高齢化とサルコペニア
日本は世界で最も高齢化率の高い超高齢社会である。高齢化とは平均寿命が延びることでそれ自体は喜ぶべきことである。長くなった人生をできれば健康に自立した状態で送りたいと誰もが考える。この状態が健康寿命である。しかし、健康寿命は平均寿命に比べて男性で9年、女性で12年ほど短い。
この差は、日常生活に制限があり介護を必要とする期間である。要介護状態となる原因のひとつに加齢による衰弱がある。いろいろな臓器の働きが低下してそれが複数の病気につながっていくのだが、それと同時に筋力の低下または筋肉量の減少も生じる。この状態がサルコペニアと名付けられ、昨今注目されている。サルコペニアに伴う転倒や骨折などは寝たきりの原因になるので、その予防が重要視されているのである。
こういう理由で、高齢者ほど良質のタンパク質を摂取することと運動習慣を維持することが求められているのである。