追究

2015年12月18日

文学部 英文学科 JICA出張授業

文学部 英文学科 JICA出張授業

平成27年11月10日(火) 長久手キャンパス 325教室

国際的な視野で物事を考える大切さや誰もが平等に生きる権利について、JICA職員のから学びました。

 11月10日(火)、英文学科2年生の必修授業「Global Issues」の1コマを活用し、「JICA出張授業」をおこないました。JICA中部からお招きしたのは、スリランカで2年間のボランティア活動を経験した後、JICAの一員としてアフガニスタンで4年間女性の地位向上のために活動した古藪真紀子さん。全編英語の講演会を通じて、世界の貧困状況を打開するための国際協力の必要性を伝え、さらにご自身の活動のテーマであるジェンダーについての正しい知識が広まるよう、訴えました。
 プロジェクターに世界の貧困状況を表すグラフや表を映し出しながら解説を進めた古藪さんが講演会の中盤で取り上げたのが、タンクトップを着たショートカットの子どもの絵です。古藪さんはこの絵の子どもが男の子だと思うか、女の子だと思うか、学生にマイクを差し出しながら質問。多くの学生が男の子と答えましたが、正解は女の子。このクイズから知らず知らずのうちに私たちは見た目で性別を判断していることを伝えた古藪さんは、アフガニスタンにおけるジェンダーについて、話を進めました。
 女性が社会的にしいたげられてきたアフガニスタンの現状を解説した後、自身も参加した2005年から2007年に「Outline of the Project」という女性の社会進出をめざした取り組みについて紹介しました。アフガニスタンの女性が協力して家畜市場を開き、手に職をつけようと模索する様子を写真とともに振り返り、最後はアフガニスタンの男性が女性について語る動画で締めくくられました。動画内でアフガニスタンの男性は女性の変化について「以前より毎日が楽しそうでいきいきしている」と語り、その様子を喜んでいることが伝わる内容でした。古藪さんは「イスラム教徒の女性が身にまとう民族衣装・ブルカの下の素顔を見た時、日本の若い女性と変わらないことがわかりました。彼女たちはメイクも好きだし、おしゃれも大好き。みんなが自分らしく生きたいと望んでいます。住んでいる国の環境や文化が違っても、私たちが思い描く幸せの形は世界共通だということを忘れないでください」と学生たちメッセージを贈りました。学生たちは古藪さんの経験に基づいた講演を通じて、国際的な視点で世界を見つめ、行動していくことの大切さを感じることができました。