
これからの商品企画やまちづくりに必要な考え方、視点について、
その道のプロフェッショナルが熱く語りました。
メディアプロデュース学部では、言語メディアやヴィジュアルメディア、空間造形メディアなどの分野で活躍する方を講師としてお招きし、定期的に学術講演会をおこなっています。5月24日(木)には、編集家/プロジェクトエディターの紫牟田伸子氏による講演会「プロに学ぼう!『ブランド、デザイン、シビックプライド』」を、一般の方々にも広く聴講を呼びかけて開催しました。会場には、メディアプロデュース学部の学生をはじめ、まちづくりを学ぶ他大学の学生や先生方など学外の方も多数集まり、日本の出版・デザイン界の第一線で活躍されてきた紫牟田氏の貴重なお話の数々を熱心に聞いていました。

紫牟田氏は、株式会社美術出版社で雑誌『美術手帖』などの副編集長を務めた後、株式会社日本デザインセンターでさまざまな地域活性化プロジェクトなどに携わり、2011年9月、個人事務所を開設しました。「ものごとの編集」を軸に、商品企画、コミュニケーション・プランニング、デザイン・プランニング、デザイン・プロデュースなどを手がけています。講演では、ご自身が携わった地域活性化プロジェクト、国内外のまちづくりの事例などを交え、「ブランド」「デザイン」「シビックプライド」について語ってくださいました。
「あなたのまちは愛されていますか?」「あなたはこれからどのまちを選びますか?」講演の冒頭で、この2つの問いを投げかけた紫牟田氏。聴講者の考えを促しながら、演題にも掲げられた3つのキーワードの意味を説明しました。「ブランドは価値イメージ。デザインはよりよいコミュニケーションのためのもの。そしてシビックプライドは"ここでつくる""ここで生きる"ことの責任や自負。そのまちで暮らす人、働く人が、誇りや愛着を持ってまちと関わり合うという、当事者意識に基づく自尊心です」。
このシビックプライドの考えが根幹にあるプロジェクトの事例として、紫牟田氏はご自身がデザインプロデューサー/コミュニケーションディレクターを務めた、福井市の地域活性化事業「おいしいキッチンプロジェクト」を紹介しました。
「おいしいキッチンプロジェクト」のミッションは、"福井が全国に自信を持っておすすめできるものを、地域産業とともにつくり上げる"。紫牟田氏は、レース、包丁、家具などの地元メーカーとデザイナーをマッチングさせ、福井産の商品を全国に発信しました。"もの""地域""ユーザー"がつながり、さらにその関係性が継続し、地元メーカーが利益を上げるよう商品・広告のデザインや売れる仕組みづくりなどに注力したそうです。




「いかに外に開かれたコミュニティをつくるか、まちと人のコミュニケーションをどうデザインしていくか、そうしたシビックプライドを意識したまちづくりが、"愛されるまち""選ばれるまち"をつくることでしょう」と力強く語った紫牟田氏。"まち"という、人々の生活の基盤となる場所を、より魅力的にしていくためのさまざまな気づきを与えてくださいました。
今回の講演会は、メディアプロデュース学部の学生たちにとって、商品企画やまちづくり、コミュニケーション・デザインのプランニング、マネージメントへの興味・関心を深め、学部の学びへの意欲をさらに高めるきっかけとなったことでしょう。