ビジネス学部

特色ある授業

Bilingual Internship Overseas/Domestic

国内外のグローバル企業で実務インターンシップに挑み、ビジネスの即戦力を鍛えます。

ビジネス学科 グローバルビジネス専攻*では、グローバルなビジネスの現場に通用する力を養うため、日本語と英語のバイリンガルで経営学、商学、会計学、経済学を総合的に学びます。そうした学修の集大成となるのが、3年次の「Bilingual Internship Overseas/Domestic」。この専門科目では、学生一人ひとりが国内外の企業で約1か月間の実務インターンシップに挑戦します。
 日本の多くの企業はインターンシップを新卒採用の一環として位置づけ、講義・座学やグループワーク、社員との懇談会などをおこなっています。しかし、それは日本特有のもの。海外におけるインターンシップは「実務」が主流です。実際の仕事に使える力があるのかが問われ、参加する学生にとってスキルアップの場にもなっています。
 「Bilingual Internship Overseas/Domestic」で実施するのは、海外と同じ実務型。国内外の企業で「実際に働く」という意識が強く、単なる体験に留まりません。大学で培ったビジネスの専門知識、思考力や実践力、英語スキルなどを発揮して働き、実務を通して“グローバルビジネス”を深く学びます。さらに、多様な文化的背景を持つ人々と共に働く経験によって視野が広がり、より多くの選択肢から自分が進みたい道を考えることができます。
 この実務インターンシップは、グローバルビジネス専攻*の学修の総仕上げになります。同時に、学生にとって「成長のチャンス」「新たな課題や目標との出会いのチャンス」となり、一人ひとりの可能性も大きく広がります。
* 現・グローバルビジネス専修

2018年度「Bilingual Internship Overseas/Domestic」


「Follow-up SeminarⅣ」(事前研修)
グローバルビジネス専攻*の教員や外部講師による事前研修を、約4か月間という長期にわたって実施。「実務」であるからこそ、ビジネスの現場に立つために必要な知識・スキルの修得をめざします。2018年度の事前研修では、英語での面接対策、英語でのビジネスマナー研修、仕事の進め方に関する講義、出発前オリエンテーションなどがおこなわれました。インターンシップを通して何を得たいのか、学生たち一人ひとりが目的意識を明確にしながら、思考力や実践力、英語スキルに磨きをかけました。
* 現・グローバルビジネス専修

[概要]

第1回:インターンシップ説明会
「Bilingual Internship Overseas/Domestic」の概要、事前研修の流れ、実務インターンシップに向けて必要な学修・準備などを教員や外部講師が解説。学生はインターンシップへの理解を深めました。

第2回:事前研修①
企業経営者を講師に迎え、インターンシップの意義について講義。模擬面接の実践ワークもおこなわれ、学生は自己PRのまとめ方や相手に伝わる話し方などを実践的に学びました。

第3回:英文カバーレター・英文レジュメの書き方
インターンシップ先企業に提出する書類を、英語で作成するポイントについてレクチャー。日本では履歴書にあたる「レジュメ」と同封する「カバーレター」を書き上げました。

第4回:適性チェック(研修先の選定)
教員や外部講師との面談を通して、興味がある業界や職種、身につけたい知識・スキル、現在の語学力などを確認。学生一人ひとりが自分に合ったインターンシップ先企業を検討しました。

第5回:英語での面接対策
今回ご協力いただいたインターンシップ先は、すべてグローバル企業。学生は日本と海外の面接試験の違いを理解し、的確な自己PR方法を学んだ上で、スカイプによる英語面接に臨みました。

第6回:事前研修②
日本企業の海外進出に関する講義を実施。事例検証を交えてグローバルビジネスの実情を学びながら、実務インターンシップへの目的意識をより明確にしていきました。

第7回:事前研修③
グローバルビジネスのケーススタディを通して、仕事の進め方を実践的に理解。海外のワークスタイルやビジネスマナー、相手との距離を縮めるSmall talk(雑談)のコツなどを学びました。

第8回:エリア別出発前オリエンテーション
インターンシップ先企業があるエリアごとに、ホームステイ先・宿泊先での暮らし方、通勤方法、危機管理などを最終的に確認。万全の準備を経て、出発の日を迎えました。

「Bilingual Internship Overseas/Domestic」
研修先は、ホーチミン(ベトナム)、ハノイ(ベトナム)、シアトル(アメリカ)、東京のグローバル企業。留学エージェント、国際メディア、ITベンチャー、商社、アパレル、新聞社など、多分野にわたりました。各社に原則1名ずつ派遣され、約1か月間、グローバルビジネスの最前線でさまざまな仕事に携わりました。日々、レポートをまとめながら取り組んだ業務を振り返り、自分自身の課題と向き合った学生たち。与えられた仕事をこなすだけではなく、自ら考えて積極的に行動を起こし、企業への貢献や自己成長をめざしました。
また、実務インターンシップの修了後、研修先から学生へ「評価表」が手渡されました。仕事に取り組む姿勢や社会人基礎力などを企業の方々に評価いただき、一人ひとりにフィードバッグ。学生が自ら実践・学修したことを客観的に見つめ直し、さらなる成長につなげていきます。

成果報告会(事後研修)
それぞれが得た成果を仲間と共有し、学びを深め合うために、成果報告会がおこなわれました。実務インターンシップで立てた目標、実際に取り組んだ業務内容、目標達成や業務遂行のために力を注いだこと、得られたこと、今後の課題などです。仲間の報告からも気づきを得ながら国内外での実務経験を振り返り、その成果をより意義深いものにしていました。


参加学生の声(一例)
2020年度

■ハノイ

大山 玲奈さん

グローバルビジネス専攻*4年(2020年度)

  • 研修先
  • EFF’X VIETNAM CO., LTD〈日系ホテル〉

 研修先にはハノイにある日系のホテルを選びました。フロントやレストラン、ハウスキーピングなど、ホテルの多種多様な仕事に関わることができたのですが、そこでは働く社員は、ほとんどがベトナム人。中には日本語が話せる人もいたのですが、ベトナム語しか話せない人も多く、意思疎通には大変苦労しました。簡単な英語を使ってやり取りしたり、ボディーランゲージで表現したり。工夫を重ねてコミュニケーションを取る中で、文化も母国語も違う人たちと「思いが伝わった!」と感じたときは、とてもうれしい瞬間でした。
 また、ホテルの周りのおすすめスポットをまとめることを思いつき、飲食店や観光スポットに出かけ、写真を撮り、感想を書き添えた資料をつくって、社員の方に提案することができました。異国の地で、誰かに頼まれたわけではなく、自ら主体的に行動できたことは今後の自信になりそうです。これからも、コミュニケーションを積極的に取る姿勢と主体性を忘れず、社会人としても活躍していきたいと思います。


■ハノイ

豊島 大輝さん

グローバルビジネス専攻*4年(2020年度)

  • 研修先
  • Sota Tek., JSC〈IT企業〉

 ベトナムでの海外インターンシップは、驚きの連続でした。お昼ご飯を食べた後にカフェにお茶をしに行くし、お昼寝の時間があるし、約束の時間に1時間遅刻してきたと思えば、30分も早くついていることもある。そんな、日本とはまったく異なる環境で働く中で、「違いを受け入れなければ」という思いが芽生えました。そして、違いを受け入れようと心がけたことで、寛容さと何事にも動じない強さを身につけることができました。寛容さを手に入れたことで、社員の皆さんとぐっと距離が縮まり、代表取締役社長と食事に行ったり、プロジェクトを一緒に動かしたりと、貴重な経験も重ねることができました。
 最初は、興味のあったブロックチェーンについて学ぶことができたらいいなという気持ちで参加した海外インターンシップでしたが、「新たな価値観」という人生の財産を得ることができました。寛容に物事を受け入れ、臨機応変に対応できることは、社会人としても強みになると思います。これからもこの強みを伸ばしつつ、自分らしく働いていきます。


■ハノイ

福永 京華さん

グローバルビジネス専攻*4年(2020年度)

  • 研修先
  • Property Plus Vietnam〈不動産会社〉

 研修先をどこにしようか大変迷いましたが、外部講師の方のアドバイスを受け、最終的には納得して研修先を選ぶことができました。
 私が選んだのは、外国人向けに不動産を販売している会社。最初のうちは、慣れないこともあって、与えられた仕事をこなすばかりでした。けれど、勇気を出して、「何かできることはありませんか」と声を掛けたことで、さまざまなチャンスが得られるようになりました。
 その一つが、営業同行。日本人のお客様とベトナム人の社員と私で、お勧めの不動産を何件か回ったのですが、お客様は同じ日本人ということで、通訳や説明などを私に求めてきました。責任を感じつつも、一生懸命対応し、最後にはお褒めの言葉をいただくことができました。この経験から「誰かの役に立てることは、こんなにもうれしいことなんだ」と実感することができました。「働くことの喜び」を感じることができた海外インターンシップの経験を糧に、就職する自動車部品メーカーでも、仲間やお客様のために働いていきたいと思います。


■ホーチミン

島田 侑季さん

グローバルビジネス専攻*4年(2020年度)

  • 研修先
  • CYBRiDGE ASIA〈IT企業〉

 海外インターンシップの研修先として、ベトナムのIT企業を選んだのは、発展著しいアジア経済の最先端に触れられると感じたから。実際、ベトナムで出会った人々は、みんなエネルギッシュで、いきいきと働いていました。「私も、現地の人のように仕事を楽しめる社会人になりたい」と将来の理想像が描けるように。それだけでも、海外インターンシップの大きな収穫だったように思います。
 けれど、最初から思い通りにベトナムの日々を過ごしていたわけではありません。立ちはだかったのが、言語の壁。声を掛けるのを躊躇してしまう自分を変えたくて、まずは街に出て、地元の方々に積極的に声を掛け、度胸をつけていきました。その結果、自主企画のアプリケーションの提案ができたり、社員の方とプライベートでご飯にいけるようになったり、一気に経験の幅が広がりました。「度胸や勇気や自信は、チャンスを切り拓く鍵になる」。そんな気づきを胸に、今度は、食品の商社で自身の成長につながる経験を重ねていきたいです。


■シアトル

國場 巴菜さん

グローバルビジネス専攻*4年(2020年度)

  • 研修先
  • ten thousand villages〈フェアトレード団体〉

 私は「社会課題」についてとても興味を持っています。貧困問題についてもそうですし、教育格差の問題についてもそう。社会的課題に興味を持ったのは、ゼミで株について学び、国際的に経済を考えることで、全世界的なダイナミックな視点が芽生えたからだと思います。
 そこで、研修先はフェアトレード団体を選びました。適正価格で商品を売り、雇用を生み出すという点では、「フェアトレード」は経済的な要素を持ち合わせていると考えたのです。私は販売員として、一般的な商品より高いフェアトレード商品を買ってもらうため、商品が持つ背景や生産者の思いなどを伝え、理解と共感が得られるよう努めました。業務外では、自力で旅行に出かけたり、ホストマザーの勤務先でボランティア活動をしたり。積極的に行動することで、数々の貴重な経験を得ることができました。この経験は、きっと社会人になっても役立つはず。社会課題に向き合いたいという大きな目標を掲げながら、自動車メーカーの一員として、私にできることを追究していきたいです。


■東京

北條 真子さん

グローバルビジネス専攻*4年(2020年度)

  • 研修先
  • EXest〈インバウンドビジネス〉

 「積極的に仕事をもらいにいくぞ」と心に決めていた私は、仕事が終わると必ず社員の皆さんに声を掛けていました。その姿勢が実り、いただいたのがJALの案件。外国人観光客を対象にした日本各地のツアーを提案するのですが、私は主に東海三県を担当することになりました。学生ならではの視点を活かしたり、隠れた名店をピックアップしたり、さまざまなアイデアを盛り込みました。このように、自分で考え、工夫することが楽しくて。「仕事を楽しくするのも、つまらなくするのも自分次第なんだ」と気づくことができました。
 また業務後は、外国人の方が多く住むシェアハウスで、彼らと交流することができました。一緒に食事を囲んだり、ゲームをしたり。日本にいながらも、国際交流できることは、Bilingual Internshipならではの魅力だと思います。
 卒業後は、銀行員として働きます。憧れの東京で働くという夢をつかむため、Bilingual Internshipで身につけた積極性を存分に発揮して、まずは目の前の仕事に精一杯取り組みたいです。


2019年度

■ホーチミン

木村 太一さん

グローバルビジネス専攻*4年(2019年度)

  • 研修先
  • STAR KITCHEN〈ベンチャー企業:料理教室運営、洋菓子製造・販売〉

 多文化を肌で感じながら働く経験を積みたいと考え、ホーチミンのベンチャー企業を選びました。実務インターンシップが始まって間もない頃は、言葉も文化も異なるベトナムで自分に何ができるのかが分からず、戸惑いや焦りを感じるばかり。「このままではいけない!」と奮起し、社長と話し合いながら、自分から行動を起こしました。
 そのひとつが、研修先で製造・販売していたおみやげの売上アップの取り組みです。知名度向上のためのSNSキャンペーンの企画、アンケート・インタビュー調査による外国人観光客が好むおみやげの分析、試食会の実施などに意欲的にチャレンジ。店頭や街に出て、多くの人とコミュニケーションを深めて意見を聞き、売上アップに貢献できる道筋を探りました。
 約1か月間での数々の実践から得られたのは、結果を残すまであきらめずに試行錯誤を重ねる力です。商社への就職を決めた今、自ら学ぼうとする熱意を大切にし続けて、ビジネスパーソンとして成長していきたいと考えています。


■シアトル

竹中 春菜さん

グローバルビジネス専攻*4年(2019年度)

  • 研修先
  • Hokubei Hochi Foundation〈新聞社〉

 「将来はグローバルに働きたい!」と高校生の頃から考えていた私にとって、ビジネス英語や経済、商学などを幅広く学べるグローバルビジネス専攻*は理想通り。特に、海外の企業でインターンシップをおこなう「Bilingual Internship Overseas」はとても魅力的でした。実際に参加すると、それまでに学修してきたことの実践の場として実務インターンシップがあり、大きな学びや成長の機会になりました。
 私が働いたのは、シアトルで邦字新聞『北米報知』を100年以上発行し続ける新聞社です。アメリカのオーガニックフードに関する取材、特集記事用の資料収集などに取り組みました。心掛けたのは「常にメモを取る」「不明点はすぐに質問」「時間管理」の3点。業務に優先順位をつけて、正確に効率よく遂行できるよう努めました。
 実務インターンシップを通して、自立心やコミュニケーション能力、広い視野、臨機応変に動く行動力などが身につきました。卒業後は、グローバルに事業を展開するIT企業に就職します。4年間で得た知識や能力を活かし、5年先、10年先を見据えて自分を磨き続けます。


■東京

谷口 誠拓さん

グローバルビジネス専攻*4年(2019年度)

  • 研修先
  • Upswell, Inc.〈ベンチャー企業:ITコンサルタント、WEBメディアなど〉

 世界に目を向けてビジネスを学びたいと考え、グローバルビジネス専攻*に進学しました。その学修の総まとめとなる実務インターンシップでは、ビジネス英語やマナーなどに関するきめ細かな事前研修があったため、不安なく1か月間の業務に取り組むことができました。親身に支えてくださった先生方や外部講師の方々に感謝しています。
 研修先はIT分野のベンチャー企業です。東京のオフィスでしたが、社員の皆さんは多国籍。社内には英語が飛び交い、刺激に満ちた日々でした。携わった業務の中で最も印象深いのは、WEBメディアに関するビジネス提案のメールや企画書を英語で作成したこと。週一の社内ミーティングにも参加し、業務報告も英語でおこないました。そこで学んだことは「ロジカルな話し方・伝え方の大切さ」です。要点を押さえて相手に分かりやすく伝えることは、どの業界・職種においても重要だと感じました。これからさらにプレゼンテーション能力に磨きをかけ、卒業後に社会人として即戦力になれるよう全力を尽くします。


* 現・グローバルビジネス専修