追究

2023年01月24日

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

2022年10月26日(水)星が丘キャンパス 1号館 多目的ホール

中国の伝統文化を体感するイベントが開催。
歴史ある楽器や踊りなどの体験を通して、異文化理解を深めました。

 本学では学生の異文化に対する理解や交流を深めるため、さまざまなイベントを開催しています。その一つが「中国文化に触れるイベント」で、中国の音楽やファッション、遊びなどを通じて中国の文化を体験し、中国への関心を高めます。2021年の第13回ではオンラインによる開催でしたが、2022年10月26日(水)に開催された第14回目のイベントは対面で実施。万全の感染症対策を行ったうえで、学生たちは日常で触れる機会の少ない異文化を体感しました。

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

 今回のイベントでは、多くの日中文化交流イベントを実施している「漢風唐韻中華伝統文化日本促進会(以下、漢風唐韻)」の方々をお呼びし、中国の伝統文化についてご紹介いただきました。初めに漢服に身を包んだメンバーが簡単に自己紹介し、その後、中国の古典舞踊の一つである「敦煌舞(とんこうぶ)」を披露していただきました。敦煌舞とは中国の莫高窟(ばっこうくつ)にある壁画に描かれた舞をモチーフとしており、首や腰、指先に至るまで、それぞれをしなやかに動かして、天女が舞っているかのように踊ります。繊細かつ華麗な舞い姿に学生たちは夢中になっていました。

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

 次に中国の伝統楽器である「琵琶」を演奏。今回使用されている琵琶は「中国琵琶」と呼ばれるもので、撥(はち、ギターのピックのようなもの)を使う日本の琵琶とは異なり、中国琵琶では指や爪で弦をはじいて音を奏でます。独特ながら耳あたりの良い音色が特長で、漢風唐韻の方に軽やかに演奏していただきました。

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

 同じく伝統的な擦弦楽器の「二胡」も奏でていただきました。二胡は2本の弦の間に挟んだ弓ではじくことで音を出す楽器で、特徴的な深みを帯びた音色は「人間の声に近い」といわれています。漢風唐韻の方が響かせる、深いビブラートが印象的な美しい演奏は学生たちの心に刻まれたことでしょう。

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

 イベントの中盤には学生たちが漢服を試着。漢服は17世紀ごろまで漢民族が着用していた中国の伝統衣装ですが、現在でも可愛さやオシャレさの要素を持つファッションとして若者を中心に流行しています。今回用意された多種多様な漢服はどれも個性的で、伝統を残しながら、新しさも感じられるデザインとなっています。
 また学生たちは漢風唐韻の方々から、中国の古典的な挨拶である「拱手(きょうしゅ)の礼」を習いました。拱手のポーズをし、漢服を着こなした学生たちは、楽しく中国の伝統を感じることができました。

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

第14回 中国文化に触れるイベント~漢服に出会う~

 最後に中国で古い伝統を持つ余興用のゲームである「投壺(とうこ)」を体験。矢を投げて壺に入れるというシンプルなゲームですが、紀元前に書かれた書物にも記載されているほど、長い歴史があるそうです。学生たちは本物そっくりの矢を順番に投げ入れ、歴史と伝統ある古来のゲームを満喫しました。

 漢の時代から残る歴史や伝統を、さまざまな形で体験できた今回のイベント。学生たちにとって、それまでは教科書などでしか見たことがなかった中国文化が、より身近なものに感じられたことでしょう。今後も本学では、多様な文化や価値観に対する興味と理解を深めるために、異文化体験の場を学生たちに提供し続けていきます。