スポーツ・健康医科学科 スポーツ・健康科学専攻
スポーツ・健康科学専攻は、健康科学の基礎知識を基盤としたヘルスプロモーション(健康維持・増進活動)をスポーツ・身体活動の面から推進する、人生100年時代の生涯健康に貢献する人材を育成します。基礎医学・臨床医学・体育学・スポーツ科学・栄養学・メンタルヘルスというカリキュラムにおける学問領域の柱に加えて、これら領域を横断する「学校教育」と「健康教育・ヘルスプロモーション」という軸を設定しています。
身につく力
- 多彩な学問領域の学びをより深く応用力のある知識として自らの中で統合する力
- ライフステージに応じた健康に関する諸問題の解決策を見出し、行動できる力
- 実技・演習科目や卒業研究により培われた主体性や発信力に基づく社会人としての実践力
スポーツ・健康科学専攻の特色
自分と他者の健康を支える
力を育成心と身体、栄養、運動を一体的に捉えた学びを通じて、共生社会の健康づくりに貢献するための深い理解と実践力を磨きます。
保健体育教員免許取得に
向けた充実したカリキュラム各分野の専門家による運動科学や健康教育を基礎に、授業で役立つ実践的スキルを身につけ、次世代の教育者としての資質を養います。
多様なキャリアへの道を開く
教育健康の維持・増進に向けた多角的なアプローチを学び、スポーツ指導者や健康促進の専門家など、幅広い分野で地域社会に貢献する人材を育成します。
スポーツ・健康科学専攻の魅力
保健体育教員となった、その先を支える科学的・実践的な学習環境
専門性の高いスポーツ科学や心身の健康に関する学修、研究能力が、教育現場で信頼される保健体育教員に必要な資質を養い、応用力を培います。指導法の修得や実践的なスキルの向上だけでなく、生徒の心身の成長を支え情熱を持って生徒一人ひとりに向き合い、共感力や指導力、問題解決力を備えた教育者へと成長できるよう、全力でサポートします。
独自のサポート体制で実践力を強化
生徒の多様なニーズに対応できる指導法や、個性を引き出す授業構築力を養成。
- ・保健体育教職演習
- ・保健体育実践演習
- ・教員採用試験対策講座
先輩から熱いエール!合格者報告会
理論と実践を両立させる学びに加え、教員採用試験に合格した先輩たちによる報告会は、試験対策や時間管理のコツ、試験本番の雰囲気などリアルな経験が共有され、夢をかなえた先輩から後輩へとエールを送る伝統行事になっています。
体験・経験から理解につながる学び
測定機器の操作方法を体験
科目:健康医療科学基礎演習スポーツ科学系の実習や卒業研究で扱う代表的な測定機器にふれ、測定を体験します。これまでに体力テストで利用したことのある機器だけでなく、足の指の筋力を測定する機器や持久力を計測するエアロバイク、トレッドミルなどさまざまな測定機器を体験し、対象者のデータ収集に必要な測定機器の知識や測定方法を修得します。
スポーツを通じて仲間との絆を深める
イベント:スポーツ大会本専攻の「スポ健学会」の学生がスポーツ大会を企画・運営しました。他学年の学生がスポーツを通じて親睦を深めることを目的としたイベントです。自身がスポーツを楽しむだけでなく、試合に当たった相手チームへの敬意を払ったり、決勝戦の両チームを全員で応援したりとスポーツマンシップを磨く場になりました。

施設紹介
健康医科学系実習室
超音波診断装置、肺活量計、心電図といった検査機器を備え、生理学的、医学的検査の実習が可能です。
健康スポーツ系実習室
動作の記録や力の測定のためのハイスピードビデオや床反力計、呼気代謝測定装置や脚筋力測定装置といった検査機器を備えています。
健康栄養系実習室
アスリートの競技種目や目的に応じた栄養管理を計画し、作成した献立を調理するなどの実習をおこないます。
先輩から聞く学科(専攻)のこと在学生・卒業生の先輩が、学びのことを教えてくれます。詳しく読む
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状況に合わせて「伝わる」コミュニケーションを意識。大学時代の経験や挑戦が活きています。
卒業生
大西 雅さん
健康医療科学部 スポーツ・健康医科学科※ 2022年度卒業
(名古屋市立菊里高等学校 出身)
就職先:リンナイ株式会社※ 現・健康医療科学部 スポーツ・健康医科学科 スポーツ・健康科学専攻
Q 印象に残っている学びや授業内容は?
海外事業本部に所属し、家庭用ガス機器を海外に輸出する際の現地担当者との受注のやりとりや、輸送に必要な船やコンテナの予約の手配、通関手続きに必要な書類の作成などの業務をおこなっています。担当している、アメリカ、ベトナム、ミャンマー、モーリシャスの4カ国は言語や文化もさまざまです。状況に合わせて使う言葉を選んだり、言葉だけで足りない場合は図にして説明したりと、「伝わる」コミュニケーションを意識して業務に取り組んでいます。
学生時代はさまざまなことに興味を持って挑戦をしました。1年次から始めた障がい者とテニスを通して交流するボランティアは、今でも続けています。はじめはどう接したら良いのかわかりませんでしたが、『障がい者スポーツ論』という授業を通して、わかりやすい言葉を個々に合わせて選んで伝えるといった接し方や必要な知識を学び、ボランティアに活かすことができました。他にも、高い目標に向かって学ぶ他学部の学生たちと4年間継続して学修した英語は、最難関クラスを受講できるまで力をつけることができ、どちらの経験も今の仕事に活きていると感じています。
現在の仕事は、日本にいながら自社製品を通して海外の家庭を支えることができるところがやりがいのひとつだと感じます。年1度おこなわれる国際会議では、各国の現地法人の方が参加され、自分がさまざまな国の人と仕事をしているのだと実感します。入社して2年目になりますが、これからも海外とのやりとりを通して世界とつながり、先輩社員のアドバイスをいただきながら、経験を積み成長していけるよう精進したいです。
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卒業生
三好 真愛さん
健康医療科学部 スポーツ・健康医科学科 スポーツ・健康科学専攻 2024年度卒業
(愛知県・私立愛知工業大学名電高等学校 出身)
就職先:株式会社ニューバランスジャパンQ 印象に残っている学びや授業内容は?
これまでふれたことのなかった、さまざまな競技にも取り組むことができました。先生はもちろん、得意な友人からその競技ならではの考え方や戦略を教えてもらい、各競技の奥深さにふれました。専攻の仲間は学びと部活を両立している人が多く、刺激し合える環境の中、仲間同士で知識や技術を高め合える一体感のある雰囲気で4年間学ぶことができました。2年次に履修した『スポーツ栄養学』の授業では、栄養学の基礎をはじめエネルギー消費量や代謝など、からだづくりに必要な栄養摂取について学びました。それまでからだづくりの基本はトレーニングだと考えていましたが、この授業で得た栄養摂取や栄養管理の基本的な知識を実践してみたところ、体重を維持したまま筋力をつけることができ、からだづくりには運動だけでなく栄養摂取が重要だと改めて実感しました。
Q 学生時代の経験をどのように活かしますか?
中学生の時から保健体育の教員になりたいという思いがあり、入学後は教員免許の取得をめざしました。専攻の科目以外に教員免許取得のための科目を履修したことで、模擬授業や教育実習など人前で話す機会があったほか、専攻科目ではグループワークやグループディスカッションをおこなう授業が多くあり、相手にわかりやすく伝えるスキルが身についたと感じています。また、高校から始めたチアリーディングを大学でも部活で4年間続け、リーダーシップの重要性とチームワークの大切さについて改めて学びました。卒業後は、取り扱う商品を通して、スポーツや健康、ファッションなど、多様なニーズに合わせた接客が必要とされます。大学での多くの出会いや学びで得た経験を活かし、一人ひとりのお客さまと丁寧に向き合いながら商品の提案をしていきたいと考えています。
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卒業生
渡邉 丈太郎さん
健康医療科学部 スポーツ・健康医科学科* 2023年度卒業
(愛知県・私立名古屋高等学校 出身)
*現・健康医療科学部 スポーツ・健康医科学科 スポーツ・健康科学専攻
就職先:名古屋市消防局Q この学科(専攻)を志望した理由は?
保健体育の教員と消防士に憧れ、将来はどちらかの職業に就きたいと考えていました。大学では両方をめざして学びたいと考え、本学科を志望しました。
Q 力を入れて取り組んだ学びを教えてください。
専攻での学びを通して、スポーツや健康増進の現場では、相手に合わせた対人コミュニケーション力が求められることを強く感じました。そのため、心理学を専門分野とする先生のゼミに所属。開放性や誠実性など5つの因子の構成によって個々の性格分析をおこなう「ビッグファイブ」と、主観的幸福感の関連性について研究しました。その結果から、人によって、物事に対するやりがいや達成感の感じ方に違いがあることがわかり、スポーツや体育教育の現場でも相手に合わせたコミュニケーションや指導の必要性を実感。多くの人と関わる教員や消防士の仕事に必要とされる、対人関係を築く力を身につけることにもつながりました。
Q 学生時代の経験をどのように活かしますか?
消防局のインターンシップで、人の命に関わる現場で誇りと使命感を持って行動する姿を目の当たりにし、人を助ける仕事に就きたいという思いが一層強くなりました。ゼミの研究やストレスマネジメントの授業、教育実習や介護実習などの経験を通して相手が何を必要としているかを理解し、一人ひとりに合わせた対応をすることの大切さを学びました。年齢や障がいの有無、国籍を問わず、あらゆる市民の暮らしを支え、命を守ることができる消防士をめざします。
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さまざまなサポートを受け、着実に自分の将来をめざせました。
卒業生
中垣 志音さん
健康医療科学部 スポーツ・健康医科学科* 2023年度卒業
(愛知県・私立名古屋経済大学市邨高等学校 出身)
*現・健康医療科学部 スポーツ・健康医科学科 スポーツ・健康科学専攻
就職先:NTT東日本株式会社2年次の後期から、自分の将来を見据え就職活動を開始しました。今までの経験で身につけた、主体性や行動力、継続力を自分の強みとして、さまざまな業界に目を向けてインターンシップにも参加しました。就職活動では、キャリアセンターも利用しましたが、ゼミの先生のサポートがとても心強かったです。うまく就職活動が前に進まず一人では精神的にも辛い時には研究室を訪ね、客観的なアドバイスや就職活動に必要な考え方を教えていただいたり、エントリーシートの添削をしていただいたりしました。また、業界研究の際には、卒業生とコミュニケーションをとる機会を設けてくださり、自分がめざす将来に向かって着実に進むことができました。
4年間の学び(2025年度)
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PICKUP!科目詳しく読む
体育実技A 水泳
水中環境の特性を理解し、水泳・水中運動および水辺の安全に関する知識や技術を学びます。また、実践を通して、スポーツや運動指導、学校教育に活かせる能力を養います。
体育実技E 武道1(剣道)
剣道の特性や成り立ち、伝統的な考え方などを理解すると共に、その基本技術および応用技術、ルールや審判法の修得を通して、中学校武道必修化に対応できる指導力を培います。
バイオメカニクス
関節や筋の動きなどに着目し、日常生活やスポーツにおける運動のメカニズムについて学びます。また、運動の指導に役立てられるよう、身体運動に対する外力の効果が予測できる能力を身につけます。
体力測定・評価演習
体力の概念と測定法の原理を理解し、対象者の体力レベルや健康状態を考慮した実施方法や評価方法を修得します。少人数制の授業で実際に身体を動かしながら学びます。
身体運動測定法演習
運動中の身体の動きや発揮される力、運動前後の生理的な反応を測定し、得られたデータを力学的・生理学的側面から分析・考察する能力を身につけます。
健康科学研究 Ⅰ~Ⅳ
少人数のゼミナール形式で2年にわたり学びます。スポーツ科学や健康科学、心理学など各自関心のある分野についてゼミナールを選択し、研究課題を設定、研究計画を立て、調査や実験などを通して卒業研究へ展開します。卒業研究の成果は卒業論文や研究発表会で発表します。
資格・免許
取得できる資格・免許
- 中学校教諭一種免許状(保健体育)
- 高等学校教諭一種免許状(保健体育)
- スポーツプログラマー/日本スポーツ協会公認スポーツ指導者(受験資格)
- 健康運動指導士(受験資格)
- 健康運動実践指導者(受験資格)
- JATI認定トレーニング指導者(受験資格)
- 健康管理士一般指導員(受験資格)
- 初級パラスポーツ指導員(申請資格)
- レクリエーション・インストラクター(申請資格)
就職
主な就職実績
- 愛知県教育委員会
- 愛知県警察本部
- 愛知県庁
- 旭化成ホームズ
- アルフレッサ
- アルペン
- 伊勢湾海運
- 大府市役所
- 鹿児島県警察本部
- 岐阜県教育委員会
- 厚生労働省 東海北陸厚生局
- 参天製薬
- スズケン
- 住友不動産販売
- スルガ銀行
- トーカイ
- 常滑市役所
- 豊島
- 豊田市消防本部
- 中北薬品
- 名古屋市消防局
- 日東工業
- パロマ
- (学)藤田学園
- 防衛省 航空自衛隊
- 松本義肢製作所
- みよし市役所
- 明和地所
- 八神製作所
- ヤマシタ
- リコージャパン 他
ゼミナール(2025年度)
笠井 信一 | ゼミ | パフォーマンス向上に関する研究 |
近藤 早希 | ゼミ | 食事・栄養摂取とコンディショニング |
澤井 朱美 | ゼミ | 運動と心身コンディションに関する研究 |
坪田 祐基 | ゼミ | 人間の心の個人差、発達、適応、健康に関する研究 |
豊嶋 陵司 | ゼミ | 身体の動き・力とスポーツパフォーマンス |
平野 雅巳 | ゼミ | 健康づくりのための運動と体力 |
矢野 裕介 | ゼミ | 体育・スポーツ・武道の歴史と文化 |
山本 周史 | ゼミ | 体力・運動能力とパフォーマンス |
渡邉 健太郎 | ゼミ | 健康維持と増進への運動器の関わり |
学生たちの研究テーマ例
- 部活動における顧問との関係が高校生の自己肯定感に及ぼす影響
- 体幹トレーニングがランニングフォームに与える即時的な影響について
- 男子大学生スポーツ選手の膝関節等速性筋力特性
- 高強度間欠的運動前のBCAAとクエン酸の同時摂取が疲労に及ぼす影響
- 新型コロナウイルスによる大学生の生活意識の変化
- 大学生アルティメット選手のディスク投擲精度と指比の関連
- ジョギング中の音楽聴取が主観的時間評価に及ぼす影響について
- マット運動における伸膝前転の成功者と失敗者の開脚前転の比較
- スタートダッシュにおける腕振りの役割
- 日本におけるダンスの受容と展開
- スタジアム・アリーナを核としたまちづくりに関する研究