交流

2025年12月24日

名古屋土曜学習プログラム「音と楽器の秘密を探る体験学習」

2025年11月8日(土)名古屋市立鳥羽見小学校

音の高低はどうして生じるの?
児童がストロー笛を作って学び、音楽に親しむ時間を創出しました。

 名古屋市教育委員会が地域や保護者、大学、民間企業などと連携し、子どもたちに体験を重視した学習機会を提供している「名古屋土曜学習プログラム」。活動の支援・補助をするボランティア「土曜学習いきいきサポーター」には、本学教育学部の学生も多く登録しています。

 2025年11月8日(土)には、名古屋市立鳥羽見小学校にて教育学部の白石朝子先生とファゴット奏者の田邊武士さん、本学のボランティア学生15名が協力し、「音と楽器の秘密を探る体験学習」をテーマにプログラムを実施しました。

 当日集まったのは、小学1〜6年生の児童30名ほど。最初に白石先生が木琴とトーンチャイムを紹介し、音を奏でます。「音に高低差が出るのはなぜだと思う?」と問いかけると、児童は次々と手を挙げ、楽器が長いほど低く、短いほど高い音が出ることを発見しました。

 次は音の高低の原理を利用して、ストロー笛づくりに挑戦。学生がサポートしながら、児童は各自長さの異なる8本のストローを画用紙の上におき、ドレミファソラシドを順に奏でられるように並べてつなぎ、オリジナルの笛を完成させました。

 休憩を挟んだ後、教育学科4年の佐藤天子さんが大きな楽器を手に登場しました。「この楽器は何でしょう?」と問いかけると、児童からは「トランペット」との答えが返ってきます。正解はトロンボーンですが、佐藤さんは「トロンボーンは"大きなトランペット"という意味なのですよ」と説明しました。続いてトロンボーンを演奏し、スライドの長さを変えることで音の高低を出していることを紹介しました。

 続いて田邊さんがファゴットを持って登場。ファゴットは木の束という意味の木管楽器で、先端にリードをつけて息を吹き込み、音を鳴らすことなどを紹介しました。そして、ミニコンサートがスタート。白石先生のピアノに合わせて田邊さんがファゴットを演奏し、「踊り明かそう」を披露。

 さらに動物にまつわる曲をクイズも交えながら演奏し、モーツァルトのオペラ曲では児童もストロー笛で演奏に参加。最後は、となりのトトロのオープニングテーマ曲「さんぽ」を演奏し、児童は手拍子や合唱をして盛り上がりました。

 土曜学習いきいきサポーターとして参加した学生たちは、児童の様子をよく見ながら一人ひとりに合わせた声かけをしているのが印象的でした。この経験は、今後の学修や将来教員となった際にも大いに役立つことでしょう。

学生コメント

文学部 教育学科* 4年
鈴木湖陽さん、佐藤天子さん、北川大悟さん
*2025年4月より、教育学部になりました。

 音の高低と楽器の長さの相関関係を伝えることが今回のテーマ。児童に自分で気づいたり考えたりしてもらえるようにプログラムを工夫し、楽しみながら学ぶ姿が見られ、充実した時間となりました。元気に動きまわる子もいましたが、単にダメと注意するだけでなく、児童のテンションに合わせて声かけのトーンを変え、目線を合わせて話をして納得してもらえるようにし、しっかりとコミュニケーションをとるように心がけました。誰も怪我することなく、無事にプログラムを進行できてよかったです。