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2026年02月24日

メディアプロデュース専攻 宮田ゼミ「演習Ⅰb」 愛知の食とデザインプロジェクト最終発表

2025年12月16日(火) 長久手キャンパス ソシオメディアラボ712教室

愛知の新しいブランドイチゴ「愛きらり®️」をメジャーに!
宮田ゼミ 産官学連携プロジェクト最終発表

 創造表現学部 メディアプロデュース専攻 宮田ゼミが毎年取り組んでいる「産官学連携プロジェクト」。今年度は愛知県農業総合試験場と連携し、愛知県の新しいブランドのイチゴ「愛きらり®️」の認知度向上を目指したアイデア提案に取り組みました。学生たちは2025年4月に愛知県農業総合試験場を訪問し、「愛きらり®️」の特徴や味わいを実際に体感するとともに、愛知県の農作物についても学びました。「愛きらり®️」は粒が大きく、断面の美しい赤色が特徴で、収穫時期も長いことから、幅広い活用が期待されるイチゴです。一方で、誕生して間もないことから、非常に高い品質を備えながらも、知名度の向上が課題となっています。

 そこで、12月に行われた最終発表会では、愛知県農業総合試験場で実際にいちごの品種開発に携わる専門家をはじめ、JAあいち経済連や愛知県農業水産局の関係者の方々にお越しいただき、学生たちが4つのチームに分かれ、それぞれチームごとにさまざまな視点から導き出したPR案についてプレゼンテーションを行いました。

このプロジェクトのここまでの取り組みの様子は、こちらをご覧ください。
メディアプロデュース専攻 宮田ゼミ「演習Ⅰb」愛知の食とデザインプロジェクト 試験場のいちご農園見学会 >
メディアプロデュース専攻 宮田ゼミ「演習Ⅰb」 愛知の食とデザインプロジェクト 提案に向けてのディスカッション >

●Aチーム
テーマ:ミッドナイトストロベリーマーケット

 Aチームは、現状の課題を「味の良さが体験されにくい」「他品種との違いが伝わりにくい」と分析しました。そこで、若年層との接点を劇的に増やすことを目的に、SNSでの発信力が高い20代をターゲットとした一夜限りのイベント『ミッドナイトストロベリーマーケット』を提案しました。
 会場には久屋大通庭園フラリエを想定し、キャッチコピーを「年に一度の、真っ赤な夜」と設定。来場特典として、名前に「愛」「きらり」「苺」のいずれかの文字が含まれる来場者に「愛きらり®️」を一粒試食できる仕掛けを用意するなど、ユニークな企画を考案しました。さらに、いちごの香りがするキャンドル作りのワークショップや、名古屋市近郊の有名店とコラボレーションした限定スイーツの提供など、五感すべてで「愛きらり®️」を体感できる空間を構想。自作の配布用パンフレットを用いて、その魅力を具体的にアピールしました。当日は、いちごの香りがするキャンドルの試作品も実際に持ち込まれ、その完成度の高さに感心の声が寄せられました。

●Bチーム
テーマ:いちご×ビール『いちご でら!っくす』の提案

 Bチームは、「若者はスーパーの青果売り場に立ち寄る機会が少ない」という鋭い着眼点から、あえて「果物」という枠を超え、クラフトビールとのコラボレーション商品『いちご でら!っくす』を提案しました。
 ターゲットは、ビールに飲み慣れていない20~30代。近年注目を集める「レトロ純喫茶風」のデザインをパッケージや紙袋に採用し、オリジナルキャラクター「きらりん」やコースターまで含めたトータルブランディングを展開しました。さらに、SNS運用についても具体的に設計されており、Instagramではグリッド投稿を活用してブランドの世界観を視覚的に訴求。リンクの埋め込み機能やピン留め機能を駆使し、SNS上での話題化から購買行動へと、シームレスにつなぐ運用案を提示しました。

●Cチーム
テーマ:筋トレイベント「筋きらり」

 会場を驚かせたのが、近年急増する「筋トレ女子」やフィットネスブームに着目したCチームの提案です。Cチームは、いちごが持つ抗酸化作用や疲労回復効果、低カロリー・低脂質といった栄養面の特長が、ボディメイク層にとって非常に魅力的であることに着目しました。
 オアシス21を舞台にしたイベントでは、マスコットキャラクター「きらっちょ」が登場。初心者向けの「ノーマルコース」から、ガチ勢向けの「マッスルコース」まで設定し、「いちごスクワット」「いちごジャンピング」など、制限時間や鍛えられる筋肉の部位、ポイント配分まで緻密に設計されたゲーム案を発表しました。各ゲームは、動きや得点方法、セッティング機材など細部に至るまで具体的に考え抜かれており、学生たちが熱意をもって語る運用イメージは、意外性を突き抜けて現実性の高いアイデアとして仕上がっていました。その完成度の高さに、会場の誰もが目を見張りました。

●Dチーム
テーマ:愛きらり いちごの宝箱

 Dチームは、「回すたび、開けるたび笑顔がこぼれる」をテーマに、地域と学生をつなぐ体験型イベントを提案しました。愛知県内の大学を1週間ごとにキッチンカーで巡り、学生に直接アプローチする移動型のプロモーション戦略です。
 コンセプトは「甘くて優しい宝箱」。大学生に大人気の「ガチャガチャ」を設置したり、神社のおみくじとは一味違う、学生の心に寄り添う一言が添えられた「あいみくじ」を考案するなど、若者の嗜好を徹底的に分析した企画が提案されました。学生自らがデザインしたオリジナルグッズや、キッチンカーでのいちご販売など、楽しみながら自然と「愛きらり」に触れることができる仕掛けを多重に構築しました。

 全4チームによる発表を終え、来場した品種開発に携わる専門家や、農業関係者からは、「ターゲットの生活圏に踏み込んだ具体的な提案」「プロも驚くほど緻密なルール設計やデザイン」といった評価の声が寄せられました。

 また、発表会終了後には、愛知県農業総合試験場で新たに育成中のイチゴの試食会とアンケート調査も行われました。学生たちは、「愛きらり®️」に負けないほど大ぶりで甘みのあるいちごに目を輝かせながら味わい、愛知県の農産物開発における高い技術力を実感しました。今回の取り組みは、学生たちにとって、地元・愛知県の農産物をより身近に感じる貴重な機会となりました。

 「愛きらり®️」というひとつの素材から、夜のマーケット、クラフトビール、筋力トレーニング、そしてキャンパスを巡る移動販売へと、学生たちの自由な発想が次々と広がった今回の最終発表会は、産官学連携ならではの学びと成果が凝縮された場となりました。愛知淑徳大学では、今後も企業や自治体との真剣な協働を通じて、社会に新たな価値を提案できる人材の育成に取り組んでいきます。