随想

あいたくて(平成16年度 『大学だより』より)

学長 小林 素文

 ようこそ愛知淑徳大学へ。在校生・教職員こぞって皆さんお一人お一人を心より歓迎いたします。
 大学時代は「よき友、よき師、よき書に恵まれれば成功である」といわれます。夢を語り合い、悩みを分かちあえる友。夢への道程を示唆してくれる師、古今東西の様々の叡知や生き様を知ることのできる書。皆さんがそうした友や師や書に出会い、自らが求めていきたいとするものが本学で見いだすことができることを、たとえそれが見いだせなくても、絶えず探し求めていく姿勢が本学で築かれることを心より望みます。
 最後に、土藤直子さんの作品をお贈りします。有意義な学生生活を過ごして下さい。

あいたくて

だれかに あいたくて
なにかに あいたくて
うまれてきたー
そんな気がするのだけれど

それが だれなのか なになのか
あえるのは いつなのかー
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに くれている

それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気がするから
それを手わたさなくちゃ
だから

あいたくて