追究

2013年01月22日

福祉貢献学部 福祉貢献学科 子ども福祉専攻 学外実習

福祉貢献学部 福祉貢献学科 子ども福祉専攻 学外実習

教育実習(幼稚園)はもちろん事前・事後学習を通じ、学生たちは保育者へと着実に成長しています。

福祉貢献学部 福祉貢献学科 子ども福祉専攻では、2年次から4年次にかけて保育所や幼稚園などで実習をおこないます。保育・幼児教育の現場で学生たちが有意義な経験を得ることができるよう、2年次から事前学習として実践的な学習の場を用意しています。保育者の基礎力となるさまざまな力を養った上で実習に臨み、多くのことを学びながら着実に成長していく学生たち。ここでは、幼稚園実習の事前学習から報告会までをダイジェストで紹介します。

  • 教育実習事前学習
  • 教育園実習・教育実習報告会
  • 保育実習報告会・施設実習報告会

[教育実習事前学習1] 講師:橋村晴美先生

子どもの姿をイメージして指導案を作成し、実習先で役立つ力を養いました。

 幼稚園教諭としてのキャリアをお持ちの橋村晴美先生は、子どもの成長・発達と人間関係に関して、現場での体験談も交えながら講義をおこなっています。今回は、指導案について勉強したいという学生たちの意欲に応え、子どもの発達段階に即した指導案づくりについてレクチャーをおこないました。学生たちはグループにわかれて話し合い、対象とする年齢の子どもたちの特性や場面などを細かくイメージして指導案を立案。実際に、絵本の読み聞かせや手遊びも披露しました。橋村先生は各グループに具体的なアドバイスを送り、「幼稚園での教育実習では、子どもたちの様子や先生方の指導方法をじっくり観察し、自分が作成した指導案と比較しながら、子どもたちの育ちを促す活動内容や言葉がけなどを自ら学び取りましょう」と学生たちを激励しました。仲間や先生と意見を交わしながら指導案をつくり、実践を重ねた経験は、実習先で新たな学びを得る力へとつながっていくことでしょう。

[教育実習事前学習2] 講師:池内わらべ保育園・元園長 大岡孝司先生

「楽しむ気持ち」を大切にしながら、子どもの好奇心をくすぐるマジックや折り紙のテクニックを学びました。

 「子どもの気持ちになって楽しみながら、保育・幼児教育の現場で役立つ楽しい技を覚えましょう!」と元気に語りかけた大岡孝司先生は、子どもたちの笑顔を引き出すマジックや折り紙のテクニックを学生たちに伝授しました。紐、ティッシュ、チラシなど身近にあるものを活用したマジックや、動かして遊べる折り紙などについて、ユーモアを交えて教えてくださる大岡先生の姿に、学生たちは子どもを引きつける言葉や身ぶり手ぶりも学んでいました。また、保育・幼児教育の現場を想定して、学生たち一人ひとりがマジックを実践。学生も先生方も一緒になって楽しむ、笑顔に満ちた授業となりました。最後に大岡先生は、「得意なことを持っていると現場で必ず役立ちます。学生時代に失敗を恐れずさまざまなことにチャレンジし、自分の力を磨きましょう!」と学生たちに語りかけ、これから学外実習に挑む学生たちの向上心をさらに高めていました。

  • 教育実習事前学習
  • 教育実習・教育実習報告会
  • 保育実習報告会・施設実習報告会

教育実習

子どもたちや幼稚園教諭との関わりを通し、現場で活きる実践力を磨きました。

 学外のさまざまな幼稚園のご協力のもと、10月から順次、学生たちが10日間の幼稚園実習に取り組みました。それぞれ、実習先の園の方針や状況に応じて観察実習や参加実習などに励み、現場ならではの貴重な学びの数々を得ていました。
半田市のつばさ幼稚園では、2名の学生が実習に参加し、年長クラスや3歳児クラスでの観察実習などに力を注ぎました。心の教育を大切にするつばさ幼稚園では、1年の集大成である発表会を間近に控え子どもたちが合唱や合奏、劇などを披露することで、一人ひとりの頑張る力や友達と協力し合う力を大きく育んでいました。そうした一大イベントの練習や準備を目の当たりにし、学生たちは子どもの無限の力やそれを引き出す先生方の熱い思いを感じて、幼児教育への奥深さを改めて実感していました。また、給食や外遊びの時間には、学生たちが子どもたち一人ひとりと積極的に関わりながら、子どもの成長を促す言葉がけなどを学び取っていました。
子どもへの理解を深め、幼稚園教諭の仕事の意義を肌で感じながら、学生たちは今後身につけたいスキルや追究したい研究テーマを見出し、学びへの意欲をいっそう高めていました。

つばさ幼稚園での教育実習に参加した学生たち

福祉貢献学部 福祉貢献学科 子ども福祉専攻

 初めての学外実習だったため、子どもたちとの関わり方など何でも吸収しようという意欲で臨みました。発表会という特別な行事の準備に参加し、先生方の的確な指導や子どもたちの成長を間近で見ることができて、幼児教育に関する貴重な学びを得ることができたと感じています。この経験を今後の授業や実習などにも役立てて、保育者・教育者に必要な力を磨いていきたいと考えています。

福祉貢献学部 福祉貢献学科 子ども福祉専攻

 保育所や児童養護施設での実習の経験を活かし、今回は、保育所と幼稚園での子どもと先生の関わり方の違いを学ぶことができました。保育と幼児教育、それぞれの魅力がわかり、進路に対する考えが広がったと感じています。また子どもたちとの関わり合いの中で、子どもの考えを引き出す声がけができるようになるなど、自分の成長も実感でき、保育者・教育者をめざす意欲がさらに高まりました。

教育実習報告会

事後学習として教育実習報告会がおこなわれ、実習に参加した2、3年生が幼稚園ごとにグループを組み、合計7グループが発表しました。実習内容、実習での目標やその達成、実践したことや実感したこと、今後の課題などについて伝え合い、仲間の体験談から子どもたちや幼児教育の現場などに対して新たな気づきを得ていました。実習で学んだことを仲間と共有し、現場で感じた疑問を共に解決していく、同じ志をもつ学生たちにとって有意義な時間となり、次の幼稚園実習に役立つ知識を深めることができました。

  • 教育実習事前学習
  • 教育実習・教育実習報告会
  • 保育実習報告会・施設実習報告会

保育実習報告会

保育実習報告会が1月15日(火)に開催され、植田ヶ丘保育園(名古屋市)、城ヶ丘保育園(恵那市)、桑陽保育園(桑名市)、三本木保育園(日進市)、千代田保育園(稲沢市)の5園で実習をおこなった学生たちがグループごとに実習での経験や学びを互いに発表し合いました。

学生たちの保育実習でのさまざまな気づき
●子どもの着替えなどで、子ども自身が自分でやろうとする気持ちを尊重し、手助けをしすぎず、見守る援助の大切さを学びました。
●同じ年齢の子どもでも、一人ひとり発達にも個性があることを知りました。子どもたちと向き合い、その子に適した支援をその場で考え、行動していく力を磨きたいと思いました。
●ものの取り合いなど、子ども同士のケンカは、保育者の言葉がけによって、その子たちにとって友達の気持ちを考える「成長のチャンス」になるのだと学びました。子どもたち自身の考えを促す保育を実施していきたいと考えるようになりました。
●乳児は言葉が発達していない分、表情や日頃の様子から子どもの気持ちを読み取ることが大切なこと、そして、何より保育士との信頼関係がなくてはならないものだと思いました。

 保育実習報告会の最後に、学生を受け入れていただいている植田ヶ丘保育園・小泉敦子園長からも総評をいただき、学生に対してアドバイスやメッセージをいただきました。「実習で大切なのは、子どもたちと接する中で"子どもと心が通じ合う"実感を積み重ねていくことです。手遊びひとつをとってみても、ただ覚えるのではなく、子どもと一緒に心を動かす体験をすることが重要なのです。また実習を通して、どんな保育者になりたいのか、子どもたちの成長をどう支えていきたいのか、自分の"保育観"を築いてください。今回の報告会のように自分の意見を伝える機会が、保育や子どもたちへの考えを深めるきっかけになると思います」。小泉園長の言葉を胸に刻むように学生たちは真剣なまなざしで耳を傾け、次の実習や今後の学習・研究への意欲をさらに高めていました。

施設実習報告会

施設実習報告会が1月22日(火)に開催され、児童養護施設や母子生活支援施設、知的障害児通園施設などでおこなわれた施設実習について、6グループが報告しました。

 施設実習は、乳幼児から高校生までを対象とした居住型の施設や通所型の施設でおこないます。それぞれ施設の役割や機能から利用児童(者)の生活とその援助、施設保育士の仕事や役割など、報告会で仲間の経験を聞くことで、施設の養護内容や子どもたちの支援方法などを学んでいました。
報告会で仲間と互いに気づき、学び合い、教員からのアドバイスを受けて保育に対する考えを深めた学生たちは、保育者への志を高め、仲間と共にさらなる成長への一歩を踏み出していくでしょう。

学生たちの施設実習でのさまざまな気づき
●障がいのある子どもたちの通園施設で実習し、施設内だけで子どもの発達を支援するのではなく、保護者の方の支援にも力を注ぎ、家庭や地域での子育てをサポートすることの大切さを実感しました。
●言葉が不自由な子どもたちも、自分なりの方法でコミュニケーションを図ろうとしてくれて、思いを伝え合うことができました。一人ひとりと向き合い、かかわり合う力を伸ばすため、今後、ボランティアにも力を注ぎたいと思います。
●子どもたちのどんな言葉も、「人とコミュニケーションしたい!」という思いの表れであることを知り、保育者として子どもたちのさまざまな気持ちを受け止めるための柔軟な心を育てたいと感じました。