追究

2025年03月27日

ビジネス学部 大塚ゼミ×ナカモ株式会社様 産学連携 新商品開発最終プレゼン

2025年2月7日(金)星が丘キャンパス55C教室

ナカモ株式会社様と大塚ゼミの学生がコラボレーションし、
味噌を使った新商品を考案。
3班が最終プレゼンを発表しました。

 ビジネス学部の大塚ゼミは、マーケティングを専門的に学ぶことでビジネスのエキスパートをめざしています。毎年企業とコラボレーションした産学連携プロジェクトに取り組んでおり、同ゼミに所属する2年生は今年度、「つけてみそかけてみそ」で知られるナカモ株式会社様と協働し、新商品開発を考案してきました。2024年9月・11月とこれまで二度にわたって打合せを重ね、3回目となる最終プレゼンが2025年2月7日(金)に星が丘キャンパスで実施されました。学生たちは3チームにわかれて最終プレゼンをおこない、最終ミッションは、3チームが提案したものから「どれを実際に商品化するか」を決めることです。

 当日はナカモ株式会社様から代表取締役社長 杉本達哉様、マーケティング部営業企画担当 市川りの様、マーケティング部商品企画開発担当 塚本知子様にご参加いただき、学生たちはチームごとに、前回の打合せからブラッシュアップした最終プレゼンを発表。実際に考案した商品を試食していただき、味の感想も含めたプレゼン案に対する意見を伺いました。

チーム・さーもんぴんく

 チーム・さーもんぴんくが考案したのは、味噌をパウダー状にした商品「でらコク」。自宅でつくる料理にふりかければ手軽にコクを加えることができ、お店の味に仕上がるというものです。“一振りでお店の味になる魔法の粉”というキャッチフレーズで目を引き、ひと振りで料理にコクを出すことが可能であると分かりやすく伝えられるよう、名古屋弁を用いたキャッチ―なネーミングにもこだわりました。
 ナカモ株式会社様からは、「料理にふりかけるものであるという商品特徴から、スパイスのようなイメージをしました。単純に味噌だけをパウダーにするより、他にも数種類のスパイスを合わせれば購買の可能性をさらに広げることができ、うま味調味料として新たな提案が世にできそうだと思いました」とアドバイスをいただきました。

チーム・ちゅーれんぽーと

 「西京白みそクリームのパスタソース~カニ風味とたっぷり京野菜」を提案したのは、チーム・ちゅーれんぽーと。レトルトパスタソースについて、アンケート調査から「多少値段が高くてもおいしいものを購入したい」と考えている人が多いことが明らかとなったことから、価格設定を少し高めにし、素材にこだわりました。また、POPやオウンドメディアを活用したPR方法についても提案をしました。
 ナカモ株式会社様からは、「愛知県のメーカーと愛知県の大学がコラボするのに、京都の色が強いという点が、ストーリーとして少し気になります」という意見や、その一方で、「京都というワードは愛知県の人にとって魅力的ではある」といった意見もいただきました。また、「コンセプトとしてはよくまとまっている。実際に商品化するにあたっては、ロット(生産・出荷の最小単位)において売れる想定があるか。そこが1番のハードルになりそうだ」とコメントをいただきました。

チーム・神無月

 チーム・神無月が提案したのは「野菜にハマるコク旨ドレッシング」。30代の子育て世代をターゲットに、野菜が嫌いな子どもでも野菜がおいしく食べられるようなドレッシングを考案。味噌のコクに加え、隠し味として塩糀&にんにくを使うことで、野菜の苦みや香りを抑え、食べやすくなるような味わいに仕上げました。また、サラダだけでなく、からあげや焼き鮭、焼きおにぎりなど汎用性を持たせ、それが伝わるようなパッケージデザインにも工夫しました。
 ナカモ株式会社様からは、「わかりやすい発表で、コンセプトも悪くない。味にもう少しパンチを加えて、『つけてみそかけてみそ』のように、むしろ調味料を食べていただくような方向性にしても良いのかもしれない」「ドレッシングは激戦区だけど、どの家庭も常備しているのでチャンスは狙える。子どもをターゲットにするなら、見た目でもっとわかりやすくしたり、調味料の安全性をうたったりすると、子育て世代のお母さんたちに手に取ってもらいやすいのでは」などのアドバイスをいただきました。

 発表の後は、ナカモ株式会社様と学生たちがディスカッション。ナカモ株式会社様からは、「売る側が、こういうコンセプトでこういう人に食べてほしいという軸をまずしっかり持つことが大事。その次に、パッケージや価格設定などを考えていきます」といった、商品開発におけるポイントをさらに具体的に伺うことができました。また、「どのチームの案を商品化するか」については、「コンセプトがしっかりしている」「愛知県は野菜の摂取量が課題となっており、県をあげて取り組んでいる」などの点から、「野菜にハマるコク旨ドレッシング」を商品化することが決定。2026年3月の発売に向けて、今後さらに打合せを重ねていきます。

 参加した学生から、「商品販売に向けてより具体的なアドバイスをいただけて、前進したと実感しています。次回までの課題もできたので、今後は全員で一丸となって取り組んでいきます。よろしくお願いします」と、さらに意欲が高まっている気持ちが伺えるコメントにより、今回の最終プレゼンが締めくくられました。