅうしょくのヒミツ(対象学年:小学校1年生)

健康医療科学部 健康栄養学科専門科目 「栄養教育論実習Ⅰ」集団指導1プレゼンテーション

健康医療科学部 健康栄養学科専門科目 「栄養教育論実習Ⅰ」集団指導1プレゼンテーション

 「給食戦隊タベルンジャー」というキャラクターを登場させ、子どもたちの興味を引くクイズ形式の授業を実施。学校で給食が提供される目的、給食で使われる肉や魚、野菜、牛乳の栄養素、季節ごとに異なる旬の食材などをわかりやすく説明しました。最後は授業のポイントをタベルンジャーとおさらいし、「給食はおいしいだけじゃなくて、みんなのカラダを元気にするものです。残さず食べよう!」と呼びかけました。

好ききらいってなんでダメなの?(対象学年:小学校3年生)

健康医療科学部 健康栄養学科専門科目 「栄養教育論実習Ⅰ」集団指導1プレゼンテーション

健康医療科学部 健康栄養学科専門科目 「栄養教育論実習Ⅰ」集団指導1プレゼンテーション

 一日3食をバランスよく食べる子と、偏食する子の生活の様子を比較しながら、食べ物の好き嫌いが健康や成長に影響することを解説。嫌いなものもおいしく食べられる方法として「細かく刻む・すりおろす」「カレーなど好きな料理に入れる」「盛り付けるときの見た目をかわいくする」という3ポイントも紹介しました。なぜ好き嫌いがいけないのか、好き嫌いをなくすためにどんな工夫ができるのか、楽しく学べる授業でした。

たべもののたび(対象学年:小学校4年生)

健康医療科学部 健康栄養学科専門科目 「栄養教育論実習Ⅰ」集団指導1プレゼンテーション

健康医療科学部 健康栄養学科専門科目 「栄養教育論実習Ⅰ」集団指導1プレゼンテーション

 「日本全国の有名な食材を探そう!」というテーマのもと、各地の名産品や食材の栄養素などについてクイズ形式で紹介しました。学生たちは、食の安全安心を支える牧場主やトラックの運転手、スーパーマーケットの店員などになりきり、笑いを交えた授業を展開。「食材の一つひとつが、いろんな人によってつくられ、届けられています。感謝の気持ちを込めて言いましょう。『いただきます!』」というメッセージで締めくくりました。

食べ物の変身!(対象学年:小学校6年生)

健康医療科学部 健康栄養学科専門科目 「栄養教育論実習Ⅰ」集団指導1プレゼンテーション

健康医療科学部 健康栄養学科専門科目 「栄養教育論実習Ⅰ」集団指導1プレゼンテーション

 大豆は、しょうゆ、もやし、納豆、厚揚げなどに姿を変えます。そんな「食べ物の変身」に着目し、食材の製造過程や栄養について紹介しました。博士のキャラクターになりきって解説したのが、味噌汁に使われる「豆腐」「油揚げ」「味噌」のつくり方。原料が同じ大豆であるにも関わらず、形も色も味も異なることの不思議さ、おもしろさが伝えられました。身近な食材を通して「食」「料理」へ関心を高める授業内容でした。