ストレス反応
激しい運動をすると、心臓の拍動は増し血圧は上がり、呼吸数は増えて汗が出る。運動は意思により開始し、終えることができるが、脈拍や発汗は意思では調整できない。この反応を司っているのが交感神経である。運動神経系にとって優秀な部下であり補佐を勤める。
大雑把に言ってしまうと運動時には交感神経が、安静時には副交感神経が主になって調節している。交感神経と副交感神経の両者が絶妙のバランスで生命を維持している。
運動もしていないのに、不意に心臓の動悸が出現し、呼吸が速くなったりすると不安になる。この状態をストレス反応と呼ぶ。
小便をしているときに隣に上司が来ると尿が出なくなってしまうことがある。この反応もストレス反応の一種である。
排尿は交感神経系により抑制されるからである。
人間は大きなストレスに遭遇すると誰でも同じような症状を呈すると半世紀前にセリエは述べている。
しかし現代のストレスはそう単純ではない。