追究
2026年02月19日
ビジネス学部 企業分析プロジェクトB(株式会社中広)

2026年1月16日(金)星が丘キャンパス 13C教室
学びの集大成として、東海地区の上場企業を多角的に分析。
企業経営を数字で読み解き、プレゼンテーションしました。
ビジネス学部では、簿記・会計の基礎を身につけたうえで、財務会計や管理会計、経営分析などを体系的に学ぶことができます。これらの学修を通して、企業経営を数字で読み解く力を育てます。学びの集大成として、3年次後期に開講されるのが「企業分析プロジェクト」です。東海地区に本社を置く上場企業とコラボレーションし、学生がIR情報などをもとに企業分析を行います。その結果を企業担当者様の前でプレゼンテーションします。
「企業分析プロジェクトB」にご協力いただいたのは、メディア事業と総合広告代理事業を展開する株式会社中広様です。2026年1月16日に行われた最終報告会では、学生5〜6人で構成された4チームが、それぞれの分析結果を発表しました。当日は、取締役管理本部長の倉橋様、広報マーケティング室部長の岡本様、フリーマガジン開発部部次長の伊藤様の3名にお越しいただきました。




最初のチームは、「業界環境の分析」をテーマに発表しました。競合他社として3社を取り上げ、それぞれの事業内容とセグメント別割合を説明した後、広告構成比の10年間の変化を解説しました。さらに、国内全体の売上高、広告業の売上高、情報サービス業の売上高といったデータを踏まえ、PEST分析を実施しました。PEST分析では、政治的要因、経済的要因、社会的要因、技術的要因の4つの視点から、社会全体のトレンドや今後想定される変化を洗い出し、事業に与える影響を検討しました。まとめとして、「広告業界全体でデジタル広告が普及し、その影響から規制も拡大しているため、デジタル化を進めつつもアナログ媒体という強みを伸ばしていくことが追い風になる」と報告しました。
2番目のチームは、「事業内容の分析」をテーマに発表しました。はじめに、主要事業の特徴などを説明し、「事業報告書」を参考にしながら、収益源にも言及。同業他社とビジネスモデルを比較し、事業構造の違いや強み、課題について分析しました。まとめとして、「広告・プロモーションに特化し、地域密着型でありながら全国規模のネットワークを持ち、圧倒的な総発行部数を誇る点は大きな強みである。一方で、デジタル化への対応、広告収入への依存、エリアの細分化、自治体や地域課題に対する共創型連携の強化などが今後の課題として挙げられる」と述べました。


3番目のチームは、「財務諸表の分析」をテーマに発表しました。中広様に同業他社3社を加えた計4社について、過去10年分の個別財務諸表をもとに分析を行い、他社との差異を検討しました。収益性については、営業利益率、ROA、ROE、総資産回転率の4つの指標から分析しました。安全性は、自己資本比率、固定長期適合率、流動比率、インタレスト・カバレッジ・レシオの4つの観点で評価しました。成長性については、売上伸び率、営業利益伸び率、年平均成長率の3つの指標から算出しました。以上の分析結果から、「収益性はすべての指標において標準的な水準であること」「安全性は4社の中で最も安定しており、良好な状態にあること」が示されました。一方で、成長性については、売上高に比べて営業利益の伸びが緩やかである点が課題として挙げられ、「今後は費用削減や潜在顧客の開拓が必要である」とまとめました。


4番目のチームは、「将来展開の検討」をテーマに発表しました。まず、SWOT分析の結果について説明しました。強みと弱みに加え、デジタルと紙を掛け合わせてクロスメディア展開が可能である点を機会として挙げました。一方で、若年層の紙媒体離れや、競争激化による広告価値の低下リスクなどを脅威として指摘しました。これらのSWOT分析の結果から、クロスSWOT分析を行い、新たな施策として、子ども向けコンテンツを情報誌に加えることを提案しました。そのメリットや課題点、10年後を見据えた具体的な取り組みについても解説しました。最後に、「紙媒体ならでは事業で対象とする年齢層を広げ、スポンサーを増やすことで、収益性を高めていくことが大切」とまとめました。
発表後、株式会社中広様から4チームそれぞれの分析内容について講評をいただきました。最後に、「広告業と社会の変化を身近なものとして捉えることができれば、どの業界へ進んでも役立つと思います。マーケティングには広告が欠かせないからです。今回の講義が、みなさんのキャリア形成の中で生かされることを期待しています」のお言葉をいただきました。
企業分析プロジェクトを通して、学生たちは多様な分析手法を学び、企業や社会を多角的に捉える力を身につけました。これらの学びは、今後の就職活動や卒業後のビジネスの現場において、大きな力となることでしょう。













