報告

2014年08月05日

一般社団法人 日本精神保健福祉士養成校協会 2014年度全国研修会

CCCチャレンジファンドコンペ2014

平成26年6月28日(土)、29(日) 星が丘キャンパス

日本精神保健福祉士養成校協会の関係者の方々が、本学に集結。
福祉の明日を語り合い、連携を深めました。

 "こころの時代"といわれる21世紀、人々の心の健康を支えるために、福祉、医療、保健などの領域をこえて活躍の場を広げる精神保健福祉士。心に病気や障がいのある人を取り巻く社会問題の解決、社会参加に向けての支援活動に力を注いでいます。その国家資格取得に対応したカリキュラムを充実させているのが、本学の福祉貢献学部。社会福祉専攻では社会福祉士と精神保健福祉士を同時にめざすことが可能であり、福祉に対する多様な社会的ニーズに応え得る人材の育成に努めています。学外での実習やボランティア活動などの機会を豊富に用意することはもちろん、現役の精神保健福祉士や福祉の現場で働く卒業生の講演会などを開催し、"福祉マインド"を大切に育んでいます。

 6月28日(土)、29日(日)には、一般社団法人 日本精神保健福祉士養成校協会主催の「2014年度全国研修会」が、本学の星が丘キャンパスを会場として大々的に開催されました。10回目の節目を迎えた今回のプログラムは、精神保健福祉士の養成教育に関する知識や情報、考えを交換・共有するためのイベントが盛りだくさん。これからの10年を見据え「いま精神保健福祉士養成に必要な教育力~求められる役割と新たな活躍のために~」というテーマで、基調講演やシンポジウム、分科会などがおこなわれました。
 全国各地から集まった日本精神保健福祉士養成校協会の関係者の方々が有意義な2日間を過ごせるよう、教職員だけでなく学生たちも運営スタッフとして奔走。参加した学生たちにとって、精神保健福祉士への志を応援する教職員の熱意を実感し、さらに、実社会で必要となる状況把握力や問題解決力、コミュニケーション能力などが鍛えられた、実り多い時間となりました。

基調講演

 厚生労働省の福生泰久氏が登壇し、「精神保健福祉法改定等に伴い、精神保健福祉士養成に求められるもの」と題した講演をおこないました。「法律が変わった今、精神保健福祉士には、チーム医療の中でその専門性を大いに発揮し、医療機関と地域を結んでほしいと期待しています。さらに、自殺未遂者ケア、PTSD(心的外傷後ストレス障害)や思春期精神保健の対策、災害時の精神医療チーム体制の整備など、精神保健福祉士の役割が広がっているため、そうした要請に応えられる人材の育成は急務と言えます」と福生氏。今後の精神科医療を支える重役を精神保健福祉士が担う、そう力強く語りました。

シンポジウム

 「これからの精神保健福祉士養成教育に必要な教育力を考える」をテーマに、シンポジストの先生方が、"精神科医療""地域相談支援""地域包括ケア"それぞれの視点からご自身の研究を報告。「精神保健福祉士に対する期待が高まる中、養成する教員に求められている力とは?」「教育力とは"伝える力"なのではないか」と問題提起や議論の声が次々と上がり、聴講していた各養成校の先生方も意見や熱意を活発に交わしました。高度な学びが求められる時代に"教育"を多角的に捉え、教員同士で知識・技術、教育への思いを共有し、教育の質を高めていく。その機会を生み出すのが日本精神保健福祉養成校協会の大きな役割だと結論づけられると、会場はあたたかな拍手に包まれました。