ビジネス学部 ビジネス学科 上原 衞

上原 衞

ビジネス学部
ビジネス学科

夢を追い続けることが、自分の可能性を広げる大きな力になる。

プロフィール

学歴
  • 1980年3月:早稲田大学理工学部工業経営学科卒業
  • 1982年3月:早稲田大学大学院理工学研究科機械工学専攻工業経営学専門分野博士前期課程修了
  • 2011年9月:早稲田大学大学院創造理工学研究科経営システム工学専攻博士後期課程修了 博士(工学)
職歴
  • 1981年4月:株式会社東京銀行入行
  • 1996年4月:株式会社東京三菱銀行(合併に伴う)
  • 2003年4月:愛知淑徳大学コミュニケーション学部 ビジネスコミュニケーション学科 助教授
  • 2004年4月:愛知淑徳大学ビジネス学部 助教授
  • 2005年4月現在:愛知淑徳大学ビジネス学部 教授

「自分から行動しなくては、何も変わらない」。そう学生たちに強く伝えている上原教授。学生一人ひとりが自ら考え、行動し、達成感や自信を掴み取るためのきっかけづくりに力を注いでいます。そのひとつが、学外のコンテストへの挑戦を見据えたビジネスプランの提案。金融業界の第一線で活躍した経歴を持つ上原教授は、実社会と学生たちをつなぎ、10年先、20年先にも力となる社会人としての礎を大切に育んでいます。

理系出身で銀行勤務。その経験を活かして研究の道へ。

私の専門は、リスク管理、企業の社会的責任と経営品質科学です。企業活動の質(クオリティ)と企業が直面するリスクに関わる問題を、企業活動全体を対象とした経営品質と捉えて研究をおこなっています。 こうお話すると文系出身かと思われるでしょうが、実は理系出身です。理工学部で身に付けた分析力と創造力を活かしたいと思い、文系出身者中心の銀行に就職し、文理が融合した仕事への取り組みを志しました。私の狙いは的中し、人事部、市場商品開発室、融資企画部、海外企画部などの企画・戦略部門に配属され、最先端の業務を経験することができました。 信用リスク、市場性リスク、災害・テロなどの突発的な事故に対する危機管理など、銀行で各種のリスク管理を担当した実務経験が、現在の研究と教育につながっています。そして、これらの経験をもとに、文理融合かつ産学協同のアプローチによる研究を進めているのです。

「想定外」で済まさないために、効果的なリスク管理が必要。

グローバル化と情報化が進んだ現代の社会では、リスクが増大しています。そのような経営環境の中で、企業は新たな業務を展開し利益を追究するわけですから、今まで経験したことのない新たなリスクに遭遇し、経営品質に影響が及ぶことを考えておかなくてはなりません。「想定外」ではなく、リスクが顕在化しないように、積極的かつ予防的なリスク管理を実施する必要があります。また、非効率な組織の体制のままで新たな事業に臨めば、リスクが顕在化する可能性が高くなります。積極的かつ予防的なリスク管理と業務の効率化を融合させることが、経営品質を高めることにつながります。

学生の皆さんは自分で自分の限界を作らず、前進し続けてほしい。

工作や理科が好きだった少年の頃の夢は、「ノーベル賞受賞」でした。大学教員になってからも、少しずつその夢に向かって歩み続け、55歳になる直前に博士号を取得しました。大学に入ることや就職することがゴールではありません。「どうせ駄目だ」と諦めた瞬間に夢や計画は実現しなくなります。なぜなら、実現しない時のいい訳を自分で用意してしまっているからです。人は皆、無限の可能性を秘めているのですから、自分の限界を自分で作ってしまわず、前進し続けることで一歩ずつ夢に近づくことができるのではないかと思います。

主要著作

  • 経営情報のネットワーキング戦略と情報管理

    経営情報のネットワーキング戦略と情報管理

    山下洋史 金子勝一 村山賢哉編著 同文舘(2014年)
    (「第8章 情報ネットワークとリスク管理」PP87-103)

  • 考える力伝える力 実践 論文作成

    考える力伝える力 実践 論文作成
    -インターネット、MS Office2007を使った情報分析から文書作成、プレゼンテーションまで-

    近代科学社(2010年)
    共著
    (「第Ⅱ部 情報分析 3章データの収集 4章データの加工・集計 5章データの表現」PP33-88)

  • スマート・シンクロナイゼーション

    スマート・シンクロナイゼーション
    -eビジネスとSCMによる二重の情報共有-

    同文館(2006年)
    共著
    (「第11章4節 e-SCMにおけるグリーン連鎖からCSR連鎖への動き」PP226-232)

  • 情報リテラシーの応用術

    情報リテラシーの応用術

    近代科学社(2004年)
    共著
    (「第4章 Excelの応用操作」PP126-205)

  • グローバルSCM
    -サプライチェーン・マネジメントの新しい潮流-

    有斐閣(2003年)
    共著
    (「第12章1節 SCMからe-SCMへ」PP227-233)

(2015年7月 取材)