追究

2016年03月29日

メディアプロデュース学部 松本ゼミ研究発表会「超高齢社会のインテリアのあり方~エイジング・インテリア」

メディアプロデュース学部 松本ゼミ研究発表会「超高齢社会のインテリアのあり方~エイジング・インテリア」

平成28年2月19日(金) TOTOショールームマルチスペースA

やりがいの創出や気持ちのいい介護。
超高齢社会においてインテリアができることを、学生たちが模索し、発表しました。

 超高齢社会の日本は、2025年問題や人口減少など、多くの解決すべき課題を抱えています。その課題に対し、インテリアにできることを考え、追究し、考察していくのが、メディアプロデュース学部 松本ゼミです。2月19日(金)には、松本ゼミの3年生12名が「超高齢社会のインテリアのあり方~エイジング・インテリア」と題した公開ゼミを、TOTOショールームマルチスペースAで開催しました。
 1年間掛けて取り組んだゼミのプロジェクトの発表の場となった、今回の公開ゼミ。3つのパートに分かれており、第一部は松本ゼミが冬に行った実験研究の結果報告、第二部はTOTOショールームの職員による「高齢者セミナー」、第三部は松本ゼミの学生が一人ひとり個別におこなった研究の成果発表がおこなわれました。

 第一部の実験研究の結果報告では、会場から実験参加者を募り、実際に実験を披露しました。研究のテーマは、「1.暖色と寒色の違いによる集中力の高低差」、「2.暖色と寒色の違いによる時間経過の認知の差」の2つ。1の実験では「寒色のほうが、暖色より集中力が高まること」を示し、2の実験では「寒色のほうが、暖色より時間経過が早く感じること」を示しました。

 第三部では学生一人ひとり照明、建材、街づくり、カラーの4つをテーマに「超高齢社会におけるインテリアのあり方」を模索した研究結果を発表。医療施設におけるカラーデザインの研究やシックハウス症候群を題材にした研究発表、リタイア後の生活について調査した研究など、さまざまな視点からインテリアのあり方について提案しました。研究の軸となった、500人弱の人々を対象におこなったアンケートの結果をていねいに分析、紹介し、会場からは発表が終わるたびに温かい拍手が沸き起こりました。

 最後はゼミの担当教諭である松本佳津先生があいさつ。「学生の発表を聞いて、インテリアにはチカラがあるだけではなく、愛情や思いやりがあることを感じました。インテリアの可能性をこれからも突き詰めて欲しいと、期待しています」と学生たちにエールを贈りました。大学の最終学年を迎え、4年間の集大成となる卒業研究などが控える学生たちにとって、自らの研究成果を一般の方に発表する機会は、次のステップへの大きな一歩となったことでしょう。