
本学の卒業生が集まり、冨安先生の半生を振り返りながら"教育"について考えました。
愛知淑徳大学は2013年度現在までに900人を超える教員を輩出してきました。こうした数多くの卒業生が「教育を語る会」「愛知淑徳大学教師の会」などを組織し、世代をこえた教員同士の交流や情報共有をおこない、さらに教職志望の学生の支援にも活動を広げています。11月9日(土)には、「第5回愛知淑徳大学教師の会」が開催され、本学名誉教授である冨安玲子先生の講演会がおこなわれました。多くの卒業生や修了生が集まり、会場はまるで同窓会のよう。和気あいあいとした雰囲気の中、講演会は進められ、受講生の皆さんは学生時代に戻ったように、冨安玲子先生の一言一言にじっくり耳を傾けていました。

今回の講演テーマは「自分育ては一生の旅 ~ひとと出会い、育てられてきた私~」。冨安先生ご自身の半生を振り返りながら、多くの人と出会い学んできたこと、教師として大切にしてきたことなどが語られました。時折、先生のお母さまの教員免許状や先生の学生時代の写真などを示し、会場を巻き込みながらの講演でした。
「私は今まで多くの人と出会い、たくさんの大切な言葉をいただいてきました。それが人生の指針になったり、教育者としての核となったり、自分自身の価値観を作り上げていったように思います。もともと自分の中にある固定概念は、自分らしさにつながることだと思います。その自分らしさに他者の考え方を加えて取り入れることが、成長ではないでしょうか」と、育つとはどういうことか、冨安先生ご自身の人生観を変えた多くの言葉を紹介しながら、教育の基礎ともいえるエピソードを交えた話もありました。

その上で、「言葉」の重要性について次のような問いかけがなされました。「私たちは第二次大戦が終わったことを"敗戦"ではなく、"終戦"と言います。"戦争"は"有事"であったし、"無条件降伏"は"ポツダム宣言受諾"と言います。でも、その双方には全く違った意味が込められているのです。教育者が人生の道標となる言葉を子どもたちに与えるのが仕事だとするなら、ぜひ、言葉には敏感になってもらいたいものです」と。教育者としての心構えを感じます。
冨安先生の人生に寄り添いながら、教育者に求められる力を学んだ2時間はあっという間に過ぎていきました。冨安先生の講演会は、今回参加した受講者全員にとって、示唆に富んだ濃密な時間となりました。


