
平成26年9月7日(日) 社会福祉法人 愛知たいようの杜(長久手市)
ふるさとの未来を見つめた映画を、
学生たちが地域の人々とともにつくり上げました。
2014年1月、「百年森映画祭」と題した映画制作プロジェクトが始動しました。主催は、日進市、みよし市、長久手市、愛知郡東郷町で活動する愛知中央青年会議所です。約8カ月間、この地域で暮らすたくさんの方々や愛知淑徳大学の総勢約100人もの学生が、心をひとつにして映画づくりに力を注ぎました。
様々な学部・学科の学生たちが携わる中、映像制作の学びを活かして参加したのがメディアプロデュース学部・石丸ゼミ生の18人。指導教員の石丸みどり先生は、地域映画制作の実績を重ね、さまざまなエリアの地域活性化やまちづくりの最前線に立ち続けています。学生たちも、ゼミで追究している"人と人をつなぐコミュニケーションデザイン"を実践的に学びたいと、意欲を燃やしました。春から夏にかけて、3市1町でのフィールドワーク、映画のテーマ決めやシナリオ作成、学内や地域でのスタッフ募集、撮影などに奔走。クライマックスシーンを撮影した9月7日(日)は、地域の方々がエキストラとして参加し、まるでお祭りのように盛り上がりました。お子さまからご高齢の方まで幅広い年代の方々との交流を通して、人と人との新たなつながりも生まれ、ふるさとの未来を共に考える機会になりました。
"まちづくりの主体者"を増やすために。
制作した映画のタイトルは「未来(100年後)へのとびら」。現代の大学生と戦国時代の若武者がタイムスリップして出会い、心を通わせ合うというストーリーです。学生たちは4月に決定した百年森映画祭のテーマ「共存と共生から生まれる、未来のふるさと」から着想してシナリオの作成に挑戦。今回、総合プロデューサーを務めた石丸先生の添削・指導を受けながら、まちづくりのアイデアを広げる映画をめざしました。
5月からは、愛知中央青年会議所の方々が中心となり、地域の方々に対して説明会やワークショップを開催し、アイデアや協力を広く募りました。学内でもコミュニティ・コラボレーションセンター(CCC)を通じてスタッフを募集。制作や運営、キャスト、小道具づくりなどに、学部・学年をこえた約100人の学生が取り組みました。ストーリーのカギとなる新たな郷土料理「ふるさとフード」は、地域の方々やフードコーディネーターの方のご助言をもとに決定。さまざまな人のパワーが合わさって、映画がカタチになっていきました。
一人ひとりが自分の役割に全力を尽くす姿勢は、まちづくりにも通じます。このプロジェクトに多くの人が携わることで、地域をもっと元気にしようと自ら行動を起こす"まちづくりの主体者"が増えてほしい。そうした地域の願いも学生たちは理解し、協働の輪を広げていきました。
地域のつながりを強め、未来をつくろう。
「本番!」の掛け声が響くたびに、漂う緊張感。9月7日(土)、長久手市の福祉施設でおこなわれた撮影は、「ふるさとフードフェスティバル」で3市1町の人々が交流を深めていくというクライマックスシーンでした。学生たちは映像制作の授業で学んだ技術を応用し、カメラ、照明、音声などの機材を使いこなして撮影を進行。石丸先生と話し合ってキャストに演技指導を細かくおこない、セリフに込めたメッセージが観る人の心に届くよう妥協はしませんでした。
撮影現場に並んだのは、長久手市の米粉や真菜という伝統野菜が練り込まれたパン、みよし市の酢を使ったドリンク、日進市のトマトでつくった水ようかんなど、ふるさとフードのブースが10店舗。小さな子どもたちを連れたファミリーや高齢者の方など、地域のさまざまな人々100人以上がエキストラとして参加し、活気で満ちていました。
地域の魅力を再認識し、人と人のつながりを強めるイベントとなった、今回の映画制作プロジェクト。学生は自分たちに与えられた役割を懸命に果たしながら、思考力や実行力、協調性などを磨き、社会的なメディアの活用方法、未来を見据えた地域貢献なども深く学びました。




Interview
昔から暮らす人と、新しく移り住んだ人。3市1町が両者の"ふるさと"となるよう「共存と共生から生まれる、未来のふるさと」というテーマを考案し、地域活性化のための映画制作に取り組みました。ゼミも学部・学年もこえて100人の仲間が集まり、さらに地域のさまざまな方にもご協力いただいたおかげで、約8カ月、走り抜くことができたと感謝しています。多くの人をまとめ、映画をつくることの楽しさ、大変さを味わった経験は、人と人のつながりの大切さを深く学ぶ貴重な機会になりました。今後、この地域の新たな取り組みや他地域の活性化にも今回の活動で得た企画力、コミュニケーション力などを活かし、社会に広く貢献できる人へ成長していきたいと思います。

