追究

2013年02月08日

教育学会主催 子どものためのミュージカル「オズの魔法使い」

教育学会主催 子どものためのミュージカル「オズの魔法使い」

「自分の力を信じ、一歩ずつ前進すること」の大切さを、
教育学科の学生たちがミュージカルを通して伝えました。

音楽、舞踊、演劇を融合させたミュージカルは、キャスト、音響、伴奏、美術、照明、演出、振付などさまざまな人の力によってつくり上げられる総合舞台芸術です。教育学科では、4年次に開講する授業「総合表現」の一環として、教員の指導・支援のもとミュージカルづくりを学生たちが実践的に学んでいます。発表会などの学校行事を企画・運営する力を身につけるとともに、言葉や音楽、身体運動、造形などの表現力、指導力、企画力、実践力など、小学校教員に求められるさまざまな力を総合的に養うことを目的としています。
2月8日(金)には、そうした学びの成果を活かし、子どものためのミュージカル「オズの魔法使い」を教育学会主催のイベントとして開催しました。会場となった長久手文化の家(森のホール)には、学校教育体験や教育実習などで交流を深めた長久手市内の小学校の子どもたちや先生、保護者の方々が会場が満席になるほど来場され、感謝の気持ちを込めて上演したいという学生たちの強い希望を実現する、とても素敵な発表の場となりました。

 今回上演の演目に選んだのは、ファンタジーの名作として世界中で親しまれている「オズの魔法使い」です。この作品は、「自分の力を信じること」の尊さをテーマとしています。劇中のセリフの中で「勇気も、知恵も、あたたかい心も、キミたちはすでに持っている」というメッセージがあるように、学生たち一人ひとりが「子どもたち自身が自分を信じて一歩を踏み出してほしい」という願いを込め、情熱と努力で迫力あるミュージカルをつくり上げていました。賑やかなオズの国を表現したカラフルな舞台装置や衣装、元気いっぱいに歌やダンスを披露するキャスト、一つひとつのシーンを印象的に彩る楽器演奏など、さまざまな表現活動が観る人の心を惹きつけ、約2時間の上演中は子どもたちの笑顔や歓声にあふれていました。

 学生たち自身が、自分の力、そして仲間の力を信じ、形にした「オズの魔法使い」は、たくさんの拍手喝采の中、閉幕となりました。4年間の集大成として、共に学んできた仲間とミュージカルを成し遂げた経験は、これから先に待っている教育現場でも子どもたちの成長を支えていく上で、もっとも大きな力になることでしょう。

参加した学生のコメント

 私たち48名が演出、キャスト、音響、美術の4チームにわかれ、それぞれの力を発揮しながら「オズの魔法使い」をつくり上げました。自分の力を信じて成長していく登場人物たちの姿を通じ、子どもたちが新たなチャレンジへの一歩を踏み出してくれたらとても幸せです。そしてこの春からは、私たちが、教育学科で培った自分の力を信じ、自分の道へ歩みを進めていく番だと感じています。仲間と学び合った日々を想い、そこで得た知識や技量を発揮して、これから先にある教育現場で子どもたち一人ひとりの可能性を伸ばしていきたいと考えています。

指導教員からのメッセージ

文学部 教育学科 浅田まり子 准教授

 約1年間かけて学生たちが準備や練習に励み、ミュージカルを上演する取り組みは、今年度で3回目を迎えます。私は指導教員として学生が個性や能力を発揮できるよう、ボイストレーニングなどのサポートに努めてきました。その中で感じているのは、ミュージカルづくりという新たなチャレンジが、学生たちにとって自分自身の新たな才能や可能性を発見する場になっているということです。そうしたかけがえのない経験と仲間と共に重ねた日々を力にして、今後は社会人として、自分らしさを活かして活躍してほしいと期待しています。