追究

2026年08月05日

メディアプロデュース専攻 宮田ゼミ 名古屋城のコミュニケーションデザイン提案

2026年5月6日(水・振休) 名古屋城、7月21日(火)長久手キャンパス7号棟712教室

名古屋城の集客拡大に向けたコミュニケーションデザインを提案。
現地調査で魅力と課題を分析し、企画立案に活かしました。

 創造表現学部 創造表現学科 メディアプロデュース専攻では、正しい事実を把握する調査力、社会的価値のある情報を見極める分析力、ニーズを捉える企画力、わかりやすく伝えるための表現力を総合的に身につけるため、さまざまな実践的プロジェクトに取り組んでいます。なかでも宮田ゼミでは、「地域とデザイン」をテーマに企業や学外の団体と連携し、地域社会を豊かで快適にするためのデザイン提案に取り組んできました。今回は名古屋城総合事務所様の協力のもと、名古屋城のコミュニケーションデザインを考えるプロジェクトに挑戦しました。

 プロジェクトに臨むにあたり、学生たちは2026年5月6日(水・振休)に名古屋城を訪問して情報を収集。名古屋城総合事務所の西浦様、光成様の案内のもと城内を見学し、名古屋城の歴史的価値や周辺の発展の経緯、さらに近年の観光客の動向などについて説明いただき、名古屋城への理解を深めました。

 現場見学を経て具体的なコミュニケーションデザイン案の検討を重ねてきた学生たちは、7月21日(火)に西浦様をはじめとする名古屋城総合事務所の皆さまをお招きし、本プロジェクトの集大成となる最終発表会で企画を提案しました。

 グループAは、シールを活用した名古屋城の観光促進案を発表。現場見学やアンケート結果から「若年層の来場が少ないこと」「広すぎて全体をまわりきれないこと」を課題に挙げ、回遊性の高い企画が必要だと分析しました。近年のシールブームに着目し、「ぺたっと!名古屋城めぐり」と題した、シールラリーを考案。城郭内のポイントを巡り、武将や花、鹿、食べ物など名古屋城にちなんだシールを集める企画です。決まった数のシールを集めて台紙を埋めると、特典として「ぷっくりシャチホコシール」がもらえる仕掛けが発表されました。

 グループBは、見どころや現在地、撮影スポットの分かりにくさを課題として指摘し、「『迷う時間』より『楽しい時間』」をコンセプトに、誰もが分かりやすく快適にまわれるような制作物を提案しました。MAPをエリアごとに色分けし、若者層にも親しみやすいデザインで制作。また、名古屋城らしさを感じられるピクトグラムも考案。移動のストレスを軽減するだけでなく、魅力的なピクトグラムを発見する体験により、場内を巡る時間そのものを楽しみに変えられると発表しました。そのほか、四季ごとでデザインが変わるフォトフレームやガイドブックも提案しました。

 グループCは、名古屋城の知名度は高いもののイベント情報が届いていない現状に対し、その原因を「最寄り駅以外に名古屋城関連の情報がないこと」だと分析。そこで、参加型の駅構内広告の展開を考案しました。コンセプトは「消えた金シャチを探せ」で、名古屋城から逃げ出した金シャチを名古屋市内で探すというストーリー。告知用ポスターやWEBサイト、駅看板のデザインを提案しました。電車内のドアステッカー広告は、金シャチのシルエットをくりぬき、電車が駅に停車した瞬間にホーム壁面に描かれた金シャチとぴったり重なるようなユニークな仕掛けを導入。一度の訪問で満足している層に対して、「また行きたい」と思わせるような体験型の仕掛けを提案しました。

 グループDは、名古屋城における「現在地の把握の難しさ」「子ども向けコンテンツの不足」「滞在時間の短さ」を課題に挙げ、子ども向けリーフレットの作成を提案しました。リーフレットはドット絵で地図を描き、子どもたちが親しみやすいゲーム画面のようなデザインを採用しています。紙面には、城内の石垣の刻印を探して記録する「石垣刻印めぐり」のほか、グルメスポット・金シャチ横丁の情報を紹介。さらに、子どもたちがより楽しめるよう、石垣めぐりの景品となる鉛筆キャップや消しゴムのデザインにも工夫を凝らしました。

 学生たちの発表のあとは、名古屋城総合事務所の方々からそれぞれの提案に対してのコメントをいただきました。「どれもクオリティが高く、驚きました。広告代理店やPR会社からの提案と同じくらいにデザインが作り込まれており、嬉しく思います。コンテンツとしても魅力的でとても参考になりました」と、高い評価をいただきました。最後に全員で記念写真を撮って、緊張した発表の時間は終了。充実した時間になりました。

 5月の見学会からスタートした後も、学生たちは何度も現地に足を運んできました。だからこそ感じた魅力や課題を分析した上で解決策を提案するという一連の経験は、学生たちにとって大きな自信となったはずです。これからも企業や地域団体との連携を通じて、地域に貢献できる人材の育成に努めていきます。