追究

2012年11月03日

健康医療科学部 医療貢献学科 言語聴覚学専攻 言語聴覚士 症例検討会

健康医療科学部 医療貢献学科 言語聴覚学専攻 言語聴覚士 症例検討会

言語聴覚士として現場で活躍する卒業生たちが、学内で症例検討会を開催しました。

ことばや聴こえに障がいがある人をサポートする言語聴覚士は、医療や福祉、教育などさまざまな分野で活躍しています。本学の健康医療科学部医療貢献学科言語聴覚学専攻は、そうした言語聴覚士として働く卒業生とも密に連携し、卒業生による講演会などを開催して在学生の学修や国家試験対策をサポートしています。

 11月3日(土)に、卒業生が自主的に勉強会としておこなっている「症例検討会」が長久手キャンパスにて開催されました。この会では毎回、卒業生が症例を持ち寄って、言語聴覚学専攻の教員と共により良い検査方法や訓練方法などについて検討しています。言語聴覚士をめざす在学生たちも意欲的に参加し、現場の雰囲気を感じながら学びを深めています。
今回の症例検討会は、地域のさまざまな聴覚領域の医療機関で言語聴覚士として働く卒業生たちが集まりました。それぞれがスクリーンを使って症例について説明しながら意見交換し、さらに教員からもアドバイスが寄せられました。検討されたのは、発達特性や教育・生活環境に応じたサポートなど。1例目は、両耳に補聴器を装用していた両側中等度難聴児が、一側のみ装用困難となった。聴力・最高語音明瞭度の左右差を考慮した補聴器の調整方法や本児の成長とともに変化する補聴に対する期待などの心理的支援等について。2例目は、言語訓練と補聴器相談をおこなっている後迷路性難聴児について、開頭膜切除術後のMRI画像やABR・ASSR、ピープショウテスト等の結果から考えられる脳の障害部位、現在の補聴器の装用効果などから、今後のセラピーの方向性を在学生・既卒生・教員で意見を交換した。
症例検討会は、卒業生たちにとっては専門性をさらに磨く場となり、学生たちにとっては先輩方と交流し、現場の「今」を知ることのできる絶好の機会です。今回も、双方にとって多くの学びや刺激を得ることができた、貴重な時間となったことでしょう。