追究
2026年07月29日
食創造科学科「食文化論」

2026年6月15日(月) 長久手キャンパス 8号棟 811教室
食創造科学科2年生が食と密接な関係にある「水」について
専門家の講義を受け、水道水、軟水、硬水を飲み比べました。
食品開発を「食創造」として捉え、成分分析やマーケティングリサーチなど食に関する実践的な学びの修得をめざす本学の食創造科学科。2026年6月15日(月)には元名古屋市上下水道局の職員で、現在は安部日鋼工業 海外事業部 技術担当部長の伊藤毅氏を招き、食と密接な関係にある「水」についての講義を開催しました。


伊藤氏が名古屋市の職員として勤務されていた際は、名古屋市の上下水道に関わるほか、海外に赴任し、現地の人と一緒に水道にまつわる活動をしてこられました。現在勤務する安部日鋼工業は、プレストレスコンクリートでつくる配水タンク等を施工している会社です。伊藤氏はこれまで、水についてさまざまな形で取り組んでこられました。そんな水のスペシャリストでもある伊藤氏は、まず水そのものについて説明してくださいました。


私たちが日々飲んだり料理に使ったり、生活に使用したりする水は、人工で生まれるものではなく、自然界で循環しているもの。無味無臭で、だからこそいろんな調理に使えるのだと伊藤氏は話します。名古屋市の水道水は、清流として知られる木曽川を水源とし、地域によって春日井市、名古屋市千種区、大治町にある3つの浄水場で浄水され、配水管を経て各施設や家庭に配水されます。名古屋市の水道水は軟水ですが、海外においては硬水の地域が多くあると伊藤氏は述べられました。ところで「軟水」と「硬水」では何が違うのか。それは、カルシウムとマグネシウムの量です。量が多いほど硬水になります。地下水が水源の場合は地中のミネラルが溶け込んで硬水に近づくのだそうです。


調理に向いているのは軟水か硬水か? 伊藤氏は、「だしをとる和食やお茶を淹れたりするのは軟水、煮込み料理には肉を柔らかくしたり臭みをマスキングしてくれる硬水が向いている」と話されました。先般、ヨーロッパを旅行されたという伊藤氏。ご自身で撮影した現地の料理の写真も見せてくださり、水とのつながりや料理の特徴を教えてくださいました。




また、健康のためにも大切な水。シャワーだけでなく入浴することの大切さについても触れられ、血の巡りがよくなる「温熱効果」、むくみ解消につながる「静水圧効果」などを挙げました。その後は聴講した学生全員が「利き水」に挑戦。名古屋市の水道水、海外のボトル水(硬水)、日本のボトル水(軟水)の3つを飲み比べました。硬水と軟水の違いについては、多くの学生がすぐに判別できたようです。講義の最後には学生からの質問タイム。「やかんで沸騰させて冷ました水より、水道水のほうがおいしく感じられるのはなぜか」という質問には、「人の体にはミネラルも必要。沸騰するとミネラルが蒸発してしまうため、水道水のほうがおいしく感じられるのでは」と伊藤氏は説明。また、「国内でも水道水がおいしいと感じられる地域とそうでない地域があるのはなぜか」という質問には、「日本国内でも硬水の地域があり、千葉県は全国の都道府県別データで硬度がトップクラス。浄水の方法も地域によって異なるため、水の味わいが違って感じられる」と伊藤氏は教えてくださいました。
食にも普段の生活にも身近な「水」について深く知ることのできた今回の講義。今後の学びに大いに活かされるのではないでしょうか。












