交流
2013年11月07日
2013年度 インターンシップ公開報告会・交流会

インターンシップの成果を学生たちが堂々と発表。
受入企業・団体の方々に報告し、交流を深めました。
学生一人ひとりが社会で求められる知識や能力を身につけ、自己実現を果たすことができるように、愛知淑徳大学はキャリア教育に力を入れています。その柱となるのが、インターンシップ。企業や公共機関、NPOなどで多くの学生が就業体験をおこない、社会人に必要なスキルを磨いています。2013年度は夏季のインターンシップに364名の学生が200以上の企業・団体での研修に参加。卒業後の進路選択や働き方、生き方について考えを深めました。
その研修先での学びや経験を学生と教職員が共有し、インターンシップの成果を学内外へ広げていくために、毎年、公開報告会・交流会をおこなっています。今年度も企業・団体のインターンシップ担当者や人事・採用担当者を多数お招きし、「2013年度インターンシップ公開報告会・交流会」を11月7日(木)に開催しました。会の運営にキャリアセンターの学生スタッフを中心とする学生が主体的に関わることも、この公開報告会・交流会の伝統。会場案内や司会進行などに仲間と協力して取り組みながら、企画力や行動力、協調性などを磨いていました。
第1部:インターンシップ担当者様によるご講演
講演者:三井住友海上火災保険株式会社 中部総務部 採用チーム 課長 今別府 聡氏
「当社のインターンシップの目的は、損害保険の社会的意義を知ってもらうこと、インターンシップを通じて学生の皆さんが自分自身を成長させること、そして、"社会で働く姿"を具体的にイメージしてもらうこと。自分が本当に就きたい仕事をしっかりと考え、選択するきっかけとして、インターンシップに積極的に参加してもらいたいと思っています」と語ったのは、三井住友海上火災保険株式会社で人事や採用に携わり、インターンシップ研修も担当している今別府聡氏。会場に集まった1~3年生の学生たちが今後、希望の進路実現を果たすことができるように、インターンシップに関する講演をしてくださいました。三井住友海上火災保険株式会社の研修では、グループワークを重視。営業体感ワークなども実施し、"さまざまな人と関わりながら働く"ことの難しさ、おもしろさなどを学生が実感できるよう配慮しているそうです。「参加学生同士でも学び合い、"働くこと"と"成長すること"をつなげてほしいと、学生の皆さんに期待しています。さらに、柔軟な心で多様な価値観にふれ、世界を広げてください。応援しています!」と力強いエールを学生に送ってくださいました。実社会で活躍されている今別府氏の熱い言葉の数々は、学生たちにとって社会へ一歩踏み出す力になることでしょう。
第2部:インターンシップ研修生の成果報告
学生5名がインターンシップでの学びを報告し、その成果を企業・団体の方々や後輩たちと共有しました。
大講堂の舞台に上がったのは、この夏、インターンシップに参加した3年生5名。金融業や運輸業、サービス業など、さまざまな業界で就業体験し、何を得たのか、成果報告をおこないました。企業・団体の方には自分が研修で得た学びや気づきを、後輩たちにはインターンシップの魅力や参加する意義を伝えようと、自分の言葉で熱くプレゼンテーション。その姿は堂々としており、研修を通して一回り成長し、自らの足で社会へ踏み出す自信も得たようでした。それぞれの発表後には、お世話になった企業の方からコメントや応援メッセージをいただき、後輩たちからも質問が寄せられ、活気ある報告会となりました。
5日間のインターンシップは、グループワークがメイン。8人ごとのグループを組み、さまざまな課題の解決や発表に挑みました。特に印象に残っているのは最終課題です。「損害保険の未来を考える」というテーマに対し、資料から読み解いた知識・情報や今の世界情勢をもとに仲間とディスカッション。各自の意見を集約してひとつのプランにまとめ上げ、新しく開拓すべき事業を提案しました。限られた時間の中で企業の方にも納得していただける発表ができたのは、仲間と役割分担し、個々の力をグループの力として発揮できたからだと思います。今回のインターンシップを通して学んだのは、チームワークの大切さ。一人ひとりの考え方や価値観が違うからこそ、ひとつの問題を多角的な視点で捉えることができ、解決への糸口が広がると実感しました。実社会でも仲間と互いに学び合い、高め合えるよう今後も向上し続け、自ら一歩を踏み出したいと思います。
一級建築士事務所である株式会社C&C設計で、建築の設計・施工について実例を交えて教えていただき、さらに「人にやさしい街づくり」をテーマとした空間設計のプランづくりにも取り組みました。私はスポーツ・健康医科学科に所属していますが、10日間のインターンシップは学びや発見の連続であり、スポーツと建築という異なった分野の中で、共通点も多く見られました。その中の1つとしてあげられるのは、スポーツの分野でも欠かせない「チームワーク」です。一人が管理できる情報量はわずかであっても、チームで共有すると何倍もの情報量になり、大きな力となります。実際に研修中、社員の方々が互いに知恵を出し合い、よりよい建築物をつくり上げていく過程を目の当たりにして、会社という組織で働くことの「チームワーク」の大切さを実感しました。今後も、専攻している分野に限定せず、新しい世界にも視野を広げ、将来の選択肢や自分の可能性を広げていきたいと考えています。
接客業への興味、華やかなホテル業界への憧れ、そして、観光や国際文化に関連した現場で就業体験したいという思いから、名古屋国際ホテルのインターンシップに参加しました。研修中に大切にしたのは、「積極性」と「対応力」です。社会人に必須のコミュニケーション能力を鍛えたいと考え、この2つの力を常に意識して日々の研修に参加。結果、社会人の方々とも臆せずに話せるようになり、行動力や発信力も培われました。だからこそ、今回のインターンシップ公開報告会という大舞台に立つ、成長した今の自分がいるのだと感じています。また、お客様に最高のサービスを提供しようと高みをめざす社員の方々の姿に感動し、人のために努力も惜しまない「思いやり」や「感謝の気持ち」が仕事の根幹を成すのだと学びました。こうしたインターンシップの成果を日々の学修、クラブ活動、そして就職活動にも役立て、自分をさらに成長させていきます。
私は鉄道事業や沿線地域の開発事業を展開している名古屋鉄道株式会社で研修をおこないました。博物館明治村の来場者訴求を提案するグループワークに挑戦し、現地調査をもとに自分たちのアイデアを形にしていきました。現地調査では、来場者の来場理由と博物館明治村の訴求ポイントが異なっていることが判明。歴史や建築物を知ってもらいたいと「学び」を重視していたのですが、来場者の多くは「娯楽」を目的に訪れていたのです。この両者のギャップを埋めるため、教科書に出てくるルートをお客さまに提示する「ルート提案」や、3Dアプリを使った「立体展示」などを提案しました。こうしたグループワークを通して、「チームの状況を常に把握し、自分は何ができるのか」と考える自分の長所に気づくことができました。今後、その長所が社会で活きる自分の強みになるよう、ゼミや普段の学生生活のなかで磨いていきたいと思います。
インターンシップを通して学べたことは、「人との関わりの大切さ」です。職域見学へ同行させていただき、実際にお客様と接する姿を拝見しました。ただ商品を勧めるのではなく、一人の人として関わりを持った上でお話しをしている姿がとても印象的でした。お客様との関わりは、ニーズに沿った最適な保険プランを提供するために必要です。しかしそれだけでなく、仕事の原動力であり、自分の人生観や価値観を広げる事ができる機会である、ということを職域見学を通して知ることができました。
人の人生を支える保険を取り扱う仕事に誇りを持ち、お客様との信頼関係を築こうと全力で業務に取り組む社員の方々はとても輝いており、印象深く心に残っています。今回の研修を通して、今まで出会った人やこれから出会うであろう人との関わりを大切にし、一人ひとりとしっかり向き合い、心を通わせたいと思います。
これからインターンシップ研修に参加する後輩の皆さん、ぜひ多くの人と出会い、人間的な成長のきっかけにしてください。
第3部:人事・インターンシップ担当者様と学生・教職員との交流会
インターンシップについて語り合い、企業・団体と学生・教職員の双方にとって有意義な時間となりました。
インターンシップがより実り多い機会となるよう、企業・団体の方々と学生・教職員が自由に意見を交わすことのできる交流会を開催しました。今年度はキャリアセンターの学生スタッフがアイスブレイクとして簡単なゲームを企画・実施。参加した企業・団体の方々や学生たちは一緒になって楽しみ、和やかな雰囲気で語らいの輪を広げていました。
交流会のメインイベントとなったのが、第2部の報告会で発表した学生によるパネル発表。企業・団体の人事・採用担当者の方々から「どんな仕事が印象に残っていますか?」「インターンシップを通して、進路選択に変化はありましたか?」など、よりよい就業研修にするための質問が多く寄せられ、学生たちは体験に基づいて自分の考えを述べていました。
また会場では、学生たちが進路や就職活動について積極的に質問する姿が多く見られ、企業・団体の方々も笑顔で答えていました。インターンシップについてだけでなく「働くこと」に関しても実社会で活躍されている方々のアドバイスを受け、学生たちは進路実現への意欲をいっそう高めていました。
企画学生 キャリアセンター学生スタッフ
私たち7名のキャリアセンター学生スタッフは、就職活動に励む後輩たちの相談に応じ、めざす進路が実現できるようサポートしています。今回のインターンシップ公開報告会・交流会では、社会で働くことをより身近に感じ、就職活動の好スタートを切るきっかけにしてほしいと、報告会・交流会の企画・運営に携わりました。10月頃から準備をはじめ、話すことが好きな人は司会進行役、パソコンが得意な人は企画書づくりと役割分担をし、全力を尽くしたことで、このイベントを成功させることができたと思っています。
特に昨年から大きく変更したのは交流会です。後輩たちが企業・団体の方々と親睦を深めやすいようアイスブレイクの時間を設けました。会場のいたるところで歓談の輪を見ることができ、この上ない喜びを感じています。私たち学生スタッフもこの報告会・交流会で得た学びや経験を活かして、就職先でも自ら考え、行動し、社会人として成長し続けたいと考えています。