追究

2025年12月08日

建築学部 VECCHIゼミ 中南米の学校建築展

2025年11月1日(土)2日(日)長久手キャンパス8号棟

中南米の「無名の学校建築」をテーマにした
展示とチャリティ活動を淑楓祭で開催しました

 建築学部 VECCHIゼミの3・4年生が、2025年11月1日と2日に開催された淑楓祭内で「中南米の学校建築展」を開催しました。
 窓にガラスがなく、トタン屋根のグアテマラ農村部の校舎。にぎやかな大都市ブエノスアイレスの騒音から守られた中庭付きの高校。スラム街の子どもたちが安全に遊べるNGO教室。このような私たちの日常から遠く離れた中南米にある「無名」の学校建築について調べ、展示をおこないました。

 VECCHIゼミでは「大学は誰かのために何ができるかを学ぶ場所」と考えています。今回の展示では、「誰か」を身近な人だけでなく、私たちとは異なる環境で暮らす人々に視野を広げることで、それらの人々と分かり合いたいと考え、「教育の普遍的な権利」というテーマで考察しました。

 学生たちは、エルサルバドル・グアテマラ・ホンジュラス・メキシコ・アルゼンチン・ブラジルの学校教員やNGOボランティア、研究者などにヒアリングとアンケート調査を行い、教育問題と学校建築との関連性について分析・考察し、その成果を地図や研究パネル、模型などにまとめ、長久手キャンパスの8号棟の教室をカラフルで多様な展示スペースにアレンジしました。

 またこの研究を通して、具体的に中南米の教育向上につながる活動をしたいという思いも生まれ、NGOオリーブ・ジャパンを支援するチャリティバザーも開催しました。本学の学生や教職員が寄付してくださった服や雑貨、本などを販売し、さらに革細工体験も実施しました。学外からも多くの方にご来場いただき、この活動は大きな成功を収めました。何よりも学生たちが地球の反対側に暮らす人々に思いを馳せ、自分たち専門性を活かす経験を積む機会となり、単なる展示にとどまらず、社会とつながる学びを実現することができました。
 VECCHIゼミでは、これからも「誰かのために何ができるか」を問い続け、大学から社会へ広がる学びを実践していきます。