追究
2025年01月16日
文学部 教育学科 音楽科教育法Ⅰチェリスト 野村友紀先生を迎えて
2024年度 展示会・講演会・発表会 教育学部(2025年4月開設)

2024年11月1日(金) 長久手キャンパス10号棟 音楽室1
チェロとピアノのアンサンブルに聴き惚れるひと時。
チェロについて学び、知識を深めました。
11月1日(金)、長久手キャンパスの音楽室で、文学部 教育学科 音楽科教育法Ⅰ(鑑賞指導法)の特別授業として、音楽鑑賞会がおこなわれました。
当日はチェリストとして活躍している野村友紀先生をお迎えし、チェロについてさまざまな知識を学びました。はじめに、白石先生から野村先生のプロフィールを紹介していただきました。
野村先生の紹介が終わると最初に一曲、白石先生のピアノと野村先生のチェロによるサン・サーンスの《白鳥(1886)》を演奏。その後、チェロの構造と歴史を説明していただきました。次にチェロがオーケストラなどで担当する音域や調弦について解説し、ドヴォルザークの《ユモレスク(1894)》を披露してくれました。
演奏が終わると、チェロの奏法について教えていただきました。基本的な弓による奏法だけでなく、複数弦を弾く和音や指で弾く奏法もあり、学生たちはさまざまな奏法から生まれる多彩な音色に驚いている様子でした。ベートーヴェンの《チェロ・ソナタ第3番op.69第一楽章(1808)》の演奏をした後、学生から野村先生への質問時間が設けられました。チェロとの出会いやなぜチェロを選んだのか?という質問に「小学生のときからピアノを始めていたのですが、ピアノ上達のために他の楽器も始めてみると良いとアドバイスをいただき、ヴァイオリンをやってみようと思いました。でも、あごと肩でうまくはさめませんでした。一方、チェロはずっと座って演奏することができ、音色も気に入ったので選びました」とご回答いただきました。
また、ドイツ留学した時には、「周りの生徒との技量の差を感じ、ひたすらに練習し基礎から学び直しました」とお話され、自分と他を比較するのではなく、自分の目標を設定して自分で乗り越えていくことの大切さを学生たちに伝えてくださりました。
そして最後にバッハ/グノーの《アヴェ・マリア(1859)》、サン・サーンスの《アレグロ。アパショナート(1873)》、久石譲の《風の通り道(1988)》を続けて演奏。最後の《風の通り道》は『となりのトトロ』のテーマ曲としてCMなどにも伝われているため、学生たちにも馴染みがあるのか、チェロとピアノが奏でる美しいハーモニーに聴き入っている様子でした。
音楽鑑賞会が終わった後、学生からは「音楽を聴くだけでなく、間近で見ることで奏者の表情や動きからも音楽を感じることができ、音の響きも“からだ全体”で感じることができた」、「今回の鑑賞会を経験して、作品についてもっと知りたくなり、音楽をたくさん聴きたくなった」など、生の演奏だからこそ、感じることができた感想が寄せられました。
チェロの音色、演奏法や歴史などを音だけではなく、心で感じ、学ぶことができた今回の音楽鑑賞会。音楽教育を通して、豊かな感性を育むことができたのではないでしょうか。教育学科では、今後もさまざまなイベントを企画し、学びの場を提供していきます。