リセットされる体内時計
地球の自転と同期する体内時計であるが、1日に1時間ほどずれが生じる(25時間)。このずれをリセットする仕組みが人体には備わっている。ひとつは太陽光を浴びることである。太陽光により体が目覚めて自然時間に同期し活動を始める。もうひとつがインスリンとソマトメジンというホルモンである。インスリンは糖質を摂取すると分泌され細胞内にブドウ糖が取り込まれて代謝が活性化される。一方、ソマトメジンはタンパク質を摂取すると分泌される。タンパク質を分解して生じるアミノ酸から筋肉合成が促進される。
こうしてみると理想的な朝食の内容とタイミングが見えてくる。日の出とともに起床し太陽光を浴び、起床後時間を置かず(1時間以内)に炭水化物とタンパク質からなる食事を摂ることである。日常的な例をあげると、ご飯に納豆、豆腐と油揚げの味噌汁、おかずは卵焼きや鮭の塩焼き、牛乳があるとなお良い。長い日本の食文化が育んだ和食は科学的にも理想食だったのである。