追究
2014年11月28日
交流文化学部 谷沢ゼミ フィールドワークin竹富島

平成26年9月1日(月)~9日(火) 沖縄離島
あたたかい人々や美しい自然と出会った学生たち。
島に受け継がれるたくさんの宝物を見つけました。
人と、地域と、世界と交流し、多様な文化の共生に貢献する人を育てる、交流文化学部。学生自身が感じ、考え、行動を起こす体験学習を授業やゼミ活動に積極的に取り入れ、一人ひとりの主体的な成長を促しています。観光文化論や地域文化論、民俗学を専門とする谷沢明先生のゼミは、毎年2年次の学生を対象に、日本の最南端・八重山諸島でのフィールドワークを実施しています。今年度も、ゼミ合宿と「国内フィールドスタディ2」の学外授業を兼ね、9月1日(月)から9日(火)までの8泊9日でおこなわれました。
谷沢先生と20人の学生たちが訪れたのは、国の重要伝統的建造物群保存地区として昔ながらの家並みが大切にされている竹富島をはじめ、豊かな自然と文化が受け継がれる黒島・石垣島。「八重山の離島の自然・歴史・文化を体験」というテーマのもと調査をおこない、島々の伝統的な生活文化や地域の特性を活かした観光文化に対して理解を深めました。
ここでは、竹富島でのフィールドワークと、その成果を伝え合ったプレゼンテーションの様子をレポートします。
フィールドワーク
青く澄みわたる海と空に抱かれた、竹富島。緑の木々が風にそよぐ白砂の小道を歩いてあちこちめぐると、その先々であたたかい笑顔と出会うことができます。日本の最南端、八重山諸島にあるこの島を自分たちの足で調査した谷沢ゼミの学生たちは、島を愛する人々に話を聞き、さまざまなものを五感で感じ、自分の身体と心で大切なことをたくさん学びました。
竹富島の人、歴史、自然など、かけがえのない出会いと新たな発見の連続だった日々。学生たちはおそろいのオリジナルTシャツで、目をキラキラ輝かせ、フィールドワークに熱中しました。
竹富島の歴史民俗資料約4000点を展示する「喜宝院蒐集館」を見学。館長さんから展示資料の説明だけでなく島に対する熱い「まちづくり」の思いを聞き、学生たちは熱心に書き留めていました。
島に点在する貴重な歴史的資料などを実際に見ながら、島に受け継がれている自然や文化の尊さを学んだ学生たち。谷沢先生の野外授業も開かれ、自分の目で見て、心で感じたことを意見交換しました。
亜熱帯の自然、魔よけのシーサー、ゆったりと島をめぐる水牛車など、沖縄ならではの観光資源をカメラにおさめ、人々を惹きつける琉球文化の魅力を身体で受けとめました。
島での日々は、朝日や夕日、満天の星空を眺めてゆっくり流れる時間を楽しみました。伝統的建築様式のコテージ「ヴィラ竹富」に泊まり、島内をフィールドワーク。学生たちは島の人々と笑顔でふれあいました。
竹富島に受け継がれるのは、一致団結してお互いに協力する「うつぐみの心」。島を愛し、島で暮らす人々と、美しい自然、貴重な伝統文化との共生など、学生たちは観光地のあるべき姿を学びました。
プレゼンテーション
竹富島を歩きまわって、受け継がれる歴史や文化を調べて、島で暮らす人々の話を聞いて、美しい風景をたくさん見て...。谷沢ゼミの学生たちが、多くのことを学び、感じ、考えた9日間。そこで得た知識や自分たちの視点で撮った写真、聞き取り調査の内容、さらに、それぞれの気づき、感動、すべてをまとめ、パワーポイントで制作したスライドを一人ひとりが上映しました。
写真、言葉、音楽、それらの構成をじっくりと考え、つくり上げられた作品は、心を打つものばかり。仲間のスライドを見て、学生たちは互いに「島での感動がよみがえってくる。いきいきとした言葉と写真の組み合わせでした!」「映画のようにドラマチックで、竹富島の美しさがリアルに伝わりました!」などの意見を積極的に交わしました。竹富島でさまざまなことを感じ、考え、自己成長につなげた学生たちの発表を聞き、谷沢先生は「島の人々から、人生について深く考える言葉をたくさんもらえましたね」とにっこり。プレゼンテーションを通し、フィールドワークでの学びや経験をより意義のあるものに高めました。