追究

2014年04月05日

ビジネス学部 新入生研修合宿

ビジネス学部 新入生研修合宿

ビジネスアイデアを創出し、専門的な学びに触れた新入生。
先輩のサポートを受け、大学生活のスタートダッシュをかけました。

新年度がスタートして間もない4月4日(金)、5日(土)、西浦温泉 ホテルたつきを舞台に、ビジネス学部 新入生研修合宿をおこないました。初年次教育の一環でもあるこの行事では、毎年、新入生が大学生活を円滑にスタートできるよう、履修指導や学びの導入となるイベントを実施しています。企画・運営を担うのは、ビジネス学部 学生運営委員会の2・3年生たち。教員のサポートのもと、彼らが中心となって合宿の進行管理や後輩の支援に努めます。そして今年も、約250人の新入生が、上級生や教員と交流を深めながら、履修ガイダンスやアイデアワークに積極的に取り組みました。

上級生のアドバイスのもと、大学生活の設計図「履修登録表」を作成。

 学生一人ひとりが自分の興味や目標に合わせて履修科目を自由に選び、時間割を組み立てるのが、大学生活の第一歩です。将来の夢をかなえるために、今、何を学ぶのか。自分の進路を見つめる機会にもなっています。高校までの学習から大学での主体的な学修へとスムーズに移行できるように、新入生研修合宿ではまず「履修ガイダンス」を開催。学生運営委員が履修登録のポイントやビジネス学部ならではの学びの深みや学びが社会とどう結びついていくかをわかりやすく伝えました。新入生は6人前後のグループに分かれ、先輩に相談・質問しながら「自分の時間割づくり」に熱中。完成させると、これから本格的に始まる学修への意欲をいっそう高めました。

みんなでアイデアを持ち寄って、「成長戦略の立案」にチャレンジ!

 ホテルたつきが5年先、10年先も成長し続けるには、どんな戦略が必要だろうか――新入生がビジネスパーソンになりきって取り組んだ、アイデアワーク「西浦温泉ホテルたつきの成長戦略をみんなで考えよう!!!」。この合宿のメインイベントであり、ビジネス学部ならではの体験学習です。新入生は全40チームにわかれ、初めての「ビジネスプランの立案」に力を出し合いました。
オリエンテーションで、女将さんが西浦温泉や蒲郡市全体の観光情報、宿泊客数の推移、ホテルたつきの経営方針や強み・弱みなどを紹介。新入生はメモを取りながら真剣なまなざしで聞き、このエリアの観光ビジネスの現状や課題について理解を深めました。その上で、多様なアイデアが生まれるよう、学生運営委員のアドバイスを受けながら「三色ハットのワーク」を実践。これは、ビジネス現場で使われる「六色ハット発想法」を応用し、楽観的・論理的・否定的の三点から課題解決を考えていくワークです。新入生は、このワークを通じて「発想の広がり」を実感し、新たなアイデアを次々と発案。さらに、宿泊客や旅行者のニーズを掴むため、事前に配布された旅に関する口コミやアンケート結果の調査資料をベースにプランを練り上げていきました。
そして、予選段階から、各チームが熱のこもったプレゼンテーションを披露。若者向けのアプリ開発やカップルをターゲットにした旅行プランの提案など、個性あふれる成長戦略をいきいきと発表しました。

ビジネスパーソンさながらの真剣さでプレゼンテーションに臨んだ新入生たち。

 決勝戦に進んだのは「ASWOT」「勇真ファミリー」「ねこのねどこ」「メキシコ」「スリムクラブ」の5チーム。それぞれの堂々とした発表に会場は大いに盛り上がり、審査員を務めた教員や女将さんからは賞賛の声が集まりました。優勝に輝いたのは、サービスの「質」向上に着目した「ASWOT」。説得力のあるサービス改善策や力強いプレゼンテーションが高く評価されました。表彰式では優勝チームをはじめすべてのチームに惜しみない拍手が送られ、新入生はビジネス学部の専門的な学びに対するおもしろさ、奥深さを感じていました。
学部長の真田幸光先生は全員の健闘を称え、「新入生とは思えないほど皆さんのアイデアが多岐にわたり、ビジネス学部生としての成長に大きな期待を寄せています。4年間をかけて専門知識をしっかりと積み上げ、各自の目標実現に向けて全力を尽くしてください」とエールを送りました。
新入生研修合宿、特にアイデアワークを通して、ビジネスの専門領域を学ぶ意義を実感していた新入生たち。また、企画段階から携わった学生運営委員は、仲間や教員と協力して合宿を成功させることによって、思考力や行動力、協調性などビジネス学部で培った力をさらに伸ばしていました。双方にとって、この研修合宿はさらなる成長の場となり、今年1年間、そして大学生活4年間の意義あるスタートダッシュとなったことでしょう。

●決勝戦5チームの企画案

「ASWOT」:"感動を呼ぶ"サービス改善プラン
「勇真ファミリー」:旅館施設(広間など)の貸出プラン
「ねこのねどこ」:ゆるキャラを活用した家族向けプラン

「メキシコ」:シニア向け宿泊プラン
「スリムクラブ」:健康をテーマにした宿泊プラン

ビジネス学会 学生運営委員コメント

ビジネス学部 ビジネス学科 3年

 今年からビジネス学部のカリキュラムが大きく変更になり、コース制が導入されました。今まで以上に将来の目標を明確に見据えながら学ぶことができるようになる一方、新入生にとってはどのコースを選ぶのか、とても大きな決断が必要だと思います。新しいビジネス学部の学びに大きな期待を寄せて入学した後輩たちが、自信を持って自分が選んだ道を進めるように、新入生研修合宿を企画しました。
全体ガイダンスでは新入生一人ひとりに語りかけるように説明し、一緒に時間割を組み立てる履修登録ガイダンスでは積極的に体験談を話すことを心がけました。また、この合宿のメインイベントであるアイデアワークでは、ビジネス学部で学ぶ「SWOT分析」や「三色ハットのワーク」を取り入れ、専門的な学びに触れられるよう工夫しました。新入生の、自分の進路に真摯に向き合い履修科目を選ぶ姿、楽しそうにアイデアワークにチャレンジする姿を見て刺激を受けるとともに、この合宿の企画・運営に携われたことを誇りに思います。この経験を自分の成長の力に変えて、さらに新入生研修合宿やこの合宿を企画するビジネス学部学生運営委員の発展にもつなげていきます。

優勝チーム ASWOT

ビジネス学部 ビジネス学科 1年

 「何が、ホテルたつき"ならでは"の戦略につながるのか」という視点に立ち、皆で意見を交わして一つひとつのアイデアを精査しました。見えてきたのは、「人と人とをつなげることが、ホテル全体の成長につながるのではないか」という考え。提案の軸を「人」にしようという意見を固め、プランを深めていきました。事前の下準備で得た知識や接客業務を中心としたアルバイトの経験から、「人を大切に経営すること」の重要性を漠然とではありますが、感じることができたのです。人と人をつなげていくために、感動を生む質の高いサービスを提供しようとアイデアがどんどん膨らみ、「感動を与えるサービスで成長する」という成長戦略を提案しました。女将さんをはじめ250名ほどの同級生の前で発表するのはとても緊張しましたが、活発な意見交換があったからこそ、しっかりと提案に込めた思いを伝えることができたと思います。アイデアワークを経験して、もっと専門的な視点から経営戦略を考え、人の役に立ちたいと強く思いました。ビジネス学部の4年間でそのための力を磨いてきます。

「アイデア・ワーク」優勝チームASWOTのプレゼンテーション(動画)