創造表現学科 建築・インテリアデザイン専攻

特色ある授業

デザインワークショップ

担当:清水 裕二教授、久保井 聡助教
学生たちが著名な建築家とコラボレーションし、
展覧会の設計から施工、運営までを実践します。

3年次の前期集中授業「デザインワークショップ」は、実践やグループワークを中心とした授業です。毎年、建築とインテリアデザインの専門ギャラリー「TOTOギャラリー・間」(東京都港区)で開催された展覧会を、「愛知巡回展」として学内で再構成しています。日本を代表する建築家とコラボレーションし、学生が主体となって展覧会の会場設計から施工、宣伝、会期中の運営までをおこないます。
2017年度に連携したのは、人々が心地よく過ごす“居場所”を生み出す建築家・堀部安嗣氏でした。学生たちは「堀部氏の建築が体感できる展覧会」をめざし、天井の高さ、壁の位置、模型作品やパネルの展示方法などの細部に至るまで考え抜き、居心地の良い展示空間をつくり上げました。
自分たちで設計した空間を実物大のスケールで形にすることは、学生にとって初めての挑戦です。仲間とアイデアや力を出し合い、展覧会を実現させる経験を通して、空間設計の知識・技術だけではなく協調性やリーダーシップ、課題解決力なども身につけています。


【2017年度の事例:「堀部安嗣展 建築の居場所」愛知巡回展】

●作品研究(5月)
関東で研修合宿を実施し、堀部氏の建築作品を見学しながらご本人に設計意図などをヒアリングしました。後日、グループごとの研究成果を全体で共有するため、パネルを作成して発表し合いました。

●会場設計(6~7月)
グループに分かれて会場プランを考案し、コンペティション形式でプレゼンテーションしました。模型制作もおこなって具体的なアイデアを何度も出し合い、展覧会場の設計図を完成させました。

●会場設営(8月)
会場構成や家具などの設計に取り組む「全体計画班」、壁の組み立てや家具制作などの力仕事を担う「施工班」、学内に設置する案内看板やステッカーなどを制作する「サイン班」の3班体制で設営に取り組みました。設計図通りに仕上がるよう、仲間と密に話し合いながら一人ひとりが全力を注ぎました。

●展覧会開催(9月)
16日間の会期中、建築を学ぶ学生や建築業界の方々が多数来場しました。堀部氏からは「私の建築作品と同じスケールで空間を設計したり、円形の書庫なども忠実に再現したり、『スゴイ!!』という言葉に尽きます」という最高の賛辞が贈られ、学生たちは達成感や喜びを分かち合いました。