追究

2023年12月19日

名古屋土曜学習プログラム

2023年10月7日(土) 名古屋市立荒子小学校 体育館

教育学科の教員と学生が小学校で学習プログラムを企画・実施。
“遊びながら学ぶ”楽しさを子どもたちに届けました。

 名古屋市教育委員会主催「名古屋土曜学習プログラム」では、子どもたちの豊かな土曜日を実現するため、体験を重視した多彩な学習プログラムがおこなわれています。この取り組みに本学も協力し、学生は「土曜学習いきいきサポーター」として学習の支援や補助に励んでいます。本年度は3回の活動を計画しました。会場はすべて名古屋市立荒子小学校です。10月7日(土)に行った今回の活動は2回目になり、教育学科教授 山本和久先生が講師として学習プログラムを実施しました。学生28名がサポーターを務め、造形遊びや理科実験の発展学習・環境学習をおこないました。当日、参加したのは小学校1年生から6年生の児童65名。会場となった体育館には子どもたちの元気な声が賑やかに響いていました。

 「学び」=「勉強」+「遊び」であると考える山本先生。遊びの中にも大切な「学び」の要素がたくさんあることを、子どもたちにも、教員志望の学生たちにも感じ取ってもらいたいという思いから、今回の学習プログラムを企画しました。自分の手でものをつくる「造形遊び」、自分の手を使って感触を確かめる「カラースライムづくり」といった「触覚」を使うことを目的とした活動に、子どもたちは目を輝かせて参加し、さまざまなものを自ら考えてつくり出す楽しさを体感していました。
 サポーターとして活躍した学生たちからは、「創造力や感性を働かせている児童が多く見られました。この活動を通して、子どもたちに『遊びながら学ばせる』ことの大切さを学ぶことができました」といった感想が寄せられ、教職を志す上で貴重な気づきや学びを得る機会になったようです。

【学習プログラムの概要】

●造形遊び「宇宙人がやって来た」

 「地球征服を目論む宇宙人が子どもたちをさらいに来た」というストーリーのもと、武器や防御服などを新聞紙でつくって立ち向かうという造形遊びをおこないました。事前に宇宙人の衣装をつくり、寸劇の練習を重ねて本番に臨んだ学生たち。コミカルな演技で子どもたちの興味を引きつけていました。子どもたちは班にわかれ、宇宙人から身を守るためのアイテムを自分たちで試行錯誤して制作。みんなの力を合わせて宇宙人を撃退し、大盛り上がりでした。

●理科実験の発展学習「カラースライムづくり」

 子どもたちに人気の高い理科実験の発展学習「スライムづくり」に図画工作の要素も加えた「カラースライムづくり」を実施しました。まずは山本先生が手順を説明。洗濯のり(PVA)にホウ砂の飽和水溶液を加えた途端にスライムができあがると、子どもたちは驚きの声や歓声を上げていました。学生たちのサポートを受けながら、自分の好きな色でスライムを完成させた子どもたち。プニプニ、ドローリとした不思議な感触も楽しんでいました。

●環境学習「万華鏡クイズ」

 プラスチックゴミを使用した万華鏡を山本先生と学生たちがあらかじめつくり、その万華鏡を手に取りながらクイズ形式の環境学習をおこないました。美しい模様を形づくる万華鏡の材料が実はプラスチックゴミだとわかると、子どもたちはビックリ。さらに、毎年、名古屋のテレビ塔200個分(約800万トン)ものプラスチックゴミが海に流れ出ているという世界的な環境課題が山本先生から解説され、子どもたちは真剣な表情で耳を傾けていました。