追究

2026年07月10日

教育学部 加藤ゼミ「環境教育」(フィールドワーク)

2026年6月20日(土)  愛・地球博記念公園 もりの学舎

植物の名付け体験を通して、
環境教育がもたらす学びを体感しました。

 教育学部では、学内での授業に加え、実社会での体験を通じて学ぶことのできる多様な授業を展開しています。そのひとつが「環境教育」におけるフィールドワークです。この授業では、自然の中に身を置き、五感を使って自然の不思議さやおもしろさを体感することで、子どもたちに実体験に基づいたリアルな学びを提供できる力を養うことを目的としています。本年度の活動は2026年6月20日(土)に、愛・地球博記念公園 もりの学舎でおこないました。

 始めにもりの学舎スタッフから施設の説明をしていただき、その後、インタープリター(自然と人をつなぐ通訳者という意)の先導のもと森の中を散策しました。散策を始める前に、触れると次の日に痒みやかぶれが起こる「カブラ」という植物があることや、スズメバチが飛び出してきたら慌てず騒がず動かないように、などの注意喚起があり、森に潜む危険を知ることができました。あいにくの雨模様でしたが、学生たちにとって、苔で滑りやすい森道を歩くことは普段あまりない経験。森の環境を体感できる貴重な機会となりました。

 今回のフィールドワークのテーマは「植物の名前の由来を知ろう」です。散策の途中で出会った「イロハモミジ」は、葉の切れ込みが5〜7つに分かれており、かつて「いろはにほへと」と数えたことに由来していることを教えていただきました。また、イロハモミジはイロハカエデとも呼ばれ、カエデの葉がカエルの手のように見えることから名付けられたことを学びました。さらに、樹皮からもちもちとした粘液を出すモチノキなど、植物の名前や特徴について学びました。インタープリターは名前の由来を紹介しながら、「自然を学ぶ時に大切なことは五感で感じること。目で見ただけでは分からない自然の特徴や変化を五感を通して気付いてほしい」と伝えました。

 しばらく森の中を歩いた後、少し開けた場所に到着。そこでインタープリターから「植物の名づけ親になってみましょう」との提案がありました。周囲に生えている植物をじっくり観察し、その特徴をもとにオリジナルの名前を付けてみようという活動です。学生たちはグループに分かれて気になる植物を観察し、その特徴から連想される名前を小さなボードに書き出していきました。例えば、地面に寝そべるように置かれた丸太の木の形や、表皮の色が動物のカバに見えることから名付けた「カバギ」、今にも落ちてしまいそうな傾斜に生えている様子から名付けた「崖っぷち」、うねうねと曲がった木の幹を持ち、1本で存在感があることから名付けた「いっぽんぐねりん」、大木まではいかない大きさと背の高さであることから名付けた「七割」、ギザギザの葉っぱを持つ草本植物を「ギザパ」など、ユニークな名前が次々と誕生しました。インタープリターは、学生たちの豊かな想像力と自由な発想を讃えて拍手を贈りました。学生たちは植物に名前を付けたことで、植物への愛着や植物ごとの違いに興味が湧いた様子で、再びもりの学舎に戻る道中も植物や昆虫を観察していました。

 中美月さんは、「私は小・中学校時代に自然の中でフィールドワークをした経験がなかったため、触れると皮膚がかぶれる木があるということなど、初めて知ることがたくさんあり、楽しかったです」と話しました。

 チャンニャト・ハンさんと鈴木碧夏羽さんは、ともに自然に囲まれた環境で育ち、これまでにもフィールドワークを経験してきました。鈴木さんは、「大人になってから知ることの多さや、五感を通して自然に触れることで発見できる自然の奥深さに気づけました」と話しました。また、チャンニャトさんは、「自然を五感で感じたり、名前を付けてみたりすることで、子どもたちが身の回りのものに愛着をもち、創造力を育むことにもつながるのではないかと感じました」と述べました。

 本学の教育学部では、今後も、環境教育によって教員をめざす上での学びが得られる機会を積極的に取り入れていきます。