追究

2014年12月02日

言語聴覚学専攻 卒論発表会

言語聴覚学専攻 卒論発表会

平成26年10月23日(木) 長久手キャンパス 7号棟 B1教室

4年間の学びの集大成、卒業研究の成果を
仲間たちにプレゼンテーションしました。

 ことばや聴こえの障がいとそのメカニズムについて幅広い視点からアプローチし、言語聴覚学分野を担うスペシャリストをめざす医療貢献学科 言語聴覚学専攻の学生たち。3年次からはゼミナールに所属し、各自の研究テーマに沿って、専門性や調査・訓練などの臨床能力を養っています。成人のコミュニケーション障害を中心に研究を進めるゼミや、生理学・病態学の視点から調査法や指導法を検討するゼミなど、その分野はさまざま。言語聴覚学専攻では学生一人ひとりの興味関心にあわせて、学びを深める環境を用意しています。そして、4年間の学修の集大成として完成させるのが卒業論文。その成果を発表する「卒論発表会」が10月16日(木)、10月23日(木)の2日間にわたって、長久手キャンパスで開催されました。

研究の成果をわかりやすく簡潔に発表。

 卒論発表会では、47名の4年生が自身の卒業研究をゼミごとに発表。パワーポイントに研究の概要、研究方法、結果、考察などをまとめて、わかりやすく伝えました。吉田敬ゼミに所属する学生は、「右利き者と左利き者における聞き手・非聞き手によるひらがなの書字―接地距離・空中距離の視点から―」という表題の研究を発表。タッチパネル式のノートパソコンとコントロールペンを活用した実験を紹介し、臨床現場で用いられる「利き手交換」の支援につながればと、研究の意義を伝えました。
 また、井脇貴子ゼミに所属する学生はアンケート調査を活用して補聴機器装用者と健聴者の不快音の違いについて検討しました。補聴機器装用者32名、健聴者169名のアンケートから補聴機器装用者は「椅子や机を引きずる音」や「車のクラクション」に対して不快に感じるといった特徴が現れたことを報告しました。

後輩たちにとっても向学心を刺激するきっかけに。

 ひとつのゼミの発表が終了するたびにフロアから意見を募り、質疑応答を実施。先生方から調査方法の確認やどのようにこの研究を次につなげるかなど、鋭い質問が飛び出しました。学生たちは一つひとつの質問にていねいに回答。先生方からの助言を真摯に受け止める学生たちの姿勢からは、ひとつの研究に打ち込み、やり遂げたことで得た自信が感じられました。また会場に詰め掛けた後輩たちは、専門的な研究を分かりやすく伝える4年生に憧れのまなざしを向けながら、自分はどんなテーマを追求していくか考えを広げていたようです。言語聴覚士として臨床現場で働くという同じ目標を掲げる仲間同士、刺激し合いながら学修・研究に打ち込む姿勢は、これからも学生たちによって受け継がれていくことでしょう。