追究

2025年01月23日

ビジネス学部×名古屋商工会議所 特別講座 「採用マーケティングイノベーション 〜革新的な中小企業を題材にして〜」

2024年12月9日(月)星が丘キャンパス 55B教室

採用マーケティングのイノベーションを図る
各社の取り組みを伺いました。

 ビジネス学部と名古屋商工会議所とのコラボレーションによる特別講義が、12月9日(月)に星ヶ丘キャンパスで開催されました。今回の特別講義では、名古屋商工会議所開催の「人材採用塾」を受講した5社様が来校され、「人材採用塾」での学びを活かした採用マーケティングを学生たちにプレゼンテーションしました。

 特別講義を実施する背景には、企業における採用環境の大きな変化があります。近年では深刻化する人材不足により、買い手市場から売り手市場へと急速に変化しています。そんな中、従来型の採用活動が難しくなり、採用に苦戦する中堅・中小企業では採用マーケティングのイノベーションが求められています。
 名古屋商工会議所ではこうした課題を解決するために、2024年10〜11月にかけて「人材採用塾(全4回講座)」を初開催しました。「人材採用塾」に参加した企業は、講師のサポートのもと自社が求める採用ターゲット人材像を明確にし、自社の魅力を掘り起こしながら、採用ターゲット人材に自社の魅力が伝わるアプローチを学びました。
 特別授業では、「人材採用塾」で学んだ各社が採用マーケティングをどのようにイノベーションさせてきたかビフォー・アフターを中心に説明し、学生から質疑応答を受けました。

 参加企業の1つである瀧上建設興業株式会社様では、これまで土木関係の学部・学科を中心にアプローチしてきましたが、採用ターゲット人材を専門学科だけでなく、文系学生にも広げ、ホームページやナビサイトでは文系学生にも仕事の魅力が伝わるように専門用語を減らして自社の魅力がわかりやすく伝わるように改善しました。
 逆に、機材レンタル業の花文貨物装飾株式会社様は、これまでの採用では、ターゲット人材を定めずすべての求職者を対象にしていましたが、「人材採用塾」を受講後は社内での活躍人材をモデルにして求める人物像を明確化。ターゲット層に響くキャッチコピーなどを工夫していました。

 また、廃棄物リサイクル業であるナガイホールディングス様は、リアルなエピソードにこそドラマがある!とインスタグラムを活用して、現場のありのままのエピソードを発信。環境保全やSDGsに直結している仕事であることを身近に感じてもらえるよう心がけていると説明しました。このようにSNSやブログの活用を始めた企業は多く、電動機械などの設計製造販売を行うフルタ電機株式会社様でも、主力商品や先輩社員の仕事ぶりをストーリーやエピソードを交えてPRして、訴求力を高めていました。
 さらに、株式会社フジテック様はナビサイトに頼るだけでなく、大学のキャリアセンターや高卒生向けの企業情報誌と連携を密にして、対面による募集を強化していました。
 こうした各社のプレゼンテーションを傾聴した学生たちは企業が採用マーケティングにおいてさまざまなイノベーションを図ってきた実態を知ることができ、各社が自社の魅力やアイデンティティをどのように捉えて、言語化したのかを学ぶことができました。
 今後、学生たちが就職活動を行う際に、企業のどんなポイントに着目すれば良いかも十分に感じることができ、自身の就職活動にも役立つことでしょう。